現役官僚インタビュー 文部科学省
文部科学省から未来を創造する

加賀 俊策さん
Shunsaku Kaga 大臣官房総務課専門官
命)総合職事務系リクルート特命チーム
入省後の略歴と職務内容
・2014年 スポーツ・青少年局学校健康教育課
健康教育の推進
・2016年 研究振興局戦略官付
感染症・がん研究等のライフサイエンス研究の推進
・2018年 高等教育局私学部私学行政課
私学のガバナンス改革・高等教育修学支援新制度の創設
・2019年 文化庁政策課
文化庁全体の取りまとめ(特にコロナ対応)
・2021年 内閣官房教育未来創造会議担当室
総理が議長となる教育関係の会議運営(高等教育が中心)
・2023年 現職
国会対応のとりまとめ、法令審査
公務員試験 国家総合職 デジタルパンフレットを閲覧する
Q1 国家総合職(入省先)を志した理由を教えてください。
軸として取り組みたいことがあり、また、文部科学省が持つ4分野に幅広く関心があること、この2点につきます。まず、資源が乏しい我が国において、人材育成は国家の柱です。中でも、経済的な事情など、様々な環境により、自らが持つポテンシャルを十分に発揮できていない方への支援を行うことにより、個人の幸せと社会全体の活力に貢献したいという思いが、私が入省前に「軸として取り組みたかったこと」です。加えて、教育・科学技術・文化・スポーツの4分野に幅広く関心が持てたというのも大きな理由です。職業人生で、入省前の「軸」以外の仕事をすることもあります。むしろ、そちらの方が長いかもしれません。私も、入省前の「軸」とは離れた仕事をしたこともありますが、その際にも、幅広く関心があるからこそ、自ら主体的に問題意識を持ち、取り組めたことは、当時のやりがいにも繋がっていました。
Q2 今まで経験されたお仕事で、最も心に残っていることはなんですか?
高等教育修学支援新制度の創設に関われたことです。当時は貧困世帯の子供たちの高等教育の進学率が、他の世帯の子供たちに比べ、約半分となっていた状況でしたが、給付型奨学金や授業料減免を大幅に拡充した制度を創設することが出来ました。その際、5年目の係長時代に制度創設の企画立案や国会議員や関係団体をはじめとする多くの関係者との調整に関われたこと、また、実際に貧困世帯の子供たちの進学率が向上し、多くの人の役に立つことができたと実感できたことに、大きなやりがいを感じました。
Q3 これから取り組みたいお仕事はどんなことですか?
社会が大きく変わる中で、教育の在り方も常に変わります。この変化に対応していく社会を作っていくことに取り組みたいと強く感じています。例えば、初等中等教育段階では、1人1台端末が整備され、学校での学びが大きく変わろうとしています。個別最適化された学びと協働的な学びの一体的な充実など、新たな時代に対応した学びの在り方に取り組んでいく必要があります。
また、社会の変化が極めて激しい現代において、社会と最も近い高等教育機関には、大きなポテンシャルがあります。社会に輩出する人材を育てる教育面の機能、イノベーションの源泉となる研究面の機能をそれぞれ強化することは、日本の発展に大きく寄与します。いずれにせよ、政策は「予算を確保する」「制度を変える」、これで終わりではありません。「現場が変わる」ことまで責任を持って取り組むことが、「社会を変える」ことに繋がります。現場の皆様ともしっかりコミュニケーションを取りながら、必要な政策を実行していきたいです。
Q4 キャリアをめざす受験生へ熱いメッセージをお願いします。
「人」の力は国家の力です。
とりわけ、激しく変化する現代社会において、社会の変化に対応する、さらには、社会の変化を生み出す「人」を育てることが必要不可欠です。文部科学省の業務を通じて、「人」を育て、「未来」を創造することに、一緒に取り組んでみませんか?
文部科学省で皆様をお待ちしています!