外交官(外務省専門)合格体験記

外交官を目指すは何のため

袴田 麻畝 さん

DATA BANK

研修語 ヒンディー語
出身校 東京外国語大学 国際社会学部 (在学中合格)
コース 総合本科生(現:総合本科生プレミアム)
選択科目 経済学
高校生の頃からの夢とインド人との出会い

 外交官を志したのは、高校1年生の頃、高校OBで外交官の方のお話を伺ったことが契機です。「外交官という仕事は、自分が通訳をしたり、国際会議で日本の代表として発言したりすることで、日本と世界がつながるので、その分責任はあるが、やりがいはある。」とその方が仰っていたことが印象的でした。大学入学後はヒンディー語を専攻し、インド留学した際、私の何気ない行動により1人のインド人が日本に対して良いイメージを持ってくれるという経験をしました。その時、外交官として多くのインド人と交流し、日印関係をさらに深化させていきたいという思いが明確になりました。

圧倒的な合格実績と自主ゼミ

 私がTAC・Wセミナーを選んだ理由は、元々大学との提携プログラムがあったからというのが直接の理由です。しかし、毎年外務省専門職の合格者のほとんどはTAC・Wセミナー生のため、周りで勉強する同志が将来の同期となります。だからこそ、日々の勉強のモチベーションも上がりますし、優秀な仲間から刺激を受けることのできる最高の環境だと思います。特に1次試験後に結集する自主ゼミでは、本番と同じメンバーで練習ができるため、実際の面接や集団討論も落ち着いて臨むことができました。

私の語学対策

 私は英語受験であったので、1次試験では和訳・英訳対策として、語彙の強化と添削の2点を特に意識しました。語彙の強化では、「外交青書」や「開発協力大綱」をはじめとして外務省のHPの英訳に出てくる単語をノートにまとめ、スキマ時間に暗記しました。試験で出題される文章は外交関係が多いため、日常会話では使わない見慣れない単語も多いです。だからこそ、専門用語の習得は合格には不可欠ですし、入省後も必要になってくると思います。また、添削では自分では気づきにくいスペルミスや文法ミスなどを防ぐために、第三者に確認してもらいました。その際、大学の友人やTAC・Wセミナーの受験生同士で見せ合うことができればお互いに得で有効的な勉強方法だと思います。

答練を賢く活用しよう!

 冬から始まる答練講座では、2週間ごとに指定された範囲内で本番と同じ時間・難易度でテストゼミを行います。私はその答練を区切りにして、日々の勉強計画を立てて戦略的に勉強していました。具体的には、基本マスターとミニテストの復習・暗記→論文マスターの復習→答案作成→友人との予行演習という流れです。特に答練の前日には友人と問題を出し合い、簡単にボードに書きまとめたことで、頭の中を整理することができました。

自己分析の重要性

 外務専門職試験の受験勉強では、座学での試験対策以上に、自己分析が重要です。これまで自分がしてきたことを振り返り、自分の強みや弱み・やりたいこと・できること等、己を深く知ることが必要です。これからの自分を思い描き、「外務省に入って何をしたいのか」「何のために外務省に入るのか」「なぜ専門職なのか」ということを最後まで自問自答していくことは合格の第一歩になるだけでなく、これから先何十年のキャリアを考えていくうえで不可欠なステップだと思います。私は、特にこの自問自答を大学3年次のインド留学中や就職活動を通してしていた結果、2次試験の個人面接で自分の熱意を面接官にアピールすることができました。どんな進路にしろ、自分のやりたい道をしっかりと見つけて、そこに向かって進んでいくことができれば、有意義な人生を送ることができると思います。

入省後の目標

 最終合格発表日はゴールではなくスタート地点です。採用が決まっても本当の闘いはこれからです。社会人となり、大変なことや辛いこともあるかもしれませんが、入省後も初心を忘れずに上記の自問自答を続けていきます。ヒンディー語が研修言語となった今、語学力の強化はもちろん、今後日本とインドのことをもっと知っていかなければなりません。入省後は日本一のインド専門家となり、聡明な女性リーダーに成長して、日本と世界に貢献していきます。

マイナー言語を究める唯一無二の存在となれる!

 外務省専門職の魅力はなんといっても、特定の地域や分野を極められる専門性にあります。私は大学でヒンディー語を専攻し、インドの魅力にはまっていく中で、インドのスペシャリストになりたいと考えていました。今年度の試験ではヒンディー語が募集言語ではありませんでしたが、私の熱意が伝わりヒンディー語の専門家として採用を勝ち取ることができました。ほかのマイナー言語が研修言語になれば、通訳官として活躍する場も増えます。どんな国でも魅力はあります。その国を一番に理解し、好きになって関わることのできる職業は他にはありません。外交官は日本を背負って働く責任が重い仕事ではありますが、誇りをもって日々の業務をこなしていける仕事でもあります。ぜひ、熱意と意欲のある皆さんが後に続いてくれることを願っています!

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