司法書士試験に合格するまでの勉強時間は約3,000時間!勉強のポイントまで詳しく解説
司法書士試験に合格するには約3,000時間もの勉強が必要といわれています。司法書士試験は範囲が広く、ひと通り勉強するだけでも相当な勉強時間が必要だからです。
この記事では、司法書士試験合格に必要な勉強時間を確保する方法や勉強はいつから始めるべきか、必要な勉強時間を減らすための効率よく勉強するポイントなどを解説します。
<目次>
- 2年で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前々年4~7月】
- 20ヵ月で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前々年8~11月】
- 1.5年で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前々年12~前年2月】
- 1年で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前年3~7月】
- 10ヵ月で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前年8~11月】
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司法書士合格に必要な勉強時間は3,000時間が目安

司法書士試験合格に必要な勉強時間は3,000時間が目安といわれています。これは、1日8時間の勉強を継続しても1年かかるほどの時間です。
もちろん、勉強時間には個人差があり、予備知識の有無や勉強方法次第で、3,000時間よりも短い勉強時間で合格することもできます。
では、司法書士試験合格に3,000時間もの勉強時間が必要といわれているのはなぜでしょう。
3,000時間必要といわれる理由
司法書士試験は、科目数が11科目もあり試験範囲が広いです。ひと通り基本的な内容を勉強するだけでも相当の時間が必要となるでしょう。
それに加えて、司法書士の勉強は内容が専門的であるため理解が難しく、細かな知識も覚えなければなりません。さらに、試験では記述式の試験もあるため、知識を覚えるだけでなく記述対策も必要です。
それぞれの対策に長い勉強が必要なのは当然で、3,000時間もの勉強時間が必要といわれているのです。
【TOPIC】TAC出身合格者の総勉強時間は?

最も多い解答が「5,000時間以上」で、全体の3割以上を占めています。しかし、受験回数を重ねるにつれて総勉強時間は自然と増加するため、参考値の1つにすぎません。
5,000時間以上を除くと、「2,500~3,000時間」で合格した人が全体の2割以上を占めており、この時間を中心に分布しています。
したがって、合格を目指す上での目安として「3,000時間」というのは妥当な時間といえるでしょう。
2024年度合格者アンケートより
司法書士試験の勉強はいつ頃始めればいい?

司法書士試験合格までの勉強時間を3,000時間と想定した場合、学習期間に応じてどのくらいの1日の勉強時間は何時間必要になるか。単純計算すると、以下のようになります。
学習期間 | 1日の勉強時間の目安 |
---|---|
2年 | 約4時間 |
20ヵ月 | 約5時間 |
1.5年 | 約5.5時間 |
1年 | 約8時間 |
10ヵ月 | 約10時間 |
司法書士の受験生には、社会人も多いです。試験対策に使える時間は、受験生が置かれた立場によって異なります。ここでは、学習期間別にどのように学習していけばよいか簡単に解説します。
2年で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前々年4~7月】
1日の勉強時間は約4時間です。余裕をもって臨める学習期間であり、仕事や家事・育児との両立もしやすいです。基礎固めに時間を割くことができるので、司法書士試験の出題数が多い主要4科目を中心に丁寧に学習していきましょう。
長期で学習する場合は、学習を習慣づけることがポイントです。シャワー浴びる時間、歯磨きをする時間と同じように、毎日決まった時間に勉強するようして習慣化していきましょう。
TACでは、TAC司法書士講座が提供するコースの中で最長となる「2年本科生」コースをご用意しています。法律の全体像からじっくりと時間をかけて学ぶことができるコースです。
20ヵ月で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前々年8~11月】
1日の勉強時間は約5時間です。長期で合格を目指す場合のスタンダードな期間となり、仕事や家事・育児との両立も可能です。インプットとアウトプットのサイクルを意識し、理解した知識をすぐ確認・定着させることが重要です。
モチベーションの維持も大切になってきます。週の目標、月の目標と期間の短い目標をたて、こなしていくことよいでしょう。
TACでは、「20ヵ月本科生」コースをご用意しています。無理のないペースでカリキュラムが進むので、仕事や家事・育児との両立をした方におすすめめのコースです。
1.5年で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前々年12~前年2月】
1日の勉強時間は約5.5時間です。2年や20ヵ月ほどの余裕はないので、基礎をどのくらい正確に固められるかが合否を分けます。「講義やテキスト→過去問→復習」のリズムを作り学習しましょう。
少し気を抜いてしまうと後から苦しくなってくるので、綿密な計画をたて、それを着実に実行することが大切です。
TACでは、「1.5年本科生」コースをご用意しています。年末年始から学習開始を考えている方におすすめのコースです。
1年で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前年3~7月】
1日の勉強時間は約8時間です。短期合格を目指す場合のスタンダードな期間となます。専業で勉強できる人や短期集中型の人であれば十分に合格が狙えます。
インプットとアウトプットを同時並行することがポイントです。あれこれ手を広げず、テキストと過去問を徹底的にやり込む姿勢が合格への近道となります。
TACでは、「1年本科生」コースをご用意しています。短期合格を目指したい方にはうってつけのコースです。
10ヵ月で合格を目指す場合【学習開始時期の目安:目標年の前年8~11月】
1日の勉強時間は約10時間です。基本的に専業で勉強できる人や、宅建・行政書士などの法律資格のバックグラウンドがある人向けになります。
時間との勝負になるため、「割り切り」と「集中」が最大のポイントとなります。予備校を利用すればカリキュラムに沿って学習すればよいので、学習計画をたてる時間を節約できます。スキマ時間に一問一答をするなどの有効活用も必要です。
TACでは、「速修本科生」コースをご用意しています。わずか6ヵ月で一発合格した山本講師を追体験できるコースです。
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兼業受験生でも心配なし!効率よく司法書士試験の勉強をする際のポイント8つ

