外交官(外務省専門職)合格体験記

人生をかけた大勝負!

K・Cさん

DATA BANK

研修語 ポルトガル語
出身校 大阪大学 外国語学部(卒業)
合格年度 2023年度
選択科目 憲法
志望した経緯①<学生での経験>

 受験を決意するまでに時間がかかったタイプですが、下記の通りです。

学部での経験:ポルトガル語を専攻していました。
ポルトガル語のメディア運営や学生団体、スピーチ、翻訳アルバイト、ポルトガル留学、現地の大学の言語学ラボのお手伝い、現地の言葉を題材にした卒論の執筆etc….と、語学学習に苦戦しながらも、ポルトガル語に携われそうなことには何にでも取り組んだ気がします。その中で、国境を越えた架け橋になりたい、言語や文化に携わり続けたいという思いが芽生えました。

就活での経験:外務省専門職には興味がありましたが、残りの人生の大半を途上国で過ごすことが漠然と不安で、やや逃げる形で民間就職をしていました。日本の良さを知ってもらいたいと思い就職活動を進めるものの、民間企業の枠の中で、その企業の特定の製品やサービスを販売するということにしっくりこず、悶々としていました。

志望した経緯②<民間内定後〜現職の人材会社での経験>

 大学卒業まで、拾っていただいた人材会社で内定者としてインターンをし、主に日本の大学・大学院に在学している外国人留学生の就労支援に従事していました。その際、いわゆる親日家が日本に興味を持ったきっかけの共通点が、母国で慣れ親しんだ日本の製品や文化コンテンツであることを実感し、日本に親しみを持ってもらう取り組みに直接的に従事したいと感じるようになりました。
 そこで広報文化や開発協力などを通して、知日派・親日家の育成に従事したいと考えるようになり、大学卒業直前の2月にやっと外務省専門職受験を決意し、社会人2年目での合格を目指して、社会人と受験生の2足の草鞋を履くことを心に決めました。

思いの外、外務省専門職試験は間口が広かった!

 民間就活後に外務省が頭をちらついた時は、「新卒中心だろうし、もうタイミング逃したな…」と諦め境地でした。しかしネット検索をしていると、TAC・Wセミナーの過年度の合格体験記に、民間企業で働きながら合格された方が複数人いらっしゃることを見つけ、「これだ!」と運命を感じたような気がして受験を決意しました。
 今年度の内定者にも職歴がある方は複数いらっしゃり、受験を決意するタイミングが遅くなったように思えても、決して引け目に思う必要はなく、「意思あるところに道は開ける」採用試験だと感じます。

TAC・Wセミナーの国際法がすごい!

 国際法は初学で、基本マスターや論文マスターはビデオの視聴はしているけれど、何が何だかよくわからない苦しい状況だったのですが、下記の通り自分なりに工夫し、論文答練期にはなんとか論述ができるようになりました。

○判例の徹底:基本マスター・論文マスターをベースに判例ノートを作り、細かい部分まで理解する。
○批判的に読み込んでアウトプット:論文答練期は、論文マスターを見ながら作った”なんちゃって答案”を隙間時間で全て理解・修正し、暗唱する→退勤後や週末に自力で答案をワードで書いて、また修正する。

 私は12月以降、質問メールやカウンセリング制度を使って、週1、2回は国際法の質問をし、やや迷惑な受講生だった気がするのですが、井能講師は見捨てず根気強く教えてくださり、理解を深めることができました。
 また、国際法が初学であってもTAC・Wセミナーでみっちり学べば、どうやら入省後の在外研修で、国際法を大学院で学べるレベルの実力になるようです。

日常生活での工夫が大切!

 私はずっとフルタイムで働いており、直前期でも学習に回せる時間が限られていました。しかしそのような状況でも合格を手繰り寄せるため、下記をルール化していました。

○10分の積み重ね:どれだけマイナスな気分でも、10分は学習する。10分学習すれば、知らない間に30分学習していた!みたいになる気がします。
○出社前の学習:平日の出社前には、カフェで毎日2時間学習する。この出社前2時間のプレッシャーは、1次試験当日の緊張感に似ていたので、試験本番に対する免疫も自然とつきました。
○集中力と学習時間を奪うものを避ける:私用スマホの電源は常に切った状態で、玄関やカバンの奥底にしまっておく。必要ない時は、ノートパソコンのwi-fiを切っておく。
○毎日その日にした学習を振り返り、翌日することをToDo化する。

 学習を始めた時は辛く感じても、だんだんと習慣化し、「国際法を論じられるようになりたい!」といった思いの方が強くなり、努力しているみたいな感覚もなくなりました。

Always believe in yourself and never give up.

 私は社会人と受験勉強との両立の不安だけでなく、社会人歴約1年4ヶ月という中途半端な経歴で採用面接に合格できるのかがとても気がかりで、受験勉強が採用試験のためではなく、自分の中で、ただの資格試験になっていないか?と悶々とすることもありました。
 しかし、今まで情熱を持って取り組んできたことや、やってみたいと心の底で願っていることを言語化すると、進むべき方向は外務省専門職以外に見つかりませんでした。また、外交官の方が書かれた本や、外務省Facebookの「#世界の職員から」などを読むと、”自分はこれがやりたいんだ”と明るい未来が見える感じがして、最後まで使命感を持って取り組むことができました。

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