外交官(外務省専門職)合格体験記
「戦友」と共に目指した外交官
井原 綜太さん
DATA BANK
研修語 | スペイン語 |
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出身校 | 金沢大学 人間社会学域 人文学類(在学中合格) |
合格年度 | 2023年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 志望理由:フランス語を生かし、日本のプレゼンスを高めたい
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フランス語を生かし、母国に貢献したいと考えたことが志望動機です。フランス留学中、様々なバックグラウンドを有する友人との議論を通じて「日本人」というアイデンティティを強く自覚し、母国に貢献したいとの思いを強めました。また、訪れた欧州各国における日本の評価・日本文化への関心の高さに驚いたと同時に、日本の広報文化外交の恩恵を感じ、外務省に関心を持ちました。
転機となったのは、旅行先のチュニジアでの差別体験です。フランス語圏であることから、現地の方との交流を楽しみに意気揚々と足を運びましたが、謂れのないアジア人差別と社会的格差に直面し、愕然としました。日本への無理解と日本のプレゼンスの希薄さを痛感した経験から、対日理解が進んでいない途上国、特にアフリカでの親日家・知日家育成に携わりたいと考え、受験を決意しました。重要性を増すグローバル・サウス諸国との関係構築の最前線を担う外交官になることが、今後の目標です。
- TAC・Wセミナーのここがすごい:圧倒的な合格実績を誇り、安心して学習に集中できる!
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帰国して外務省専門職試験について調べ始めた際、やはり最初に目に飛び込んできたのはTAC・Wセミナーの合格実績です。あまりの実績に、誇大広告ではないかと勘繰ってしまいました(笑)。しかし、実際に受講を開始するとその理由が明確になりました。試験委員の研究まで行う徹底した専門科目対策と、担任カウンセリングや2次試験の面接対策等、外務省専門職試験受験に必要な全てがTAC・Wセミナーに詰まっています。そのため、国際法も憲法も初学だった私でも、安心してTAC・Wセミナーのやり方に身を任せることができました。
外務省専門職試験は、試験範囲が広い割に受験者が少なく、出回っている情報も少ないため、予備校に通わず個人で受験するのが極めて難しい試験だと思います。情報収集に時間をかける必要がなく、今するべき学習に全集中できる点で、TAC・Wセミナーは魅力的です。
- 地方勢にも盤石なサポート体制
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外務省専門職試験の受験者は圧倒的に首都圏在住の人が多く、情報量・仲間の面からも地方在住の人にとっては不利な試験だと思います。実際に石川県在住の私は、周りに受験者もおらず、「自分の学習方法・進度で本当に受かるのだろうか」と不安な気持ちを抱えていました。しかし、TAC・Wセミナーは居住地によって生じる格差を最小限に留めてくれました。具体的には、完全オンライン受講が可能であり、オンラインカウンセリング等のフォロー制度も充実しています。受講開始が9月と遅めなスタートを切った私にとって、倍速や巻き戻し等の動画配信ならではの機能は、学習の効率化に大いに役立ちました。
加えて、「外交官を目指す人のコミュニティ」という受講生専用サイトに合格者アドバイザーの方が掲載してくれる記事のおかげで、孤独感が和らぎ、モチベーションを維持することができました。さらに、梅田校でのホームルームに一度参加したことで、時事論文・専門科目対策を共に行う同志と繋がることができました。
- 合格の秘訣:知之者不如好之者、好之者不如樂之者
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1次、2次試験を通して他の受験生と知り合う機会がありました。皆さん本当に優秀かつ努力家の方ばかりで、「本当に僕が受かるのか」と自問自答することも数知れず…しかし、実際に合格を頂けた現在、自身の受験を振り返ってみると、成功の秘訣はとにかく「楽しんで学習できた」点だと思います。 国際法の井能講師の、「ただ学習するのではなく、皆さんが外交官となり、実際に日本の代表として国際法を使う、そのつもりで学習してください」という言葉は、今でも印象に残っています。また配点の低い日本史や倫理などの教養科目も、外交官に必要不可欠な教養と思い、主体的に学習することができました。何より、国際法を学習したおかげでニュースの見方も変わり、「これは対抗措置ではなく報復だな」とか、「ICCの逮捕状にどこまでの効力があるのか」等、より楽しめるようになりました。また、友人と「アイアンマンに国際法は適用されるのか」といった議論でも盛り上がりました。
孔子の言葉で、「知之者不如好之者、好之者不如樂之者」というものがあります。私は、努力する者は、楽しむ者には勝てないと考えます。人生の中で、こんなに勉強できる機会は貴重です。逆境でも楽しむことを忘れず勉強してみてください!
- 最後に:かけがえのない「戦友」ができる!
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この外務省専門職試験を受験して一番強く感じたこと、それは外交官を目指す人は十人十色だということです。私が受験前に持っていた外交官志望の人のイメージは、複数言語を操る帰国子女、有名大学出身で外交的、誰とでも瞬時に仲良くなるコミュニケーション能力の持ち主…といったものでした。しかし実際には様々な大学出身の人がおり、外国語のレベルも様々、海外経験ゼロの人、内向的な人もいます。志望動機もバラバラで、外国語を活かしたい人、法学・政治学の知識を武器に戦いたい人、特定の地域に対する愛着がある人、平和への強い思いを持っている人、本当に多様です。ただ合格者全員に共通しているのは、努力家で尊敬できる人ばかりという点と、日本が好きで、日本に貢献したいと考えている人たちだという点です。
今回の受験を通じて私が実感しているのは、確かに内定を頂いたことは大きな成果でありますが、それ以上に、TAC・Wセミナーを通じ、外交官という同じ志を持つ素敵な人たちと「戦友」になれたことが何よりの宝だということです。外交官という職業について漠然と憧れを持っている皆さん、ぜひTAC・Wセミナーの門を叩いてみてください。