2025年11月16日(日)2次試験 電験二種 試験速報!2次本試験講評
令和7年度2次本試験講評公開中!
令和7年度 第ニ種電気主任技術者試験
2次試験 講師による試験分析
令和7年度 第二種電気主任技術者 2次試験 講評 公開中!
電験二種二次試験が、11月16日に実施されました。
受験生の皆さま、大変お疲れ様でした。
本年の問題は、電力管理科目は例年より高めの難易度、機械制御科目は例年より低めの難易度でした。
本年度の特徴としては、電力管理科目で空欄穴埋問題が2.5問出題され過去最多であったこと、その影響で計算問題と論述問題の数が例年に比べ少なかったこと、機械制御科目で同期機が4年連続の出題となったこと、等があります。
電力管理科目は知識を問う問題が多く、各問の内容を深く理解していることが求められました。一方で機械制御科目は計算問題が中心であり、いかに計算ミスなく高得点を取れるかが合格の鍵となったと思われます。
以下、科目別にみていきましょう。
電力・管理科目 講評|令和7年度2次試験
計算問題は問2、問3のみで昨年に引き続き少なめでした。空欄穴埋問題が2.5問出題され、かなり難易度が高かったです。
近年の出題傾向として計算問題の比重が減少傾向にあり、より論述問題および知識問題への対策が重要となってきている印象です。
本年に関しては問1、問2、問4、問6はいずれも難易度が高く、問3および問5を選択した受験生が多かったと予想されます。この2問を確実に高得点できれば合格に大きく近づく内容であったと思われます。
また、太陽光発電をはじめとする分散型電源の増加に伴い、それに関連する出題が増えてきており、1種2種一次二次試験の過去問をどこまで深く掘り下げて理解していたかが問われる内容でした。
問1は水力発電所の劣化診断に関する空欄穴埋問題でした。
例年、水力は比較的易しめの計算問題が出題される傾向にありますが、今年は一昨年に続き知識を問う問題が出題され、難易度も高めでした。
電験の過去問での出題はほとんどなく、発電設備を扱う業務経験がある受験生以外は対応が難しかったと予想されます。
空欄穴埋形式であることから部分点も見込みにくく、選択した受験生は少なかったと思われます。
問2は対称座標法を用いた1線地絡事故時の計算に関する問題でした。
2種では令和2年度問3に対称座標法に関する問題はありますが割合としては非常に少なく、1種の平成24年問3まで学習を進めていた受験生ではじめて得点源となったと思われます。
1種平成24年の問題に比べれば計算量自体は少ないため、しっかりと理解していた受験生にとってはチャンスとなったかもしれません。
問3は百分率インピーダンスを用いた短絡容量計算の問題でした。
過去には平成29年問3、平成28年問6、平成24年問4等でも類題が出題されている頻出テーマです。 TACの講義でも扱ったことがある内容であり、受講生はぜひ完答したい問題です。
ただし計算量は多いため、計算ミスには十分注意が必要です。この問題を正答できるかは合否に大きく影響するものと思われます。
問4は太陽光発電も連系された配電線のループ切替に関する論述問題でした。
(1)の電流に関しては、令和6年問4や平成29年問4の計算問題からループ電流がどうなるかを考えると正答が想像しやすいかと思います。
(2)に関しては近年多い分散型電源連系時の挙動を論述させる内容であり、逆潮流を伴うことによる容量超過等に触れれば高得点が得られるかと考えられます。
問5は電路の絶縁に関する絶縁材料、法規および誘電正接測定試験に関する問題でした。
(1)の絶縁材料の問題は多くの受験生が正答できたと思います。
(2)の絶縁耐力試験は法規科目でも頻出、(3)の誘電正接は3種でも扱う内容であるため、多くの問題を学習していた受験生には得点しやすい問題でした。
絶縁耐力試験の空欄穴埋問題で出題された電気設備技術基準の解釈の該当箇所は必ず覚えておいて下さい。
問6は需給計画に関する空欄穴埋問題でした。
近年大きく変化している電力需給構造に関する内容で、時事的要素が強く、電験の参考書には一般に掲載されていない事項です。
常に最新の情報を収集している受験生でなければ対応が難しく、選択した受験生は少なかったと予想されます。
機械・制御科目 講評|令和7年度2次試験
同期機が4年連続で出題され、昨年まで2年連続して出題されなかった誘導機も出題されました。一方で変圧器の出題がありませんでした。
4問すべてが計算問題であり、どの問題を選択しても高得点は狙える構成であったため、計算ミスが合否を分ける要因となりそうです。
また、標準化された問題が多かったことから平均点が高くなることが予想され、平均点による足切りも考えられます。
問1は同期電動機の計算問題でした。
フェーザ図を用いて進める典型的な問題で、数値計算がないため記号を整理して解いていけば計算ミスも起こりにくい問題です。
後半の(5)の同期調相機の扱いはやや迷うかもしれませんが、それ以外は平易な内容でした。
問2はかご形誘導電動機のトルク・滑りに関する問題でした。
解法自体はよくある誘導電動機の問題なので、取り組みやすかった問題かと思います。(3)の滑りの計算が間違えやすい印象ですが、平成16年問1と酷似した問題であり、選択した受講生も多かったと予想されます。
問3は単相ダイオードブリッジ整流回路の問題でした。
例年のパワーエレクトロニクス問題と比較すると素直な出題であり、計算量も多くないため、動作原理を正しく理解していれば高得点を狙えた問題です。リアクトルやコンデンサを接続したときの挙動もTACでは扱っていたため、TAC受講生の選択率は高かったかもしれません。
問4はフィードバック制御系の伝達関数および定常偏差に関する問題でした。
自動制御の中でも出題されやすいパターンの問題であり、対策していた受験生も多かったと思われます。
ただし、伝達関数や部分分数分解、逆ラプラス変換等他の問題に比べると計算量が多く、途中計算を誤ると連鎖的に間違える可能性があるため、慎重かつ正確な計算が必要な問題でした。
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担当:尾上健夫講師<TAC電験二種講座講師>
<Part1>
0:23 2次科目の計算と論説の割合と対策方法
1:56 過去問+αの勉強が一番合格に近い?
2:12 1次の4科目の勉強は2次にどのくらい役に立つのか
3:28 1次と2次は同時に勉強したほうがよいのか
3:54 初学者の勉強期間は1年かかるのか
4:45 学習方法と学習計画の立て方
7:10 1次の理論・機械の選択問題、2次の問題選択方法
9:18 過去問への取り組み方
10:01 知識の増やし方、専門書は読むべきか
0:24 初見の問題に講師ならどう対応するか
1:24 機械制御のパワエレの勉強方法
3:08 独学でパワエレを勉強する場合の対応方法
3:51 1次は通るが2次で落ち続ける人の対処方法
6:01 計算力=数学力?
6:36 計算機の使い方が大事
7:16 数学力の上げ方
8:07 2次試験の記述答案は第三者に見てもらったほうがいいか
9:15 独学とスクールのメリット・デメリット
10:38 2次試験の総勉強時間
12:18 家庭や仕事との両立方法
14:23 完璧主義の解決方法
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