3,000時間の勉強時間を確保するのは大変だなと感じた方も多いと思います。
ですが、工夫次第でうまく勉強時間を確保でき、さらには合格するまでの勉強時間そのものを短くすることもできます。
ここでは、効率よく司法書士試験の勉強をするため、次の8つのポイントを解説します。
・予め学習計画を立てておく
・スキマ時間を利用する
・朝に勉強する
・試験の内容・構成を把握しておく
・自分にあったテキストを1冊に絞り込む
・インプットとアウトプットを繰り返す
・模試を受験する
・受験予備校を活用する
1
予め学習計画を立てておく
司法書士の勉強は長期にわたります。そのため、やみくもに勉強を進めても結果を出すのは難しいでしょう。
勉強を開始するには、その日の計画はもちろんのこと、試験までの大まかなスケジュールを立てるのが重要です。スケジューリングがうまくできるかによって勉強の効率は大きく変わります。試験までに試験範囲を反復学習できるよう計画を立てましょう。
2
スキマ時間を利用する
特に、兼業の受験生の方は、スキマ時間を有効利用しましょう。通勤時間に講義の音声を聞いたり、休み時間に少しでも問題を解いたりするだけでも十分に効果的な学習です。
長期間の受験生活では、スキマ時間の積み重ねが大きな時間となります。難易度の高い司法書士試験に合格するには、少しの時間も無駄にしない姿勢が重要です。
3
朝に勉強する
司法書士試験の勉強は長期にわたります。モチベーションの維持など気持ちのコントロールも重要です。朝一番に勉強をある程度しておくと、後でやらなければならないという気持ちに駆られることなく、精神的に楽になります。
特に、兼業の受験生の方は、仕事の都合で帰りが遅くなったり、仕事の疲れで勉強するのが億劫になることもあるでしょう。仕事に行く前の朝にある程度勉強をしておけば安心です。
4
試験の内容・構成を把握しておく
受験勉強をするうえで、試験の内容・構成を把握しておくのは当然のことです。どのような問題が出題されるかわからないままに勉強を進めても効率的な勉強とはなりません。
司法書士試験は、多肢択一式問題と記述式問題に分かれています。筆記試験合格後には口述試験もありますが、ほとんどが合格する試験のため、試験対策は筆記試験対策に絞り込んで問題はないでしょう。
受験勉強を開始する際には、過去問などで試験の内容・構成を把握し、その問題を解ける状態にすることを意識して受験勉強を続けましょう。
5
自分にあったテキストを1冊に絞り込む
司法書士試験の対策には、多くのテキストが市販されています。受験予備校の種類も豊富です。
受験勉強を効率的に進めるには、自分にあったテキストに絞り込んで勉強すべきです。受験勉強では繰り返しが大切なため、多数のテキストで勉強するのはおすすめできません。1冊のテキストをボロボロになるまで使い込み、マスターしましょう。
6
インプットとアウトプットを繰り返す
受験勉強で知識を効率的に身につけるには、インプットとアウトプットを繰り返すのが一番です。
テキストでインプットしたら、その範囲の問題集でアウトプットする、問題集で間違えたところはテキストに戻ってインプットするというサイクルを繰り返すことで、着実に知識が身についていきます。
受験勉強の初期段階からアウトプットを取り入れることで、アウトプットを意識してのインプットができるようになります。ひと通り学習を終えてからではなく、初期段階からアウトプットも取り入れるのがおすすめです。
7
模試を受験する
勉強を続けて、ある程度の力が付いてきたら模試を受験するのも大切です。
司法書士試験では、記述式試験があるため、自分自身で解答の出来を判断するのは難しいです。模試での採点を受けて、答案の書き方を確立するようにしましょう。
特に、試験の直前期には自分の立ち位置を把握する意味でも模試の受験は欠かせません。模試での失敗を恐れる必要はありません。本番で失敗しないために模試を有効活用しましょう。
8
受験予備校を活用する
司法書士の勉強は、専門的な分野を扱うため、1人でテキストを読み進めても理解するのが難しいです。
受験予備校を活用すれば、独学ではわかりにくいことも講義を聞くことで理解が進みます。受験予備校でもオンラインでのフォローが充実しているものもあるので、講義でわからない部分は質問することもできます。
受験予備校には、司法書士試験合格のためのノウハウが詰まっているため、講座のカリキュラムに則り勉強を進めて、それを着実に身につけていけば確実に合格に近づいていけるでしょう。
司法書士試験に効率よく合格するならTACがおすすめ

司法書士試験に合格するには、3,000時間の勉強時間が目安となります。しかし、効率よく勉強することで、より短い時間でも合格することができます。
TACは長年にわたる司法書士試験対策の実績があります。そして、TAC司法書士対策講座には、長年培ってきた合格へのノウハウが詰め込まれています。
効率的な学習で司法書士試験合格を目指すために、TAC司法書士対策講座をぜひご活用ください。
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