外交官(外務省専門)合格体験記
再チャレンジの覚悟
山内 創さん
DATA BANK
研修語 | ポルトガル語 |
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出身校 | 神田外語大学 外国語学部英米語学科 |
コース | 答練セレクト憲法本科生 |
選択科目 | 憲法 |
- 外務省専門職の志望理由
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大学では、国際関係を学びました。当時、学びを机上で終わりにしたくないという意識が強く、アフリカや中東地域をひとり旅したりもしていました。そんな学生時代でしたが、卒業して選んだ職業は縁あってアメリカのプロ野球マイナーリーグのリーグ職員でした。周りは、北米や中南米出身の同僚だけという環境の中に飛び込むことで、自然と自分の中に組織内での『日本代表』という意識が芽生えていたのを覚えています。米国での3年間の就業経験を経て帰国した際、大学での学びとひとり旅で感じた日本と途上国と呼ばれる地域の格差について、日本政府の立場からより深く関わりたいと考え外務省専門職試験の受験を決めました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由
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外交官になりたいと考え、外務省のホームページで専門職試験の専門科目の過去問を試しに見てみてビックリ!当然日本語で書かれているのですが、何の話をしているか全くわかりませんでした。私にとって、専門科目はどれも初学でこれは独学じゃ厳しいと考え、合格率が圧倒的なTAC・Wセミナーに決めました。さすがに毎年多くの合格者を出しているだけあって、TAC・Wセミナーの講座は専門職試験合格に直結した授業を提供してくれます。また、講座OBの現役省員の方々による座談会なども定期的に開催されており、学習の合間にお話を伺う事でとても励まされました。こういったつながりを持てるのも、TAC・Wセミナーの魅力かもしれません。
- 丸暗記では行き詰まる
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専門科目で憲法を選択すると、国際法、憲法共に基礎的な部分ではある程度の暗記がどうしても必要になります。私の場合学習を始めた当初、模範答案や論証の丸暗記に走りがちになり、各論部分では配点を得る事ができても、全体的に流れのない答案になってしまう事が多々ありました。また、このような丸暗記型の勉強だと暗記量があまりにも膨大になってしまい、挫折しそうになることも多々ありました。しかし、憲法、国際法共に判例や実行の積み重ねがあるものなので、判例ベースでストーリーに乗せて勉強するというやり方に変えてから、どちらの科目も勉強がはかどり、最低限避けられない法理論の暗記も定着しやすくなりました。もし暗記に行き詰まっている方がいましたら、こういった帰納法的な勉強を試してみてはいかがでしょうか。私もそうでしたが、特に仕事を続けつつ限られた時間で試験勉強に望まれている社会人の方にはオススメです!
- 2度目の受験に臨む方へ
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私自身、一1度目の受験では2次試験で不合格となり、2度目の挑戦で最終合格をいただく事ができました。ですので、初めての受験で結果を出せず、もう一度受験しようかどうか迷っている人に向けても一言書いておきたいと思います。後でも触れますが、まずは外務省が本当に自分のやりたいことに打ち込める職場なのか、今一度考えてみることも大切だと思います。いまは、試験で思うような結果を得られずに、視野が狭くなってしまっているかもしれません。もう一度自分が何のために外交官になりたいのか、見つめ直してみてはいかがでしょうか。その上で、やはり外務省だということなら、学習を再開する時点で皆さんには他の受験生よりも前年勉強した分、学習の貯金という大きなアドバンテージがあります。貯金は時間とともに切り崩されていくものですので、決意を新たに一1年目に不十分だった分野を補強してぜひ再挑戦で最終合格を勝ち取ってください!
- 最後に
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上でも触れさせていただきましたが、外務省だけが国際舞台で活躍できる仕事ではないと思います。例えば、JICAや国際交流基金、JETROなどの方が、より現場レベルで現地の人と向き合って仕事をする機会に恵まれるかもしれません。自分の興味とそれぞれの組織に入ってできることを、もう一度洗い出してみることも大切だと思います。先日、アメリカ国務省の採用動画を見ていたところ、職員の方が印象的なお話をしていました。『外交官を仕事に選ぶということは、単に仕事やキャリアを選ぶことではなく、ライフスタイルを選択することであり、その後の人生を左右するものになります。』
私は、前職で海外での生活を経験しましたが、やはり母国や家族・友人から離れて生活をするということは、覚悟が問われるものです。
ここまで書いて読み返してみると、内容があまりにも、これから合格を目指して頑張っていこうというみなさんに迷いを与えるものになってしまったなと反省しています。。。しかし、ここに書いたことは、2次試験対策などを通して合格者全員が必ず一度は直面した悩みですので、今から少し考えを巡らせてみても損はないと思います。また、繰り返しになりますが、それでもやっぱり外交官になりたいということなら、TAC・Wセミナーにはその夢を後押ししてくれる環境があります。試験勉強は大変だと思いますが、やってできない試験ではありません。みなさんのもとに来年の夏、いい知らせが届くことを願っています!