司法書士試験は独学でも合格できる?
メリット・デメリットと4つのポイント
難関資格である司法書士。独学で合格される方はごく少数ではありますが、確かにいらっしゃいます。この記事では、独学で合格を目指すメリット・デメリットと気を付けるべき4つのポイントを解説していきます。
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司法書士試験は独学でも合格できる?
司法書士試験を独学で突破するのは、不可能ではありません。しかし、11科目という広い試験範囲をカバーする必要があり、計画的に対策を進められなければ難しいでしょう。
司法書士試験の合格率は、毎年4~5%程度で推移しています。同じく国家資格である社労士が約6~7%、行政書士試験が10%程度の合格率であるのと比べると、司法書士試験の難易度が高いといえます。
司法書士試験の独学には、目安とされる3,000時間の勉強時間をクリアできる自信が必須です。
必要な勉強時間は3,000時間が目安
司法書士試験に合格するためには、約3,000時間の勉強時間を確保する必要があります。3,000時間という数字も、最短期間で合格した場合を想定しているため、個人のスキルや保有している知識の状態によっては、より多くの時間が必要とされるでしょう。
実際に独学で司法書士試験をパスしている受験者は存在するため、予備校を利用せずに対策をおこなうことは可能です。しかし、毎日5時間ずつ勉強をしたとしても、2年近い対策期間が必要となるのが司法書士試験です。
効率的に合格を目指そうとする場合には、独学はあまりおすすめできないでしょう。
司法書士試験対策を独学で学習するメリット
司法書士試験対策を独学で進める場合には、次の3つのメリットが得られます。
・コストを抑えられる
・自分に合う勉強方法で学習できる
・自分のペースで学習できる
難易度の高い司法書士の独学は、誰にでもできるものではありません。独学のメリットをチェックして、自分に合っている選択肢かどうかを確認しておきましょう。
コストを抑えられる
司法書士試験の学習を独学で進めるメリットの1つ目は、コストを抑えられる点です。受験指導校を選ぶと、どうしても費用面での負担は大きくなります。
一方独学の場合は、テキストや問題集を購入する費用以外にはコストがかからないため、金銭的な負担を減らせます。教材のほかにかかる費用としては、文房具代や勉強部屋の光熱費程度で済むため安心です。
自分に合う勉強方法で学習できる
独学の場合は、自分で勉強を進めながらやり方やテキストを自由に調整できるのがメリットです。司法書士試験の対策を効果的におこなうには、自分に合った勉強方法を取り入れることが欠かせません。
知識レベルに合わないテキストを使っていたり、解説がわかりにくいと感じる問題集を無理に使っていたりしては対策の成果が出にくいでしょう。自分で方向性を確認する難しさはありますが、その分自分に合った方法を選べるのが独学の強みです。
自分のペースで学習できる
理解度に合わせて自分のペースで司法書士試験の学習を進められるのが、独学をする3つ目のメリットです。人によって、元々持ち合わせている知識や得意・苦手分野が異なります。
独学であれば自分の苦手分野はじっくりと理解ができるまで対策できるため、講義に合わせて無理にペース配分をする必要がなくなります。反対に、全体的な計画性をしっかり持っていないと、学習スケジュール自体に遅れが生じてしまう可能性があるため注意が必要です。
司法書士試験対策を独学で学習するデメリット
司法書士試験対策を独学で進める場合には、以下のデメリットを把握しておく必要があります。
・法改正・最新情報への対応が困難である
・受験が長期化する恐れがある
・スケジュールの管理が難しい
・モチベーションの維持が難しい
司法書士は難関資格であるだけに、独学のやり方を間違えてしまうと合格するのが難しいのが事実です。勉強方法を決定する前に、独学のデメリットを知っておきましょう。
法改正・最新情報への対応が困難である
司法書士試験は、関連の法改正状況や時事情報を敏感にキャッチして臨まなければなりません。独学の場合は、ニュースや新聞などから情報収集をするための時間を確保する必要があります。
情報のアップデートに追われ、試験範囲の勉強だけに集中できない場合もある点には注意しましょう。対して受験指導校を活用している場合は、常にアップデートされた情報が提供されるため、試験に関連する情報を漏れなく手に入れられる安心感があります。
