vol8【2019年度内定者海外体験記】 スペイン
私は大学3回生の時に大学の交換留学制度を利用して、スペインのハエン地方に約10ヵ月間行きました。アルハンブラ宮殿のあるグラナダからバスで約1時間半のところです。オリーブの生産で有名な県です。
日本人留学生は自分一人でしたので、初めはとても辛かったです。心を開くことができずに日本に帰りたいと思っていた日々もありました。そんな時にルームシェアをしていた韓国人の友人2人がご飯を作り、食卓に誘ってくれました。このことは今でも忘れられません。
大学では政治や語学を学び、学外ではさらに多くのことを学びました。スペインにはシエスタがあり、お昼にはスーパーまでもが閉まっていました。さらに、日曜日にはほとんどのお店が閉まってしまうなど日本とは全く違いました。日本のように便利ではありませんでしたが、ゆったりと流れる時間も慣れると心地よかったです。夏は日も長く、友人と夜ご飯に行く時間は21時くらいが普通でした。他にも闘牛観戦、家探し、一人旅、アウシュビッツの訪問、出先で知り合った人との会話など、全てが良い経験でした。
そんな中で出会ったポーランド人とは日本の少子化問題について語り、スペインの友人とはアメリカの大統領選挙について語り、スペイン旅行中のドイツ在住のアルゼンチン人のおじさんとは日本の総理大臣について語り、モロッコ人の友人とは宗教観について語りました。他にも多くの人と多くのことを語り合いました。このような会話の中で、日本に対する関心度や文化の違いを強く感じました。
留学で一番身についたことは度胸と何とかする精神だと思います。(笑)空港での寝泊まり、出発した夜行バスを走って追いかけドアをたたいて乗せてもらったこと、荷物をなくして警察署に行ったことも今では面白い思い出になりました。
何とかなる、という他力本願だった自分が何とかする、という自力本願になり、好奇心はあるけど一歩踏み出せなかった自分が、失敗を楽しめるようになりました。たかが10カ月程度でしたが、あと少し何かを変えたかった自分にとっては最高の時間になりました。この度胸と何とかする精神は外務専門職の試験でも役立ちました。既卒でフリーターをしながらの受験は、やはり不安もありました。しかし、やらぬ後悔よりやってしまえ。失敗も経験になるわけですから。
迷っていたらとりあえず行動しましょう!それだけです