FP(ファイナンシャルプランナー)2級の
難易度は高め!他の資格と比較
FP(ファイナンシャルプランナー)2級は、3級よりも難易度が高くなります。一発合格を狙うためには、3級合格後早めに受検する、予備校で効率的に学習の定着を図るなどの工夫がポイントです。
本記事でFP(ファイナンシャルプランナー)2級の特徴や他の資格との難易度を比較しているため、受検予定の方は参考にしてください。
【1分で分かる!】 FP2級の難易度
FP2級は難易度が高くなるため、FP3級に一発合格できた方でも受検対策を講じなければ2級で苦戦することが予想されます。最短合格に不安を感じるなら、予備校での学習がおすすめです。 FP合格を目指すなら、ぜひTACをご検討ください。
FP(ファイナンシャルプランナー)
2級の難易度
FP(ファイナンシャルプランナー)とは、家計にかかわる金融、税制、不動産、年金制度などに関する幅広い知識を備え、相談者をサポートする専門家のことです。FPで活動するために必要な知識を問う国家試験に合格すれば、FP技能士を名乗ることができます。
FP技能士の試験は、1級・2級・3級の3種類です。数字が小さくなるほど、難易度が高くなります。
FP2級の難易度について、詳しくみていきましょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験概要とは?
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の試験実施団体は、NPO法人 日本FP協会と一般社団法人 金融財政事情研究会です。一部出題形式や実技科目の問題が異なりますが、いずれで合格してもFP2級を取得できます。
試験時間は、学科120分、実技90分です。学科はマークシート形式であるのに対し、実技は記述式の問題が出題されます。試験当日は、筆記用具のほかに計算機を持ち込み可能です。
なお、試験は年3回(1月・5月・9月)実施されます。
※これまで年3回の一斉方式のペーパー試験にて実施していた2級FP技能検定の学科試験および実技試験とも、2025年4月より全国で随時受検ができるCBT試験へ移行します。
◎日本FP協会「3級・2級FP技能検定 試験要綱」
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「2024年度試験日程・科目・受検手数料」
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「ファイナンシャル・プランニング 技能検定 2級」
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の難易度はどれくらい?
試験の難易度を知る際に参考になるのが、各試験の合格率です。
日本FP協会が2024年1月に実施したFP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率は、学科試験が39.00%、実技試験が61.12%でした。一方、同時期に実施したFP3級の合格率は学科試験が83.14%、実技試験が86.56%でした。
◎日本FP協会「2024年1月実施2級FP技能検定試験結果」
◎日本FP協会「2024年1月実施3級FP技能検定試験結果」
およそ8割が合格するFP3級に比べると、2人に1人は学科試験で落とされるFP2級の難易度はかなり高いといえるでしょう。問題自体が難しくなること、学科問題の選択肢が3級は○×式・三答択一式だったのが、2級では四答択一式と選択肢が増えることが難易度が上がる主な要因と考えられます。
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格基準とは?
FP(ファイナンシャルプランナー)2級学科試験の合格基準は、日本FP協会、金融財政事情研究会はともに60点満点中36点以上です。一方、実技試験の合格基準は、日本FP協会が100点満点中60点以上、金融財政事情研究会が50点満点中30点以上とされています。
満点が異なるためそれぞれ基準点は異なりますが、いずれも6割以上の点数が合格基準の目安です。
◎日本FP協会「3級・2級FP技能検定 試験要綱」
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「ファイナンシャル・プランニング 技能検定 2級」
他の資格試験と難易度を比較してみる
不動産取引で必要となる「宅建士」の資格や財務諸表に関する理解力などが問われる「簿記2級」の合格率と比較すれば、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の難易度がどれほどかをより具体的に知ることができます。
ちなみに、宅建士(宅地建物取引士資格試験)は宅地建物取引業法に基づき都道府県知事がおこなう国家資格試験であるのに対し、簿記2級は公的資格です。ここから、FP(ファイナンシャルプランナー)2級と宅建士や簿記2級の難易度を比較してみましょう。
宅建士試験との難易度を比較
2023年度宅建士の合格判定基準は、50問中36問以上正解で、合格率は17.2%でした。2022年度の合格率は17.0%、2021年度(10月実施)の合格率は17.9%、同年度(12月実施)は15.6%であることから、15%前後が宅建士合格率の目安といえるでしょう。
◎一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(過去10年間)」
受検する人の得意分野によって捉え方は異なりますが、日本FP協会のFP(ファイナンシャルプランナー)2級合格率よりも低いことから、宅建士の方が難易度が高いといえます。
簿記2級と難易度を比較
簿記には、日本商工会議所が主催する「日商簿記」、全国経理教育協会が主催する「全経簿記」、全国商業高等学校協会が主催する「全商簿記」があります。3種類の中で特に難易度が高いといわれる「日商簿記」の2級の合格率は、2024年6月(統一試験)実施が22.9%、同年2月(統一試験)実施が15.5%、2023年11月(統一試験)実施が11.9%、同年6月(統一試験)実施が21.1%と、いずれも日本FP協会のFP(ファイナンシャルプランナー)2級よりも低いです。
