外交官(外務省専門)合格体験記
国家間関係の土台に関わりたい!
新井 海聖さん
DATA BANK
研修語 | スペイン語 |
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出身校 | 東京外国語大学 国際社会学部 (在学中合格) |
合格年度 | 2020年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機:国家間関係の土台に関わりたい
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もともと外国語を勉強するのが好きで、外国語を使える仕事=外交官と言うイメージで憧れを持っていました。大学でも外国語を専攻しながら、外国に関わる他の仕事も検討対象に入れて将来のことを考えていましたが、民間企業やNPOで働いていても国家間関係の発展に寄与することは可能ですが、その為には相手国で活動できる環境がまず前提になくてはならず、またそのような全ての企業等が必ずしも同じ大方針のもと活動しているわけではないように思い、外務省でそのような企業等が海外で活躍できる土台作りや環境整備に関わり、国際的に活躍する民間セクターとも協力しながら日本という国として他国との関係を構築・発展していくことに貢献したいと思うようになりました。そのためのアプローチとして、地域や分野など自分の専門性を極めて仕事をする専門職の方が自分に向いていると考え、外務省専門職を受験することにしました。
- TAC・Wセミナーについて:勉強のスケジュール調整が可能
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私は勉強し始めるのが他の人よりも多少遅かったと思いますし、民間就活を併願としていたので、最初の三カ月くらいはみんなに追いつけるように勉強しなければいけない反面、就活や大学の授業で日によって勉強時間がマチマチになってしまうスケジュールを送っていました。TAC・Wセミナーでは講義をDVDで視聴することができ、また倍速再生も可能なので勉強に時間がさけるときに精一杯進めていました。自分でスケジュールを調整できたのがありがたかったです。
- TAC・Wセミナーについて:心強い受験仲間ができる
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例年外務省専門職合格者の殆どがTAC生ですので、入省後同期となる人の殆どがすでに顔見知りとなり、心強いです。特に二次試験の対策が始まると自主ゼミというものを組み、受験生同士で面接練習などを行うので、みんな仲良くなり二次試験についてなど情報交換ができるのも大きな強みになると思います。
- 特殊言語での受験:特殊言語受験でも仲間ができる
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外務省専門職を受験する方々は英語以外にも何らかの外国語の学習経験がある人も多いですが、実際に英語以外で専門職試験を受験する人はまだ少数派です。年によって、言語によって、同じ言語での受験者がいない場合もあり、一人で対策するのは心細いのではないか、収集できる情報が少ないのではないかと感じる人もいるかもしれません。今年は二次試験受験者のうちスペイン語受験は私一人でしたが、英語受験者や他の特殊言語受験者と情報交換をしつつ出来るところは一緒に練習していたので、心配はいらないと思います。
- 学習方法:答練・模試は怖気づかないで
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答練が始まったころ、私は民間就活を終えて一カ月経ったか経たないか、と言うくらいでした。数社しか受けていなかった民間就活ですが、それなりに時間を取られていた為、DVDを視聴するのに忙しくてDVDで学んだ知識を覚える時間がまだ十分にとれておらず、答練を受けるより授業で得た知識を定着させるために勉強するのが先では、と思って答練に行くのが憂鬱に感じていた時もありました。しかし、どんなに勉強不足を感じていても答練は出席した方がいいと思います。私も実際答練を勉強のペースメーカーとして活用したり、たとえ答練前に勉強が間に合わなくても復習に力を入れるようにしていました。結果的にはこの方法が正解だったと今振り返っても思っています。
- おもしろエリア:面接でヒヤリ
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二次試験中、二回目の個別面接当日の直前に面接カードを見直していたら、年齢を間違えて記入していることに気付き、血の気が引きました。書き間違えていたのではなくて、私は誕生日が遅いこともあり友人が歳を取っていく中、自分の年齢を実年齢より一歳年上だと本気で勘違いしていたため、面接カードを今まで何度見直しても正しく記入していると思っていました。二回目の個別面接の控室で突然自分の実年齢に気付き、面接が始まってすぐに訂正させて頂きました。面接官の方には「若くなって良かったね」と笑っていただけて、自分も緊張が解けたし雰囲気も心持ち和やかになった気がしました。
- 最後に:一番やりたいこと
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外交官というと忙しいし、場合によっては民間企業の方が待遇がいいところだってあるし、と思っている方もいるかもしれません。実際私が内定を頂いていた民間企業は公務員より給料は高かったです。しかし、これから何十年も携わることになるだろう仕事が、自分が一番やりたい事なのか、自分が一番興味のあることなのかというのは私にとって、給料の多寡より大事なことでした。小さい頃から外国語に慣れ親しんで、国際的なフィールドで働きたい、他の国とより良い関係を築くことに貢献できる仕事がしたいと考えていた私にとって外交官の仕事は「一番やりたいこと」でした。語学が生かせる、様々な国とお仕事が出来る、日本を世界にアピールできる…外交官というキャリアに感じる魅力は人それぞれですが、外交官の仕事は他の仕事では出来ないことも多いと思います。ぜひ外交官という仕事に興味を持っていただければと思います。