受験が長期化する恐れがある
独学では、闇雲に様々なテキストに手を出したりなど、間違った学習法をしてしまったときに、それを正してくれる講師はいません。司法書士試験は難関試験であり、一歩間違えると受験が長期化する恐れがあります。
受験が長期化してしまうと、法改正でテキストを買い替える必要が生じたり、毎年の模試代などで費用もそれなりにかかる可能性があります。
それであれば、受験指導校に通って短期合格を果たし、実務家として受験の際にかかった費用を回収する方が、金銭的に良いでしょう。
スケジュールの管理が難しい
独学で司法書士試験の学習を進めるにあたって、難関となるのがスケジュール管理です。司法書士の広い試験範囲をカバーするためには、勉強を計画的に進める必要があります。
自由度高く自分のペースで進められるからといって、対策期間全体のペース配分が乱れてしまうと、十分な対策を終えることなく試験日を迎えることになります。対策方法選定やスケジュール管理をこなせる自信がなければ、司法書士試験の独学は難しいでしょう。
モチベーションの維持が難しい
司法書士試験は勉強期間が長期にわたるため、独学でモチベーションを維持するのが難しいのもデメリットです。やる気が出ず机に向かえないからといって、士気を高めてくれる人が居ないからです。
受験指導校であれば、モチベーションを維持できるようなサポートがあります。疑問点もすぐに講師に確認できるため、スランプによるモチベーションの低下も避けられるでしょう。
司法書士試験の合格を独学で目指すときの4つのポイント
1
法改正への対策をする
法律は毎年のように大小様々な改正が行われます。どの科目(法律)のどの範囲がどう変わったのか、その法改正は受験年の出題範囲に入るのか否か、改正論点の出題可能性や重要度、手持ちのテキストが法改正に対応しているかどうかなど。これらの情報を収集し対策を講じることは独学だと非常に難しいです。最新かつ必要な情報が得られる手段をつくりましょう。
2
独学でも答練・模試は受ける
司法書士試験には必ず過去問にはない未出問題が出題されます。独学で未出問題を対策するのは限界があります。答練・模試では未出問題も含めて、その年の本試験で出題可能性が高い問題が出題されます。つまり、答練・模試で出た問題が本試験でも出る可能性が高いのです。Wセミナーのズバリ的中64問/70問(2023年度本試験)はこちら
また、答練・模試を受けることで他の受験生との比較ができます。司法書士試験は相対評価の試験なので、他の受験生と比較できる答練・模試はとても重要です。自分の力がどのくらいか答練・模試を受けて確かめましょう。
3
学習計画とモチベーションの維持をする
司法書士試験は勉強期間が長期にわたります。綿密な計画をたて、それを実行する力がないと途中で挫折してしまうかもしれません。そのため、モチベーションの維持が重要になります。時には勉強しない日をつくり休息することも大切です。メリハリをつけてコツコツ勉強していきましょう。
4
信頼できるテキストを選ぶ
独学者にとっては、テキストは全てのよりどころとなります。どのテキスト・問題集を選ぶかで、勉強の効率や出来は大きく変わってしまうため、テキスト選びは極めて重要です。各社から様々な特徴のテキストが出ているため、選ぶのが難しいかもしれません。勉強期間は長期にわたるので、自分にとって読みやすい・理解しやすいテキストを慎重に選びましょう。
受験指導校で学習上陥りやすい問題に対処しよう
司法書士試験に独学で合格するのは可能です。しかし、難関資格である司法書士試験に一人で立ち向かうと、受験が長期化してしまう恐れもあります。受験指導校で学べば、勉強計画の設定や教材選びに悩む必要はありません。合格実績に基づく効率の良い学習カリキュラムと、司法書士試験を熟知した講師陣の指導により、着実に知識が身に付きます。
また、Wセミナーでは「オンラインフォロー」で一人一人をきめ細かくサポート。学習上の質問や学習計画を一緒に立てることができる「オンライン個別相談」、効率的な学習をサポートする「Webホームルーム」を実施。初めての学習で不安な方、お忙しい方も、安心して学習を進めることができます。
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