外交官(外務省専門職)合格体験記

スタートが遅くても

A・Sさん

DATA BANK

研修語 フランス語
出身校 東京外国語大学 国際社会学部(在学中合格)
合格年度 2023年度
選択科目 憲法
志望理由:日本の平和に貢献できる仕事がしたい

 幼少期に米国に住んでいたこともあって、小さいころから国際社会を舞台に働きたいと漠然と考えていました。そのような中で原爆資料館を訪れる機会があり、その内容のあまりの悲惨さに衝撃を受けて、平和を守るために自分ができることは何か、ということを考えるようになりました。そこで、大学では国際社会学部に所属し、国際政治や平和構築等の学びを深めましたが、その中でも特に興味を持ったのが安全保障でした。自分自身の強みである語学力を活かしつつ、安全保障分野にも携わることができ、日本の平和に貢献できる仕事だと考えたので、外務省専門職を志しました。
 実は国連職員にも興味があり、非常に迷いました。しかし大学3年生のときに、所属していた学生団体の活動の一環としてパリの在仏日本大使館とUNESCOを訪れる機会があり、実際の外交官の方と国連職員の方からお話を聞く機会がありました。様々なお話を聞いたうえで、最終的には「日本の代表として」「日本の平和・安定」に寄与できるという点が決め手となり、外務省専門職試験の受験を決断しました。

スタートが遅くても

 私は学習を始めたのが12月でした。入会する前は私も知らなかったのですが、12月から始めるというのは他の受験生と比べて非常に遅いスタートで、入会後にそれを知り、非常に焦りました。しかし、試験を終えた今、その頃の自分に言いたいことは、「遅いスタートであることを言い訳にするな」ということです。2次試験対策期間に、多くの他の受験生と知り合う機会があるのですが、皆さんと話してみて、「みんな何らかのハンデを抱えながら学習を頑張ってきたんだな」と感じました。お仕事をしながら学習していた人、論文答練の度に地方から通っていた人、部活動が忙しかった人、アルバイトをして生活費を自分で稼ぎながら学習していた人、などなど、、。逆に生活の100パーセントを受験勉強にあてられていた人の方が珍しい気がします。そのような中で努力してきたガッツのある他の受験生の皆さんと知り合ったことで、スタートが遅かったことをできない言い訳として使っていた自分を恥ずかしく思いました。もしスタートが遅かったとしても、他の人より学習時間が確保できなかったとしても、焦る必要はありません。今思えば、焦って学習の時間が止まってしまうのが一番もったいなかったです。試験で1位を取る必要はありません。落ち着いて、苦手をつぶして基礎を確実に自分のものにしていく意識を持てば、たとえスタートが遅かったとしても、取り戻すことができると思います。

TAC・W セミナーのおすすめポイント:安心して学習に集中できる

 林修氏が「正しい場所で、正しい方向で、十分な量なされた努力は裏切らない」とおっしゃっているのを聞いたことがある方もいるかもしれません。大まかにいえば、努力というのはベクトルであり、ただやみくもに量をこなすだけではなく、正しい立ち位置から、正しい方向に向かってやらなければならないというお話だと解釈しているのですが、独学で学習していると、この3つを充たそうとするのはなかなか労力がいると思います。しかし、TAC・Wセミナーはその圧倒的な合格実績から、教材や講義の質が高く、学習の方向が正しいことは明らかです。論文答練も多くあるので、自分の立ち位置もわかります。自分の立ち位置・正しい方向さえわかれば、あとはひたすら量をこなせばいいだけです。個人的には、大学受験の際に、どの参考書を使えばいいのか、自分の努力の方向は合っているのか、等の努力の方向性について心配になり学習が止まってしまうことが多くあったので、今回の学習ではそちらの方の心配を一切しなくてよかったのが非常に助かりました。また、2次試験対策では、尊敬する仲間にたくさん出会えました。受験生の皆と毎日集まって対策をし、語り合ったことは、それだけで外務省専門職試験の受験をした意義があると感じるくらいに私にとってかけがえのない経験となりました。

最後に:外務省専門職試験の受験を迷っている方へ

 これを読んでくださっている方の中には、外務省専門職試験の受験を迷っている方もいらっしゃるかもしれません。実際、私自身も外交官を目指すか非常に悩み、たくさん迷走しました。外交官という職業を選択することで、大切な人たちと離れて生活することになることへの不安や、将来のキャリアプランを考えたときに、結婚・出産ができるのだろうか、という不安など、本当にたくさんの不安がありました。迷いまくった身として、今受験を迷っている方へ2つ伝えたいことがあります。
 1つ目は、ひとまず英語のスコアをとっておくべきということです。迷っている間に外務省が推奨しているスコアをとることができていれば、いざ外務省専門職を目指すことにした場合には1次試験対策に専念することができますし、外務省専門職以外を目指すことになったとしても、英語の能力を上げておいて損はないと思います。
 2つ目は、たくさんの人と進路について話してみるべきということです。私自身、受験を迷っていた期間には、両親、中高の恩師、友人、先輩等、たくさんの人に相談しに行きました。人に話すことで自分の考えも言語化できるし、多くの人の考え方に触れることで自分の考えも刺激されることもあると思います。実際に私も母からの、「将来自分が外交官の人と話す機会があったときに後悔するかしないかで決めたらどうかな」というアドバイスを受けたことで、最終的に心を決めました。いろんな不安を言い訳に、自分の心の中の「日本の平和を守りたい」という思いに蓋をしたとしても、必ず将来それが胸の中でくすぶるだろうなと思ったからです。
 非常に迷い、受験を決意するまで時間がかかった外務省専門職試験受験となりましたが、受験してよかったと心から思います。自分を信じて、決めた道を突き進んでください。応援しています!

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