外交官(外務省専門)合格体験記
スペシャリストへの憧れ
高丸 知世さん
DATA BANK
研修語 | スロバキア語 |
---|---|
出身校 | 神戸市外国語大学 外国語学部 (在学中合格) |
合格年度 | 2020年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 外務省専門職を目指したきっかけ
-
外務省専門職員になることを目指したきっかけは、以前専門職員として外務省で働いていた高校時代の先生から、仕事のお話を聞いたことです。高校生だった当時はぼんやりとしか思い描けませんでしたが、大学での学びや、1年間のドイツ留学など様々な経験を重ね、言語や地域の専門家になり、日本と他国との外交を支える仕事に強く惹かれました。面接では、華やかな仕事ではないということを人事の方々が強調されますが、私は、専門職員として地道な努力を重ね、日本と他国の関係発展に貢献するということは、きっと奥が深く魅力的な仕事なのだろうと思っています。私は、自分にしかできない仕事や人脈づくりがしたいという思いや、東欧諸国への興味から、同地域の言語を中心に志望しました。
- TAC・Wセミナーの充実したサポート体制
-
私は、圧倒的な合格者の占有率からTAC・Wセミナー入会を即決しました。入ってみると分かるのですが、講義のテキストは非常に充実していますし、講師の先生方は、どなたもわかりやすく解説してくださいます。さらに、井能先生のホームルームや面談で、勉強のペースや方法を確認することができますし、困ったときはいつも適切なアドバイスをいただけます。また、入省前の合格者の方々が、ラーニングアドバイザーとして、個別相談会等を定期的に開いてくださるので、わたしは息抜き&モチベーションアップの時間として利用していました。国際法などは特に独学が難しいと思いますし、TAC・Wセミナーには2次試験に関する情報やノウハウが蓄積されています。合格の最短距離を行くための素晴らしいサポート体制が整っているTAC・Wセミナーで勉強されることをお勧めします!
- 各教科の勉強法
-
勉強法は本当に人ぞれぞれなのですが、ご参考までに私の勉強方法をお伝えします。
〇国際法 夏までに基本マスターを終わらせ、論文マスターの配信が始まるまでにもう一周復習しました(とはいっても、今考えるとほとんど理解できていませんでした)。論文マスター講義は週一回のペースで受講して、そのほかの日は論文マスターの復習をひたすらしていました(復習に時間がかかりすぎて、焦ってました(笑))。答練期には出題範囲を2週間で4~5周して、答案の構成を頭に叩き込みました。論文マスターに書いてあることをまず理解して、問題の構成を覚えるというやり方が基本でした。それでも4月くらいまでは、初見の問題の構成が全くできずに不安な日々を過ごしましたが、答練期の蓄積が効果を発揮し、5月くらいからは何とかできるようになりました。国際法は、やりこんでいくとバラバラに存在していた知識が線になって繋がる、面白い科目でした。
〇憲法 論文マスターまでは国際法とほぼ同じですが、寝る前に論証を確認する習慣をつけていました。答練期はひたすら答案用紙に解答を書く練習をしていました。この時期にあてはめのコツもつかめるようになったと思います。
〇時事論文 解答を書く練習はあまりする余裕がありませんでしたが、新聞を購読して、時事ネタを拾うようにしていました。常に問題意識を持ちながらニュースを読むようにするといいと思います。
〇英語 和訳、英訳共に12月くらいから始めました。過去問は15年分くらい解きましたが、分量が増えて難しくなったのは最近5年くらいだと思います。過去問より多めの文字数で時間を計って訳す練習を本番まで繰り返しました。最初は全然できなかったのですが、練習を重ねるうちにスピードが上がり、本番では時間が余るくらいに速く訳せるようになりました。
〇基礎能力 数的処理は苦手だったので半分取れればよいと割り切って、知識分野で失点しないように詰め込んでいました。時々過去問を解いてみて、時間配分などを確認するといいと思います。専門科目の勉強に膨大な時間を割いていたので、基礎能力はうまくすき間時間を見つけて勉強しました。
- 二次試験対策
-
一次試験終了後、自主ゼミに参加して、他の受講生と面接やグループ討議の練習を毎日やりこみました。私は、自分の面接練習を録音して、家に帰ってから聞いて修正を重ねるという作業を繰り返しました。よく、ありのままの自分で挑むのが一番いいと言われますが、私はどうしたらよいのかわからず悩んでいました。自分の過去を書き出して、それぞれの出来事においてどんな行動をして、どんなことを考えていたのかを思い出していました。また、周りの人は自分をどう見ているか聞いてみるのも有効で、他己分析をお願いしてみるのもよいと思います。深く自分を分析していくと、自分の核になるものが見つかり、面接でどのような質問が来てもある程度対応できるようになると思います。
- メンタルのマネジメント
-
今年は新型コロナウイルスの影響で、試験直前に一次試験が2か月延期されるとアナウンスされ、精神的に不安定な状態で勉強をしていた私は、「この生活があと2か月続くのか」と途方にくれました。それでもめげずに頑張れたのは、スペシャリストとして仕事をすることへの憧れと、つらいときに応援してくれる人の存在があったからです。コロナに関係なく、この試験を受ける人の多くが、不安や緊張と戦い続けるのだと思うのですが、辛いときは、この仕事をしたいと思った原点に立ち返り、支えてくれる人たちに感謝してみてください。前に進むエネルギーになると思います。