ただし、計算問題の多い日商簿記では、計算ミスが合格率の低さにつながっている面もあるため、一概にFP2級よりも難易度が高いとは言い切れません。
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2級受検前に知っておくこと
FP(ファイナンシャルプランナー)ならではの出題形式や試験の仕組みがあるため、試験勉強を始める前にあらかじめ十分に理解しておかなければなりません。具体的には、以下の点を知っておくことが大切です。
・実施機関によって合格率が異なる
・学科と実技で合格率が異なる
・実技試験は選ぶ内容で試験内容が異なる
各ポイントについて、詳しく解説していきます。
実施機関によって合格率が異なる
実施機関(日本FP協会と金融財政事情研究会)によって、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率が異なります。日本FP協会の学科試験合格率が48.82%(2023年5月)、53.54%(2023年9月)、39.00%(2024年1月)、59.29%(2024年5月)であるのに対し、金融財政事情研究会は17.51%(2023年5月)、22.75%(2023年9月)、13.27%(2024年1月)、29.70%(2025年5月)でした。
学科と実技で合格率が異なる
ここまで学科の合格率中心に紹介しましたが、学科と実技で合格率が異なる点にも注意が必要です。
2025年5月の試験では、日本FP協会の実技試験合格率が54.87%(資産設計提案業務)、金融財政事情研究会は38.77%(個人資産相談業務)、非公表(中小事業主資産相談業務)、53.18%(生保顧客資産相談業務)でした。
◎日本FP協会「2024年5月実施2級FP技能検定試験結果」
◎一般社団法人 金融財政事情研究会「試験結果:2024年5月試験」
実技試験は選ぶ内容で試験内容が異なる
FP(ファイナンシャルプランナー)2級で受検できる実技試験は、「資産設計提案業務」「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」の5種類です。日本FP協会では「資産設計提案業務」、金融財政事情研究会では残りの4種類を受検できます。
「資産設計提案業務」や「個人資産相談業務」は広範囲の内容で出題されるのに対し、「中小事業主相談業務」は中小事業主向け相談に特化、「生保顧客資産相談業務」は生命保険に特化、「損保顧客資産相談業務」は損保に特化している点が特徴です。
FP(ファイナンシャルプランナー)
2級に挑む際の3つのポイント
難易度が高くなるため、FP(ファイナンシャルプランナー)3級に一発合格できた方でも受検対策を講じなければFP2級で苦戦することが予想されます。FP2級に挑む際のポイントは、以下の3つです。
1. FP(ファイナンシャルプランナー)3級合格後早めの受検が効率的
2. 学習時間目安は80〜100時間
3. 2級は独学でも合格できるが難しい
合格を勝ち取るために、各ポイントをしっかりと押さえておきましょう。
1
FP(ファイナンシャルプランナー)3級合格後早めの受検が効率的
FP(ファイナンシャルプランナー)2級もFP3級も、試験科目はライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継で共通しています。また、FP2級は、3級で得た基本知識に、専門知識を加えた出題内容といえるでしょう。
そのため、学習時間や試験日のスケジュールに不都合がない限り、3級合格後すぐにFP2級を受検する方が効率的です。
2
学習時間目安は80〜100時間
FP(ファイナンシャルプランナー)3級と比べて応用力が試されることから、FP2級に合格するために必要な学習時間は150〜300時間といわれています。ただし、資格取得のための学校に通う場合には、講義時間を除いた学習時間の目安が80〜100時間です。
日々の業務で忙しい場合は、朝早く起床する、通勤時間に復習するなどの工夫でなんとか学習時間を確保するようにしましょう。
3
2級は独学でも合格できるが難しい
問題の選択肢が多くなる点や応用力が問われる点、相応の学習時間を確保しなければならない点などから、FP(ファイナンシャルプランナー)2級の合格率はFP3級よりも大幅に下がっています。難易度の高いFP2級の一発合格を狙うためには、資格取得のための学校に通う方がよいでしょう。
地理的・時間的制約がある方には、Web通信講座を利用する方法もあります。
FP(ファイナンシャルプランナー)
2級難易度は高め!不安なら予備校で学習
日本FP協会が2024年1月に実施したFP(ファイナンシャルプランナー)3級の学科試験合格率が83.14%であるのに対し、FP2級は39.00%でした。合格率が大幅に下がることからもわかるように、FP2級の難易度は高めです。
そこで、一発合格に不安を感じるのであれば予備校で学習する方法を検討しましょう。TACでは、必要な要所を随所に盛り込みつつ内容を簡潔にまとめた教材を使用しており、初学者でも効率よく学習できます。
まとめ
FP(ファイナンシャルプランナー)2級の難易度や2級に挑む際の3つのポイントなどについて解説しました。
FP2級の試験は全部で6科目あり、勉強範囲が広く、級が上がると内容がより実務的になるため効率的な学習することが求められます。
知識がある人とない人とでは明らかに損得の差がつくのが「お金」です。人生100年時代。FPの知識を持つことで、試験の合格はもちろん、お金に対する漠然とした不安を和らげるなど、生活や仕事に必ず役に立ちます。
TACでは、お金の知識ゼロ、FP(ファイナンシャルプランナー)3級をお持ちでない方でも、2級合格とAFP取得を効率的に最短で合格を目指せるコースや、入門編からFP資格の最高峰まで幅広いラインナップをご用意しています。
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