合格者が残した『合格までの道のり』 基礎能力(教養)試験対策について
基礎能力(教養)試験は、多くの受験先で一次試験として取り入れられている試験だと思います。近年は公務員試験も人物重視となっているとは聞きますが、そもそも一次試験を突破できなければ、二次試験以降で自分の人柄を知ってもらうこともできません!
そんな基礎能力(教養)試験ですが、やみくもに勉強していれば良いという訳ではありません。試験情報を見ると科目数も多く、それら全てを完璧に対策しようとするとどれだけ時間があっても足りません。そこで意識しなければならないのが、いかに効率的に学習を進めていくかということです。
受験先によって詳細は異なりますが、大抵の場合、基礎能力(教養)試験の中で比重が大きい(=出題数が多い)のは、①数的処理や②文章理解です。科目数が多いと言っても、中には1問出題されるかどうかといった科目もあるため、そのような科目にも多くの勉強時間を割くのは効率的とは言えません。比重の大きい科目に焦点を当て、そこを確実に得点できるようにするというスタンスがおすすめです。
私自身も本格的に試験対策を始めた時期が10月頃と遅かったこともあり、科目によっては全く触れていないものもありましたが、それでも何とか合格を頂けました。試験までの限られた時間をどのように使うかが、基礎能力(教養)試験対策のカギとなります。
それでは、実際に私がやっていた対策方法を①数的処理、②文章理解、③その他の科目に分けてご紹介します。
①数的処理
数的処理は教養試験の中で最も比重が大きく、勉強を避けては通れない科目です。内容的には中高の数学に近いので、数学が苦手だった方は心配になるかもしれませんが、きちんと対策すればきっと大丈夫です。
私自身は、章ごとに講義動画を見て、その章の問題集を解くという流れで勉強を始めました。講義動画を見るときのポイントは、解法を理解して覚えるように努める、ということです。練習で解いたのと全く同じ問題が本番で出題されるということはありませんが、解法さえ覚えていればどんな問題にも対応できます!解法を覚えるためには、適宜動画を止めてノートにまとめたり、動画内で出題される練習問題にもしっかり取り組んだりすることが大切です。
そして、覚えた解法をしっかり使いこなせているかを確かめるのが、問題集を解くという段階です。もちろん、一度講義動画を見ただけでは、解法を使いこなすというレベルには達していないでしょう。そのときは再び講義動画を見て理解を深めたり、解法をまとめたノートを振り返ったりしましょう。そうした過程を踏んで、問題集を繰り返し解いていくうちに、自然と問題を解く力が身についていきます!
問題集を繰り返し解くときのおすすめは、1周目で間違えた問題だけを2周目では解き、2周目でも間違えた問題だけを3周目では解く、という方法です。このような形で問題集を回すことで、間違えた問題に何度も触れることになるので、効率的に自分の苦手な部分を克服できます!既に解けた問題の大半は何度やっても解けると思うので、そこに時間をかけるよりは、解けない問題としっかり向き合っていきましょう。
ちなみに、間違えた問題も全部正答できるようになったら、それでおしまいとはせずに、再度全ての問題を解き直し、そこで間違えた問題をまた解き直す、という流れを繰り返してください。1度は解けても、時間を置いたら解法を忘れてしまうというケースもありますので…
②文章理解
文章理解は数的処理に次いで比重の大きい科目です。大きく分けると国語と英語が出題されますが、いずれも基本的な対策方法は同じです。
まずは数的処理と同様、講義動画を見て解法のコツやポイントを押さえます。この際に、コツやポイントをノートなどにまとめておくと、試験本番の空き時間で見返すことができるのでおすすめです。
次に問題集についてですが、私は国語と英語の問題を1日1問ずつ解くようにしていました。と言うのも、文章理解の場合、あまり高頻度で問題集を回してしまうと正解の選択肢を覚えてしまって、問題を解く力自体がつきづらくなるのではないかと考えたからです。結果的に、毎日少しずつ問題に触れるという積み重ねが自分の力になったと思います。
また、最初のうちは難しいかもしれませんが、問題を解くスピードを意識することも大切です。特に私の場合、文章を読むのに時間がかかってしまったり、漠然と文字を追うだけの状態になってしまったりすることがあったので、問題文より先に選択肢を確認したり、問題文の段落ごとに問題を解いたりして、少しでも早く解けるように気を付けていました。
英単語などは少しでも多く知っている方が正答に繋がるきっかけとなるので、もし分からないものがあったら、問題を解いた後にでも調べておくと良いでしょう。
③その他の科目
数的処理と文章理解以外の科目で私が取り組んでいたのは、世界史や政治・経済でした。それ以外の自然科学などの科目については、直前期に講義動画を見て中学高校時代の知識を呼び起こす程度でしたが、それでも何もしないよりは良かったと感じています。
世界史や政治・経済については、動画を見たのは最初だけで、あとは問題集で間違えた部分を、適宜テキストや問題集の解説を読んで理解を深めるようにしていました。問題集も何周か繰り返していましたが、やはり最優先は数的処理になるので、それよりは学習の頻度はかなり少なかったです。
以上が私のおすすめする基礎能力(教養)試験の対策方法です。
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