外交官（外務省専門）合格体験記

　大学卒業後メーカーに就職しましたが、「一生この会社に勤めるのはなぁ」という漠然とした思いを抱えたまま働いていました。昔から国際関係に興味があり、書籍で外交官という仕事を知りましたが、自分にはあまりに遠い存在で分不相応だと思って挑戦もしませんでした。代わりに大学院入学を考えたり、N G Oでインターンなどして、自分がどうありたいのかを探し続ける日々を過ごしていました。N G Oに関わる中で、少しでも世の中をより良くしようとする人たちに出会い、自分はこの人たちが活躍できるようなことをしたいと思い、その時かつて気になった外交官という仕事に携わることで、その思いが叶うのではないかと思い至りました。一度は自分には分不相応だと思いましたが、年齢的にラストチャンスだったので、人生に後悔を残したくない！と思い、思い切って挑戦することにしました。

　TAC・Wセミナーは圧倒的な合格占有率や充実したテキストに加えて、Webで授業を受けられるため、働きながら勉強するのにうってつけのものでした。もっとも専門科目すべてが初学で、なかなか内容が理解できず四苦八苦していましたが、定期的に開催されるホームルームや担当講師の井能先生のカウンセリングを受けるなどして、なんとか最後まで試験に立ち向かうことができました。井能先生はカウンセリングの度に励ましの言葉を下さり、その都度適切な学習アドバイスもして下さるのでカウンセリング後は必ずモチベーションがアップして、勉強へのエンジンをかけ直すことができました。地方の方で独りで勉強を続けるのはとてもしんどいことだと思いますが、T A C・Wセミナーであればその苦しみを少しでも和らげながら勉強を続けることができると思います。
　また晴れて一次試験を通過すれば二次試験対策が待っています。面接対策、集団討議の対策は必ず周りの人の協力が不可欠です。T A C・Wセミナーを受講していれば二次試験対策で集団討議のメンバーと出会えたり、面接対策を互いに行ったり、情報交換ができるので、このコースを受講していて良かったと心から思います。自分の合格は二次試験対策に協力してくれた井能先生、同じ二次試験受験者の助けなしにはなかったので、本当に感謝しています。

＜国際法＞
最初は新たな知識がどんどん入ってきて面白かったのですが、その内容を暗記し記述することが求めらる段階になるとその量の膨大さに嫌気が何度も差しました。個人的に丸暗記は避けたいと思っていましたが、一次試験前はなり振り構っておれず、結局答練の答案を繰り返し暗唱していました。結果的に、答案を暗唱することで論述の仕方が分かり、自分の理解不足な箇所、覚え切れていない場所が明らかになったので、もっと早くからやっておけば良かったと思いました。
＜憲法＞
　勉強当初は経済学も勉強していましたが、経済学が全く理解できなかったので、憲法で受験することに決めました。国際法に比べて暗記する量が少ないので勉強はそれほど苦しくなかったですが、答案作成にあたってはやはりいくつか答案を暗記して型を身に付ける必要があると思います。あとは早川先生の講義に従って勉強していれば答案の書き方は十分なレベルには到達すると思います。
＜基礎能力試験＞
　数的処理は慣れが肝心なので早いうちから様々な問題に触れておくことが大事だと思います。そして解かないと解法を忘れてしまうので、毎日コツコツこなしましょう。私は直前期に専門科目に集中していた際、数的処理を少し放置していたら解き方を思い出すのに時間がかかるようになってしまったので、皆さんはそんな風にならないように注意しましょう（笑）。
　知識系科目については思想、地理、世界史、社会事情等は受講しましたがどうしても記憶が定着しなかったので、最終的には運を天に任せました。ただ、思想や地理は範囲も狭いのでできるだけ押さえられると良いと思います。

　外務省専門職員試験を受けると決めた時は、絶対外交官になるんだ！。そんな気持ちで勉強に取り組み始めました。しかし勉強しなければならない分量に圧倒され、仕事が忙しくなり、徐々に今の仕事を続けたって良いんじゃないか、本当に外交官になりたいのか、とネガティブな思いが何度も過ぎるようになりました。それでも今、自分が豊かな生活を送れるのは、かつて先人の努力の結晶で、自分もその一端を担い将来に豊かな日本を残したいと思い努力しました。外交官になろうと思い、その歩みを止めない限り、みなさんが夢見た外交官への扉が閉じることはありません。さぁ、まずは外交官への第一歩を踏み出しましょう。