現役官僚インタビュー 経済産業省
「未来の日本を豊かにするために社会課題を解決していく」
尾崎 洸さん
Ko Ozaki 大臣官房 秘書課 課長補佐
入省後の略歴と職務内容
・2011-2012年 通商政策局通商政策課
省全体の国際案件とりまとめ、大臣出張アレンジなど
・2013-2014年 内閣府政策統括官(沖縄政策担当)付 産業振興担当参事官室
沖縄経済特区改革(法改正・税制改正)など
・2015-2016年 スタンフォード大学(国際関係)
交渉学、非市場戦略など
・2017-2018年 産業技術環境局基準認証戦略室
規格を活用したルール形成戦略の普及
・2019-2020年 商務情報政策局サイバーセキュリティ課
産業界のサイバーセキュリティ対策の強化
・2021年- 現職
Q1 国家総合職(入省先)を志した理由を教えてください。
グローバルに活躍したい。その想いを胸に色々な企業を回りましたが、あまりしっくりきませんでした。そんな時、偶然、「日本を動かし、世界で戦う」と語る経産省の職員と出会いました。通商政策やインフラ輸出、資源外交…。様々なフィールドで世界を股にかけて働く経産省職員の話になんだかワクワクしたのを覚えています。そこから徐々に「経済力で日本の国際的なプレゼンスを上げたい。そのために自分も日本を背負ってグローバルに活躍したい」と思うようになりました。また、当時の自分は、「日本は良いモノを作るのは得意だが、ルールづくりは不得意ではないか。日本は、国際的なルールづくりを主導できるようになれば、もっとプレゼンスを上げられるのに」という漠とした想いも持っていました。そうした想いが募った結果、最終的に、国内外でのルールメイキングを通じて日本経済の発展に貢献する経産省で働くことを決めました。
Q2 今まで経験されたお仕事で、最も心に残っていることはなんですか?
2019年にロンドンで開催された、OECDのサイバーセキュリティに関するイベントで、各国の産官学を代表するパネリストに交じって日本のサイバーセキュリティ政策について語ったのは刺激的な経験でした。私に限らず、経産省の職員には、「若い時から、経産省を代表して話す機会を色々と与えてもらった」というエピソードを披露する者が多いですが、私も、これまでそうした機会(洗礼?笑)を何度もいただき、そのたびに失敗したり学んだりを繰り返してきました。これは、経産省の若手に任せる文化やチャレンジさせる文化が表れている一つの例だと思います。本番が終わるまでは緊張しっぱなしですが…笑
Q3 これから取り組みたいお仕事はどんなことですか?
経済安全保障には関心があります。また、どんな分野であっても、将来的には、「経済産業省の尾崎だから」ではなく、個人としての自分が国内外の人から信頼され、相談が来るような人間になりたいです。
Q4 キャリアをめざす受験生へ熱いメッセージをお願いします。
日本、そして世界に山積する社会課題を、「自分事」として捉えるのか、それとも「他人事」として捉えるのか。私は、日本をより豊かな国にするためには、前者のタイプの人間が1人でも多く必要だと思っています。もちろん、課題解決に取り組む「場」は、経産省や霞が関に限りません。企業やアカデミアにも沢山存在します。そして、それらのうちどの選択肢を選んでも、間違いではありません。でも、そうした多様な選択肢の中で、皆さんが「自分の志を叶えられる場所は、経産省かもしれない」と思ってくださるならば、私としてはこんなに嬉しいことはありません。是非、「自分×経産省」で何ができるかを一緒に考えましょう。