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島原 留美子さん(34歳)広島大学大学院医歯薬保健学研究科薬科学専攻 修了
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私が弁理士を目指そうと思った理由(エピソード)は3つあります。 まず1つ目は、以前勤めていた会社で自身が発明者になり、特許出願に関わったことです。基本的には特許事務所が明細書を作成しますが、実施例は研究者が準備しなくてはならなかったため、1000ページ近くの超大作の明細書をみんなで頑張って用意しました。ボリュームのある明細書であるにもかかわらず、弁理士の先生が細かくチェックしてくださり、こんな専門的で面白い職業があるんだなと興味を持ちました。 2つ目に、弁理士試験に合格され、特許事務所に転職された先輩がいたことです。弁理士資格を持っていると、転職にも有利に働くんだなということを感じました。 3つ目は、友人からの何気ない一言です。転職について話していたとき、何か資格を持っていた方が良いだろうという流れで弁理士が話題にあがりました。弁理士試験の合格率をその場で調べ、10%を切る難関試験であることを知った友人は、すぐに受験を諦めました。そのとき私は「優秀な友達が諦めるほどの難関資格は取る価値がある」と確信し、その日の夜に弁理士試験に合格するためにどうすればいいのかを調べました。調べた時期は2019年7月末。次の試験まで1年を切っているということで、短期間での合格を目指す8ヵ月本科生コースがあるTACを選びました。
私は2019年8月から約2年半、TACにお世話になりました。1年目は8ヵ月本科生を、2年目は上級論文本科生を受講しました。地方に住んでいたため、完全オンラインで講義、質問、答練を受けられるという点が非常に良かったです。特に、質問メールで的確かつスピーディに回答していただけたのは、非常にありがたかったです。 1年目に受講した8ヵ月本科生は、知財の実務経験のない私でも、回数をこなせば理解できるテキストと講義で構成されていました。具体的には、体系編で知財法の大枠を捉えた後、逐条編でガッチリと枠内を埋めていくという作りになっており、カリキュラムに乗っかって学習を進めていくと、点と点が線に、そして面になっていく感覚がありました。逐条編のテキストは短答・論文を同時に勉強できるハイブリッドテキストなので、効率よく勉強できると思います。 2年目に受講した上級論文本科生のメインテキストである「論文上級講義テキスト論文要点集」は、コンパクトで持ち運びに便利でした。このテキストに答練で書けなかった問題の要点などを書き込み、情報の一元化を図りました。このテキストはどこに行くにも持ち歩いており、論文試験でも口述試験でも大変役に立ちました。
論文試験・口述試験の勉強の一環として、人に対して口頭で説明することをしていました。この勉強方法は、小松先生が講義の中で言われていたのでオリジナルではないのですが、テキストや答練ではないのでオリジナル勉強法と位置付けています。やってみたら分かるのですが、口に出して条文の内容・趣旨などを説明するのは非常に難しいです。自分がきちんと理解していないとあやふやな説明になってしまいます。説明できなかったことを説明できるように勉強をすることで、少しずつ理解が深まりました。口頭で説明できるようになれば、手で書くのは簡単です。つまり、口述試験の勉強をすれば、論文試験の勉強にもなるのです。 合格して受験勉強を振り返ってみると、論文の勉強をもっと早くしておけば良かったと思います。初年度、短答試験の勉強をしているときは、条文の使い方をあまり分かっておらず、また、要件と効果をあまり意識せずにぼんやり暗記していました。論文の過去問や答練をやると、嫌でも要件の当てはめをやらなくてはならないので、条文の理解が深まりました。小松先生が「要件」「効果」「当てはめ」が重要と口酸っぱく言われていた意味がそのときようやく分かったので、私のようにならないためにも早めに取り組むのが良いと思います。
