外交官(外務省専門)合格体験記
ストイックに向き合い続けるのみ
有家 綾乃さん
DATA BANK
研修語 | シンハラ語 |
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出身校 | 神戸市外国語大学 外国語学部 (在学中合格) |
合格年度 | 2021年度 |
選択科目 | 憲法 |
- 受験動機
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きっかけは、フィリピンで1ヶ月語学留学をしたことです。最初は、フィリピンでの滞在がとても楽しかったことから、フィリピンで働きたいと思ったことと、昔から人とのコミュニケーションが好きだったことから、外交官を漠然と目指すようになりました。そこから、具体的に何がしたいのか、本当に外交官になりたいのか考えていました。語学留学から1年後、フィリピンでインターンシップを行い、日本人と海外の人との交流を促進することで日本の信頼感を高めることに貢献したいと思い、特に二国間関係強化や開発協力に関わりたいと思うようになり、志望しました。
- TACのおすすめポイント
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なんといっても情報量の多さがおすすめポイントです。TACに入っていなかったら、そもそもどのような試験かもわからなかったと思いますし、手取り足取りレールに乗せてもらった感じがします。TACに入ることで不要な不安を感じる必要もなくなると思います。また、専門科目は試験に出やすいものを重点的に教えてくださるので、効率的に学習できると思います。特に、蓄積している情報から講師がその年に出そうな問題や分野を予想してくださるのでとてもありがたいです。ちなみに、今年の国際法はTACの講師が問題を作ったのではないかというほど的中でした
- 私の科目別試験対策
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基礎能力:最初に一通り講義を受けました。その後は、知識科目のTACの講義を、お風呂や歯磨き、家事などをしている間に何度も聞き流していました。知識系は人物名や事件名などある程度慣れが必要だと思うので、一通り内容を理解した後は、聞き流して慣れるのはおすすめです。数的処理は、最初はわからないところもありましたが、一通りパターンを覚えると楽になりました。パズル感覚でできる科目なので、あまり気負わず気分転換に勉強していました。集中できなかった時期に1日3時間ほどやる日もありました。
国際法:国際法は、理解と暗記を繰り返して学習していました。まず、講義を受けてある程度国際法について理解した後、基本マスターテキストの暗記をしていました。その後は、暗記をしている中で意味が分かったり、また疑問が出てきたりしてそれを調べて理解するということを繰り返していました。国際法は暗記している中で理解が深まったので、どれだけストイックに国際法を学習し続けるかが大事だと思います。
憲法:憲法は、論証を覚えるまでは大変だと思いますが、その後は比較的に楽になると思います。基本マスター講義を受けきった後は、論証をひたすら暗記していました。その後は、答案を実際に書いていくことで徐々に慣れていきました。
英語:英語は基礎の英語力が大事だと思うので、外専のために特別な学習をするというよりは、まずは自分のやりやすい方法で英語力を上げるのがいいかなと思います。私は英会話に不安があったので、オンライン英会話を2020年8月から断続的に続けていました。そのうえで、外交に関する単語は日頃の英語学習では学びにくいので、時事英語や外交青書で学んでもよいと思います。直前期は、社説を訳して使えそうな文や単語を頭に入れていました。
時事論文:NHKの時論公論を読んでいました。その他は外交青書を少し読んだり、気になる分野について調べたりしました。NHKのHPは結構おもしろかったのでおすすめです。また、どんな論文テーマでも自分の興味関心に沿ったことを書きがちなので、すべての分野において知識をたくさんつけようとしなくても、自分の興味に沿って知識を広げていけば大丈夫だと思います。
- これから受験されるみなさんへ
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外務省専門職試験はストイックさがものをいう試験だと私は思います。専門科目は暗記が多いですし、特に国際法に関しては終わりがないと思います。また、2次試験に関しても、なぜ自分が外交官になりたいのか、自分はどのような人なのか深く自問する必要があります。周りに外務省専門職員を目指している人もおらず、自分のやり方でいいのか不安になったり、友人がみんなで民間就職の話をしている中、自分だけでやり続けなければいけなかったりすることもあると思います。このように様々な辛さがある中で、どれだけストイックに向き合い続けられるかが合否を分けると思います。受験勉強は本当につらいと思いますが、みなさんが最後まで全力で戦い抜けるよう願っています!
また、外交官は本当に十人十色です。周りの合格者を見ても、タイプがバラバラで同じような人が全然いません。今、受験を考えている皆さんは、様々な事情があって自分には無理かもしれないと思われているかもしれません。しかし、ストイックに取り組み続ければ、合格への道は開けると思います。ぜひ、新たなストーリーを創るような気持ちで挑戦してもらいたいです!