外交官(外務省専門)合格体験記
初心を大切に、信念を貫く
川嶋 里都子さん
DATA BANK
研修語 | ポルトガル語 |
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出身校 | 東京外国語大学 国際社会学部 (在学中合格) |
合格年度 | 2020年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機
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中学生の頃から漠然と、外国語を使う仕事や海外で働くことに興味がありました。大学でポルトガル語を専攻し、言語習得や文化理解に学生生活の多くの時間を割くなかで、大学での経験を仕事に活かしたいと思うようになりました。当初は民間企業や独立行政法人などへの就職も考えましたが、特定の地域・言語の専門性を軸に、様々な分野から日本と担当地域との関係強化に貢献できる外務省専門職員の仕事に魅力を感じ、受験を決意しました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由:安心のサポート体制
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私がTAC・Wセミナーを知ったきっかけは、通っている大学がTAC・Wセミナーと提携していたことでした。毎年大学から多くの先輩方が合格されていたので受講を決めましたが、最終合格者の9割近くをTAC・Wセミナー生が占めていると聞いていたので、安心して受講することができました。国際法や憲法はほとんど初学でしたが、TAC・Wセミナーの講義やテキストは分かりやすく、また徐々にレベルが上がっていくので、自然と学力をつけることが出来ました。また蓄積されたノウハウをもとに試験傾向が分析され、それに合わせた対策が組まれているので、効率よく勉強を進めることができました。特に国際法は量も専門用語も多く、理解するのに苦労しましたが、先生に質問すると納得するまで説明してくださり、徐々に苦手意識が減っていきました。
勉強ばかりしていると勉強自体が目的になってしまい、自分がなぜ外務省に入りたいのか考える余裕がなくなってしまうこともありました。その時は先生や合格者アドバイザーの方とのカウンセリングや面接練習を利用し、悩み相談や自己分析、志望動機の整理などをしていました。そのおかげで長期戦でもモチベーションを維持することができました。長年にわたり指導されてきた先生や、受験生時代に自分と同じ経験をされてきた方々の話を聞くことができ、とても心強かったです。
- 自主ゼミで仲間とともに高め合う
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一次試験が終わると他の受験生と自主ゼミを組み、二次試験の対策をします。同じ志を持った人たちと何度も面接練習を行い、良いところも悪いところも指摘することで、互いを高め合うことができました。集団討論についても、本番で同じグループになる可能性のある人たちと一緒に練習することができたので、当日も落ち着いて臨むことができました。 他の受験生はライバルでもありますが、合格すれば同期になる人たちです。一緒に二次対策をするなかで、各々が熱い思いを持って外務省を目指していることが分かり、「この人と一緒に働きたい!」「自分も頑張ろう!」と思うことが何度もありました。良い刺激を与えてくれる友人がたくさん出来たことも、TAC・Wセミナーに通って良かったことのひとつです。自主ゼミの期間は一ヶ月ほどと、筆記試験対策よりもはるかに短い期間でしたが、とても楽しく、密度の濃い時間になりました。
- 外国語試験対策について
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外務省専門職の外国語試験は英語以外でも受けることができ、私はポルトガル語で受験しました。得意あるいは好きな言語で受験すれば、特定の地域への思い入れをアピールできますし、試験勉強のモチベーションも上がると思います。一方で英語に比べて教材が少なく、対策がしにくいのが難点ではあります。まずは過去問を確認して出題傾向やレベルを知ることが重要です。私は普段からポルトガル語の新聞やニュース番組をチェックしていました。また普段使わないような外交や政治に関する単語も出題されるので、「外交青書」などから専門用語をピックアップして訳を確認していました。TAC・Wセミナーでは過去の合格者の外国語試験の体験記も入手できるので、それらも参考にしました。
- 学力よりも大切なもの
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外務省専門職の筆記試験は記述量が膨大で内容も難しいため、勉強に多くの時間を割きがちです。もちろん一定の学力は必要ですが、試験全体を通してより重視されるのは面接であり、限られた時間の中で自分をアピールするためには自己分析がとても大切です。自分の人生を振り返り、外務省に興味をもった経緯や自分の好きなこと・得意なことを整理し、なぜ他の仕事ではなく外務省しかも専門職員になりたいのかをよく考える必要があります。自己分析をきちんと行っておけば、大変な試験勉強も「自分の夢を実現するために役立つもの」と思うことができ、前向きに取り組めるようになると思います。また自分なりの信念をはっきりさせておくことは入省後のキャリアを考えるうえでも非常に有益です。志望動機は十人十色なので、面接では筆記試験以上に個性が出ます。TAC・Wセミナーのイベント等で聞ける現役外務省員や合格者の方の話を参考にしつつ、自分ならではのアピールポイントを戦略的に考えていくことが重要です。