現役官僚インタビュー 財務省
国の信用を守り、希望ある社会を次世代に引き継ぐ。
鈴木 涼平さん
Ryohei Suzuki 財務省大臣官房秘書課 課長補佐
入省後の略歴と職務内容
・2013年 財務省入省 国際局総務課
市場環境が激変する中、国際金融政策を担う国際局のとりまとめ課に配属。
・2014年 国際局地域協力課国際調整室
欧州経済の調査担当者として、ギリシャの債務問題に対応。
・2015年 仙台国税局 国税調査官
法人の税務調査を担当し、行政の執行の最前線に身を置く。
・2016年 財務省大臣官房秘書課財務官室 主任
G7財務大臣中央銀行総裁会議@仙台の会議運営をリード。
・同年 大臣官房総合政策課 係長
マクロ経済政策の司令塔として、経済対策や政府日銀の政策協調に貢献。
・2018年 米国留学 Yale School of Management
マネジメントや金融政策を学び、経営学修士を取得。
・2020年 国税庁長官官房人事課 課長補佐
55,000人の職員を抱える国税組織における人材戦略の検討に従事。
・2021年 厚生労働省年金局年金課 課長補佐
公的年金制度の持続可能性の向上や、勤労者皆保険の実現に向けた議論。
新規採用を担当するとともに、組織マネジメントの向上に関する取組を主導。
Q1 国家総合職(入省先)を志した理由を教えてください。
「日本という国をいっそう豊かなものにし、そして次世代に引き継ぎたい」という思いが根底にあり、公に対して貢献することができる国家総合職に関心を持ちました。追求すべき「豊かさ」について不断に考え続け、そして政策を通じて実行に移すことにキャリアを通じて携わり続けたいと考える中で、多様な政策ツールを駆使して国家のリソース配分を司るという役割、そして「日本のグランドデザインを描く」というミッションに深く共感し、財務省の門を叩きました。
Q2 今まで経験されたお仕事で、最も心に残っていることはなんですか?
どの業務もやりがいに溢れていたため非常に悩んでしまいますが、以下の2つが特に印象深いです。
一つは、大臣官房総合政策課にて、骨太の方針や経済政策パッケージのとりまとめに携わったことです。政府全体のリソース配分の在り方を考え、国の進むべき方向の舵取りをする一端を担ったことは、入省前から自分が財務省で携わりたいと考えていた役割そのものでした。
もう一つは、2016年に仙台で開かれたG7財務大臣中央銀行総裁会議の会議運営チームでの経験です。G7というグローバルな舞台で、いわば文化祭準備委員長のような立場で、G7という「祭り」の成功という大きな目標に向けて取り組む日々は、充実感に満ちたものでした。
Q3 これから取り組みたいお仕事はどんなことですか?
日本という国が目下抱えている最重要課題は、現役世代と将来世代の双方に目配せしながら日本社会の持続可能性を高めることだと考えています。社会保障・子ども子育てに対してどのようにリソースを配分するかということが最大のミッションであり、近い将来はそうしたことに携わりたいと思っています。
その一方で、国家・社会において重要となる課題はその時々で変わってくるものです。中長期的な視野を持ち、日本にとって必要なことや大切な価値について考え続け、全体最適の観点からそれを実行に移すこと、すなわち国家のグランドデザインを描くことに、自分のキャリアを通じて携わり続けたいと考えています。
Q4 キャリアをめざす受験生へ熱いメッセージをお願いします。
あなたはどんなことを考えているとワクワクしますか。人生においてどんな目標を持っていますか。そして、どんな人でいたいですか。
こうした人生における大切なことを見つめる中で、「誰かのため」「国のため」「公のため」といった「自分ではない何かのため」という要素が出てくるのであれば、国家総合職という職業を、自信と誇りを持って選んでもらえると思います。そして、日本という国の舵取りを担う気概がある人にとって、財務省という職場はやりがいに満ちたものであるでしょう。
志ある皆さんを、国家総合職、そして財務省の仲間としてお迎えできる日を心から楽しみにしています。