外交官(外務省専門)合格体験記
夢を叶える強い覚悟を持ち、最後まで諦めない
永田 理紗さん
DATA BANK
研修語 | ミャンマー語 |
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出身校 | 上智大学 総合グローバル学部(在学中合格) |
コース | セレクト憲法本科生 |
選択科目 | 憲法 |
- 外務省専門職の志望理由
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高校生の頃から国際的な場所で働いてみたいという漠然とした思いがあり、大学では国際政治を学び、模擬国連サークルでの活動にも尽力しました。狭い視野のまま志望先を決めてしまうことを避けたかったため、受験を決意するまでは、インターンシップや説明会、大学の海外プログラムに参加するなどして民間企業や独立行政法人、国際公務員等も検討しました。多くの選択肢から検討を重ねた結果、模擬国連での活動を通して他国の大使の視点から日本外交を捉える機会を持ったことで生まれた、日本外交独自の価値を生かして国際的な課題への取組みに国益を見据えながら貢献していきたいという思いの強さを再確認し、外交官を目指すことにしました。また、東南アジア諸国への人権外交に興味があったことに加え、日本と中国の架け橋となられた前在日中国大使の講演会に参加し、地域や分野に精通する外交官が果たす役割の大きさとその重要性に感銘を受けたことから専門職を志望しました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由
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外務省専門職への受験を決め、学習を開始した時期が非常に遅かったことと、専門科目がほぼ初学であったため、短期間で独学での合格は難しいと思い、予備校へ通うことを決めました。同じ大学で外務省専門職に合格されていた先輩がTAC・Wセミナーに通っていたことから外務省専門職の無料講座説明会に参加し、その圧倒的な合格率と蓄積されたノウハウに魅了され、TAC・Wセミナーを選びました。一次試験対策の教材・講義が非常にわかりやすく、効率よく学習できるだけでなく、二次試験に関する対策もかなりの密度で行うことができるのは、長年の合格者の方々が残してくださった情報を手に入れることのできるTAC・Wセミナーならではの強みであると思います。
- 焦らず、侮らず、毎日の学習を積み重ねる
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私がTAC・Wセミナーに入会したのは大学3年生の12月でした。3年秋に国家総合職の教養区分を受験していたため、教養試験対策は独学である程度行っていましたが、長期の留学経験なし、専門科目の履修経験ほぼなしの私がこんな時期に学習を開始して果たして本当に合格することができるのかという不安は常に心のどこかに抱えていました。しかし、そのような状況にあるからこそ、段階的に目標を立て、優先順位をつけながら、自分のペースでこつこつと学習を積み重ねていくことを大切にしていました。また、公務員試験が残念な結果に終わった場合に備え、民間企業の就職活動も学習と平行して行っていたことから、1次試験対策に関しては全て個別DVDで受講していました。孤独な戦いに感じることも多々ありましたが、逆に周りを気にしすぎることなく、自分のなすべきことを着実にこなして行けたのではないかとも思っています。当たり前ですが、勉強方法やその進め方は、各人に適したものがあると思います。他者のアドバイスを聞くことは大切ですし、私自身も学習方法等参考にさせていただいたものもたくさんあります。しかし、敷かれたレールに漫然と乗るのではなく、自分が今どのような状況にいて、その状況を解消するために何をどう進めていったら良いのかということを自身でしっかりと認識をした上で、1次試験・2次試験共に本番までの日々を着実に積み重ねていくことが最も重要であると感じました。
- 後悔のない挑戦を
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最終合格の旨の電話が外務省からかかってきた時、私はちょうど併願先の面接に向かっている最中で併願先の最寄り駅のトイレにいたのですが(笑)電話の終盤から自然とうれし涙が溢れてしまい、涙目のまま併願先の受付に突入せざるを得なかったのを覚えています。自分のできることはやりきり、戦い抜いたと思っていた反面、学習開始が遅く、民間企業の就職活動も行っていたため、万全と言い切れる準備はできていなかった私にとって、自分が合格したのだという実感がすぐには湧かず、寝て起きたら全てがなくなっているのではないかと、心配になってその日寝るのが怖かったほどでした。(実際、翌日起きてから電話の履歴を確認してしまいました笑)私もそうでしたが、同じ大学に国家公務員を目指す人が少ない場合など、大学の友人たちの多くが1次試験より前の時期に就職活動を終えていく中で、7月末まで試験が続く外務省専門職に挑み続けることは、精神的にも容易なことではないと思います。更に、私のように学習開始時期が遅い方や海外経験のない方などは、他の受験生との学習進度の差や他の受験生の多くが持っていて自分が持っていないものをどうしても気にしてしまうと思います。しかし、気にしたり嘆いたりしたところで突然経歴が振ってくるわけでも、時間が取り戻せるわけでもありません。自分の弱みを認識しながらも、それを埋めるだけの戦略的な学習や就職活動を模索し、自分だけがもつ外務省への熱い思いやアドバンテージをまっすぐに伝えられるように前を向いて努力してほしいです。そして、楽な道を選びそうになったり、試験期間中に心が折れてもうだめだと諦めそうになったりしてもそんな時こそ、自分がなぜこの道を選ぼうと思ったのか、外務省専門職員として何を成し遂げたいのか、といった初心を思い起こし、謙虚に自信満々であってほしいと思います。受験生の皆さんには、支えてくれる周囲に感謝しながら、この受験をご自身の人生における後悔のない挑戦にしていただきたいです。