外交官(外務省専門職)合格体験記
戦争を知り、外交官を目指す。
M・Kさん
DATA BANK
研修語 | 英語 |
---|---|
出身校 | 明治大学 商学部(卒業) |
合格年度 | 2023年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 志望理由:外交を通じて日本の平和に貢献したい。
-
幼い時から海外に対して漠然とした憧れを抱き、将来は海外で働きたいと考えていました。そして、外交官を目指し始めたのはポーランドに留学していたときです。留学中の2022年2月24日の朝、ウクライナ人のルームメイトが電話であわただしく話す声で私は目を覚ましました。そして、彼からロシアがウクライナを攻め始めたと聞き、衝撃を受けました。平和が当たり前だと思っていた私は、大国が戦争を始めるなんて信じられませんでした。その後、ウクライナ人のルームメイトや友人から戦場の実情を聞いたり、私の寮に多くの避難民が来る様子を目の当たりにしたりする中で、戦争の悲惨さ、平和の儚さを痛感しました。同時に、日本で同じようなことが起きてはならないと強く思いました。そして、日本の安全を確保する役割を担う外交官になりたいと考えるようになりました。帰国後、すぐにTAC・Wセミナーに入会し受験勉強を始めました。
- TAC・Wセミナーのここがすごい:充実したカリキュラムと豊富な情報量
-
1次試験対策について、特に専門科目のカリキュラムは初学者が1から学べるようになっています。私は受験科目である国際法と憲法のいずれも大学で学習したことがありませんでした。しかし、TAC・Wセミナーのカリキュラムに沿って、基本的な知識を身につける期間、その知識に肉付けしながら論文を書く力を身につける期間、実践経験を積む公開模試期間を経て、論文を書けるレベルまでもっていくことができました。講師の方々は試験の傾向や試験委員の研究内容を分析しているため、外務省専門職試験に特化した授業を受けることができます。実際に、試験で出題された問題は講師の方々の予想問題と重複することが多々ありました。講師の方々の授業にしっかりついていけば合格できると感じました。
2次試験対策については、他のTAC・Wセミナー生とともに面接練習とグループ討議練習を繰り返します。ライバルではありますが、同志として互いに改善点を洗い出したり、情報交換をしたりします。この対策方法はメンタル面でも活きました。面接当日は、共に準備を重ねてきた仲間に会うことも多く、お互いに励まし合いながら本番に臨むことができました。
外務省専門職試験の受験生の多くがTAC・Wセミナー生なので、いずれの試験対策においても受験生全体の中での自分の位置を確認しながら、自分の強みと弱みを理解して効率よく対策を進めることができたと思います。
- 私の試験対策:長期戦だから無理しすぎない。
-
私は既卒で、試験前年の8月にTAC・Wセミナーに入会したため、他の受験生より試験勉強に時間を割くことができる状況にありました。だからこそ、時間の管理とモチベーションの維持を大事にしていました。
例えば、1日の学習時間を少し余裕を持った8時間や9時間と定め、それ以上は学習しないと決めていました。早く目標時間を達成できれば、そのあとは自由時間にしていました。10時間以上といった長い時間を設定したり、丸1日学習に当てようとしたりすると、時間が過ぎるのを待ってしまい学習の質が下がると考えたからです。質と量のバランスを重視して時間の管理を意識していました。
また、学習する場所を変える工夫をしていました。TAC・Wセミナーの自習室やカフェ、図書館など様々な場所を利用していました。毎日の学習に変化を作ったことでマンネリ化を防止できたと思います。そして、人と会うことも大事だと思います。私は勉強仲間を作ったり、週に1回程度友人とご飯を食べに行ったりしていました。このようにリフレッシュも大事にしていたことでモチベーションが低下することなく、安定して受験勉強を続けることができました。
- 最後に:こんな外交官になりたい。
-
多くの親日家を生み出せる外交官になりたいと思っています。ポーランド留学中にリトアニアに旅行した際、私はカウナスにある杉原千畝の記念館を訪れました。そこで働いていた女性は、私が日本人だと気づくと、杉原千畝を知って日本を好きになったと日本語で話してくれました。そして、館内を丁寧に案内し、本当に優しく対応してくれました。彼の世代を超えた功績は知っていましたが、実際に1人の外交官が親日家を生み出している様子を目にし、感銘を受けました。彼のように大きなことを成し遂げることは難しいかもしれませんが、私は人脈を大切にしながら、外国人1人ひとりに日本の様々な魅力を伝え、親日家を増やしていきたいと思います。