外交官（外務省専門）合格体験記

　私は、日本の平和や自由を守りたいと思い外務省専門職を志望いたしました。私の祖父や曾祖父が太平洋戦争を経験していたため、幼少期のころから、戦争や平和について考える機会が身近にありました。また、アメリカでの留学中に、様々な国籍の留学生と交流する中で、今まで自分が享受してきた日本の平和や自由が、当たり前ではないことに気付かされ、外交官を志すようになりました。一方で、外務省専門職試験は、非常に負担の重い試験であり、受験を決断するのに時間がかかりましたが、私と同じように米国の大学を卒業され、外務省専門職試験に合格された先輩からお話を伺う中で、自分でも努力すれば合格できると確信し、受験を決意しました。

　私が、外務省専門職を受験するうえで、TACに入学した理由としては、なんといっても圧倒的な合格実績です。外務省専門職試験の合格者のほとんどは、TACの受講生であることからも、TACには外務省専門職試験攻略の蓄積されたノウハウがあると思われます。私自身、国際法や憲法といった科目の初学者でしたが、外務専門職試験について知り尽くした講師の方によって組まれたソリッドなカリキュラムや講義によって、実際の試験に対応できるレベルまで実力を上げることができました。また、面接カードの添削や模擬面接など、先に合格された先輩の合格者アドバイザー制度を利用することで、早めに面接対策に取り組むことができました。この合格者アドバイザー制度は、多くの合格者を輩出するTACだからこそできる制度なのではないかと思います。

　私が、受験生活を振り返り、一番良かったと思えることは、早めに人物試験対策に取り組むことができたという点です。1次試験後に焦って対策が不十分のまま人物試験に臨み、2次試験で不合格になるのは非常にもったいないと考えたため、早めに対策を始めました。9月ごろから、毎日15分から30分の時間を自己分析にあて、10月ごろから志望動機を考え始めました。11月、12月とアドバイザーの方や井能講師に志望動機を添削してもらい、志望動機はほぼ完成した状態で1　一次試験に臨むことができました。また、年明けからは、合格者アドバイザーの方と模擬面接を1ヶ月に1度行いました。その結果、1次試験後、自主ゼミの方と面接練習をする中で、人物試験に対する自信を深め、余裕を持った状態で人物試験に臨むことができました。もちろん、1次試験に合格できなければ、人物試験に進めませんので、1次試験対策が最優先ですが、1日のうち、5分でも10分でも「自分はなぜ外務省専門職を志望したのか」と自己分析をしながら自問自答していくことも大切かと思います。

　国際法と時事論文を担当された井能講師には、国際法、時事論文の講義のみならず、月1回の担任カウンセリングで的確な指導をいただき本当に感謝しています。本試験の国際法では井能講師の予想していた問題が出題されたため、すぐに論述し終えたことが今でも印象に残っています。また、通信で受講していたため直接お会いする機会はありませんでしたが、憲法を担当された早川講師、そして、模擬面接やカウンセリングでお世話になった合格者アドバイザーの方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。改めて、自分が合格できたのは、自分の努力だけではなく、TACの多くの方のサポートがあったからこそ実現できたことであると感じています。

　海外の大学では、日々、授業の課題に追われ、在学中に外務省専門職試験対策と両立することは至難の業ではないかと思います。私自身も、留学中は膨大な量の課題に追われ、卒業後の就職活動について考える余裕がありませんでした。実際に、私は米国の大学を卒業した後に外務省専門職試験を受験することを決意し、対策を始めました。不合格になった時のことを考えれば、既卒で、外務省専門職試験を受験することを悩むのは当然のことだと思います。ですが、厳しい留学生活を乗り切った精神力や語学力、そして外交官になるという強い意志があれば、必ずや厳しい受験生活を乗り切れると思います。また、留学時代に培った経験は人物試験の際にもしっかりと評価されると思います。ですので、海外の大学を卒業された方でも、外交官になりたいと強く思った方は是非、外務省専門職試験に挑戦してほしいと思います。