外交官(外務省専門職)合格体験記
外交官になりたいという強い想いを胸に
片山 知恵さん
DATA BANK
研修語 | インドネシア語 |
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出身校 | 神戸市外国語大学 外国語学部(在学中合格) |
合格年度 | 2023年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 志望理由:東南アジアと日本をつなぐ架け橋になりたくて
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大学1年次にフィリピンへのボランティアに参加し、フィリピンでの貧困やインフラの不整備の実態を目にし、自分が東南アジアのために何かしたいという漠然とした思いを強くするようになりました。同時に、日本で育ってきた環境がいかに恵まれていたものなのかを理解し、日本のために働きたい!という思いも同時に湧き上がってきました。そうした2つの夢を同時に達成できるのは、外交官しかない!と思い、外務省専門職を志望しました。
- TAC・Wセミナーの良かった点:圧倒的な情報量
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TAC・Wセミナーでは、テキストと講師の方々による講義により包括的に試験範囲をカバーした学習が可能です。また、月に1回行っていただいた担任カウンセリングでは適切な学習アドバイスをいただき、学習計画を立てることができました。さらに、すでに内定されている合格者アドバイザーの方々はご自身の経験を話してくださり、とても助けていただきました。また、2次試験対策では合格者アドバイザーの方々が作ってくださった面接再現がすごく参考になり、それを用いて受講生同士で模擬面接をしました。TAC・Wセミナーで得た情報は、合格のために欠かせないものだったと感じています。
- 私の基礎能力試験対策:苦手分野を克服し、得意分野を伸ばせ!
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私は、もともと数的処理が得意で、対策を始めたのも早かったので得点源としていました。しかし、人文科学系の科目(世界史・日本史・地理・思想等)や文章理解ではあまり得点が取れず、基礎能力試験の過去問は、あまり得点が取れませんでした。そのため、2月以降は基礎能力試験対策にかなり力を入れ、7:00-7:30(数的処理)→7:30-8:30(文章理解)→8:30-9:30(人文科学)→9:30-10:00(自然科学)といった配分で時間を割いていました。しかし、上のスケジュールは大体で、私の場合は、日によってそれぞれの科目の学習時間は気分によって変えていました。いずれにせよ、あまり1つの科目に偏って学習するのではなく、満遍なく、タイムマネジメントを意識して行うのが大切だと思います。
- 受験生活を振り返って:周りの人たちに感謝の気持ちを持って
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私の受験生活を振り返ると、本当に周りの人たちに助けられた日々だったと思います。大学の友人は、授業面でたくさんサポートしてくれましたし、大学の先生方も課題を考慮してくださったり、テストの時期をずらしてくださったり、本当にお世話になりました。両親は、経済面で多大な支援をしてくれて、安心して受験生活を送ることができました。何より、TAC・Wセミナーでできた友人たちは、辛い時期を一緒に乗り越え、たくさんの知識やアドバイスをくれ、私の合格を自分ごとのように喜んでくれました。これからは同期となる仲間たちは本当にかけがえのない存在です。私の合格は、私一人だけの力で勝ち取ったものではないので、受験勉強の間も、友人や家族に感謝の気持ちを伝えることを意識していました。外交官になると、海外で過ごす時間が多くなるため、家族や友人と会う機会が少なくなると思います。受験期から、周りの人を大切にし、感謝を言葉で伝えるように皆さんも過ごしてほしいと思います。
- 合格の秘訣:反復学習
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私は、専門科目の学習は反復学習が大切だと思います。国際法については、私は基本マスターは2回講義を受けましたし、論文マスターの答案化必須課題については全て5回くらいは答案化し、それ以外のものも3回は答案化したと思います。憲法も、論文マスターは模範答案を暗記するぐらいには反復学習しました。暗記に何の意味があるの?と思う人もいるかもしれませんが、単に暗記するのではなく、理解をした上で暗記をしておくと、どのような問題にも臨機応変に対応できる力がだんだんついていきます。また、基礎能力試験の中でも、特に人文科学系の科目には、反復学習が通用します。私は、高校では日本史を選択していて、世界史、地理についてはほとんど知識がなかったため、人文科学の世界史、地理の講義は何度も何度も受け直しました。TAC・Wセミナーのいいところは、過去問の傾向を分析した上で、特に出やすい分野に集中して講義をしてくださるところです。講義を反復して受けたことで、本番でも実力を十分に発揮することができました。
- 最後に:外務省で開発協力のプロフェッショナルに
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私が、外務省専門職を志望しはじめた時から今日まで一貫して持ち続けた強い意志として、外務省で開発協力をしたいという思いがあります。大学では、ロシア語を専攻しており、なぜ東南アジア地域で開発協力を志望するのか、教育のバックグラウンドと志望地域・分野のズレに納得してもらえないことも多かったです。しかし、自分が大学1年次に行ったフィリピンでのボランティアの経験と、その後のゼミでの開発人類学の学習での経験を最大限にアピールし、自分は東南アジアで開発協力がしたいんだ!ということを伝え続けた結果、東南アジアで話されている言語の履修歴がないにも関わらず、インドネシア語を研修言語として言い渡していただくことができました。皆さんも、自分の教育のバックグラウンドにとらわれず、新しいことにどんどん踏み出してほしいと思います。外国語学部、法学部、国際関係学部でないと外務省に入れない、大学で履修した言語でないと志望できない、なんてことはありません。自分の興味関心に従って、強い気持ちを持って志望すれば、誰でもその言語、分野の外交官になることは可能だと思います。皆さんには、是非新しいことにどんどん挑戦してほしいです。