【行政書士試験】過去問を活用!合格に向けたおすすめの学習法を解説
国家資格である行政書士の資格を保有していると、就職や転職に有利に働きます。
しかし、合格率は決して高くないため、どのように学習すればいいか迷う方も少なくないでしょう。そこで今回は、行政書士試験の合格率や資格取得に向けた学習において過去問を活用するメリットについて解説します。
過去問だけで合格できる?行政書士試験の合格率
国家資格である行政書士は、難関資格のひとつに挙げられます。過去問だけの学習で行政書士試験に合格できるのか疑問に感じる方もいるはずです。行政書士試験の合格率を確認しましょう。
行政書士は合格率10%~12%程度と難易度の高い資格
行政書士試験の合格率は10%~12%程度で推移しており、難易度が高い資格です。
行政書士試験における受験者数・合格者数・合格率は、次のとおりです。
西暦 | 受験申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
2023年 | 59,460名 | 46,991名 | 6,571名 | 13.98% |
2022年 | 60,479名 | 47,850名 | 5,802名 | 12.13% |
2021年 | 61,869名 | 47,870名 | 5,353名 | 11.18% |
合格基準3つすべてを満たす必要がある
行政書士試験は年に1回、毎月11月に実施されています。出題内容は法令等科目と基礎知識等科目に分かれており、300点満点で構成されているのが特徴です。
法令等科目は択一式(多肢選択式を含む)及び記述式、基礎知識等科目は択一式が出題されます。
行政書士の業務に関し必要な法令等 | 得点が244点中122点以上(満点の50%以上) |
---|---|
行政書士の業務に関し必要な基礎知識 | 得点が56点中24点以上(満点の40%以上) |
試験全体 | 得点が300点中180点以上(満点の60%以上) |
行政書士試験は、絶対評価の試験です。上位何%に入らなければ合格できない相対評価の試験とは違い、定められた合格基準を満たせば、行政書士試験に合格できます。
行政書士試験の学習に過去問を活用!3つのメリット
行政書士試験は、条件を満たせば合格できます。試験に合格したいなら、過去問で出題傾向を把握して試験対策することが大切です。行政書士試験の学習において過去問の活用がおすすめである具体的なメリットには、次のようなことが挙げられます。
- 効率的に基本知識が身につけられる
- 出題傾向や出題形式を把握できる
- 試験に向け時間配分が身に付く
それぞれのメリットを確認していきましょう。
1.効率的に基本知識が身に付けられる
試験学習で重要なのは単に知識を詰め込むインプットだけでなく、きちんと覚えているのか確認するアプトプットに時間を割くことです。過去問をアウトプットに活用すれば理解が深まり、効率的に基本知識を身につけられます。
苦手な分野も把握できるため、正解率を上げるための効率的な学習を進めることができます。過去問を一読して学習を終えるのではなく、本当に理解できているのか確認する必要があります。
2.出題傾向や出題形式を把握できる
行政書士試験の出題内容は範囲が広いうえに、法令等科目、基礎知識等科目、総合得点それぞれの項目で基準となる点数を取らなければ合格できません。出題範囲を満遍なく学習して知識を深めることも大切ですが、確実に合格するには効率よく勉強する必要があります。
過去問を解けば出題傾向や出題形式など全体像を把握でき、重要事項も理解することが可能です。出題頻度の高い問題を重点的に学習すれば正答率を上げられます。
3.試験に向け時間配分が身に付く
過去問を活用すれば、試験の時間配分を身に付けられます。自宅で学習するときは自分のペースで問題を解けますが、試験当日は決められた時間内での解答が必要です。どれだけ勉強しても時間内に問題を解けなければ、行政書士試験には合格できません。
時間配分を間違えると最後の問題までたどり着けない可能性もあります。過去問を解くことで1問あたりにかかる時間を把握することができます。
3つの段階別!過去問選びのポイント
行政書士試験の学習には過去問が適していますが、多くの教材が市販されているため選び方で迷うことも少なくありません。
過去問選びに迷ったら、学習段階に応じて教材を選択することが大切です。過去問選びのポイントには、次のようなものが挙げられます。
- スタート時はテキストに準拠した過去問を選ぶ
- 論点別過去問で理解を深めていく
- 仕上げは年度別過去問を選ぶ
それぞれのポイントを確認していきましょう。
1.スタート時はテキストに準拠した過去問を選ぶ
過去問を選ぶときは、現在使用しているテキストに準拠したものを利用しましょう。テキストに準拠した過去問であれば、振り返りたい項目を簡単に見つけられるように設計されています。余計なストレスを感じることなく学習を進められるため、効率よく勉強できるのです。
また、テキストを読んだらすぐに過去問を解いて理解を深めるといったインプットとアウトプットを同時並行で行うスタイルで勉強できれば、学習効率を上げられます。
2.論点別過去問で理解を深めていく
過去問は、論点別のものと年度別のものがあります。論点別は同じ分野でまとめられたもので、年度別は年ごとに出題された問題がまとめられた問題集です。行政書士試験において効率よく学習を進めたいなら、まずは論点別の過去問からこなしましょう。
論点別の過去問であれば、テキストの学習順序にあわせて並べられています。わざわざ問題を探す手間が少なく、効率よく学習できるため便利です。
3.仕上げは年度別過去問を選ぶ
行政書士試験の出題内容を一通り学習できたら、仕上げに年度別の過去問を使用しましょう。年度別の過去問は本試験の出題形式と同じであるため、すべての科目を横断的に学習できます。
また、問題の難易度や出題傾向も把握できるため、本試験に向けて戦略も練りやすいです。しかし、あまりに古い過去問を選ぶのはおすすめしません。現在と出題傾向が変わる場合があるため、直近の過去問を選びましょう。
過去問を利用したおすすめの学習方法
行政書士試験に合格するには、過去問を利用した学習方法が適しています。しかし、過去問をひたすら解けば良いというわけではありません。過去問を利用した学習方法には、次のようなものが挙げられます。
- テキストと併用し知識をアウトプットする
- 過去問は10年分を解くのがベスト
- スクールで過去問を解くためのテクニックを学ぶ
それぞれの学習方法を確認していきましょう。
テキストと併用し知識をアウトプットする
テキストで新しい知識を身に付けたら、すぐに過去問を解きましょう。過去問を解いてアウトプットできれば、知識も定着しやすくなります。
また過去問を解いたあとは不正解の問題だけでなく、正解した問題の解説もしっかり読むことが大切です。解説を読み込めば、より理解を深められます。過去問だけでなく、テキストと併用して学習を進めましょう。
過去問は10年分を解くのがベスト
過去問を使用した学習をするときは、10年分の問題を解きましょう。10年分の問題を解けば、出題傾向や年度ごとの難易度がわかります。各設問に対して割くべき時間も把握できるため、本試験に向けて対策を立てやすいです。
10年が難しければ、最低でも5年分の過去問を解きましょう。多くの過去問を解くことで高得点を狙いやすくなります。
スクールで過去問を解くためのテクニックを学ぶ
過去問は知識のアウトプットとして利用するもので、体系的に学習するのは難しいです。過去問で問題を解きながら、解説を参考にして知識を得る方法もありますが効率的ではありません。
行政書士試験において効率的に学習したいなら、まず学習範囲の大枠を把握して各分野の学習を効率よく進めることが求められます。その上で、スクールで過去問を解くためのテクニックを学ぶのがおすすめです。
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