短答も論文も、まずは過去問をベースに条文の基礎を固めることが重要だと思います。手を広げすぎて消化不良になることが一番良くないので、既に持っている過去問集やテキストを何度もやり込むことが大事だと思います。 TACの8ヵ月本科生や上級論文本科生では、趣旨、判例、審査基準などがコンパクトにまとまったテキストがあるので、それを何度も繰り返しやれば、本試験でも十分戦えるレベルになると思います。私の場合、青本は合格後にしっかり勉強すれば良いと割り切って、隅から隅まで読むことはしませんでした。テキストに書かれているものでほとんどが事足りるため、気になる部分だけ青本で確認するようにしていました。 答練ですが、本番とは受験環境も問題の作成者も違うので、点数が悪くても落ち込みすぎないことを意識していました。答練で間違えたところは本番で間違えなければいいと言い聞かせて、間違えたところを重点的に復習するようにしました。 口述試験の勉強法は、何と言っても声に出す練習、そして模試や口述練習会をできるだけ多く受けるのが良いと思います。また、論文試験に受かっていると信じて口述試験の勉強を開始することも重要です。私は論文試験に落ちていると思っていましたが、論文試験の合格発表後に勉強を開始しても間に合わないと言われたので、論文試験の合格発表までは論文の勉強と口述の勉強を両方していました。相対評価で何が起こるのか分からないのが論文試験ですし、口述の勉強は論文の勉強にもプラスに働くので、口述対策は論文試験直後から開始した方が良いと思います。
私が初受験した年は、新型コロナウイルス感染症の影響で、弁理士試験が4か月遅れて実施されました。直前期が4か月後ろ倒しとなり、この間のモチベーションを保つのは辛かったですが、この4か月で短答の過去問を集中的にできたことと論文用に趣旨を少しだけ勉強できたことが功を奏したのか、初受験で短答試験を突破することができました。 短答試験の次の日から論文試験の勉強を開始しました。論文の勉強は8ヵ月本科生のカリキュラムに入っていましたが、まずは短答試験に突破することだけを考えていたので、答練でも点数は低かったですし、復習もさほど行っていませんでした。論文試験までの約1か月、論文の過去問集を中心に勉強を行いました。それまで全く過去問を解いていなかったので、10年分の過去問を1か月で全部解くには全文書きをしている時間がないと判断し、答案構成のみ行いました。全文書きをするのは論文模試のときだけでした。この1か月で集中して勉強した結果、10年分の過去問集を3周回すことができ、だんだん書き方と解き方が分かるようになっていました。2回目の論文模試ではようやく偏差値50を少し超えるようになりましたが、残念ながらこの年は合格点に5点足りずに不合格となりました。しかし、もう1年チャレンジすれば合格できるかもしれないと思い、上級論文本科生を受講することにしました。 2回目の論文受験の直前期は、仕事が忙しくて残業続きでした。帰りが遅くなって勉強ができない日が多かったため、朝に勉強時間を作るようにしました。それでも勉強時間が少ない状況(2時間確保できる程度)が続き、精神的にかなり辛かったため、TACの質問メールでお悩み相談的なメールをしたところ、親身になって励ましてくださいました。直前期は勉強時間を確保することも大事ですが、これまでの自分の頑張りを信じて精神面で落ち込まないことも大事だと改めて感じました。信頼できる周りの人に、不安を口に出して言ってみるのも良いかもしれません。
私は弁理士試験に挑戦することで前向きな気持ちになることができ、合格することで「こんな自分でもやればできるんだ」という自信がつきました。一つのことに一生懸命取り組み、やり抜く経験を、弁理士試験を通じて経験してみると良いと思います。そして、弁理士試験に挑戦すると決めたら、勉強できるという環境に感謝して、楽しんで勉強してください。「知財のことを人に話したくて仕方ない」という状態になったら合格は近いと思います。 私を成長させてくれた弁理士試験に恩返しをするため、これから少しずつ知財業界の活性化に貢献できたらと思っています。皆さんが合格されたら、どこかで一緒にお仕事や知財のお話ができたら嬉しいです。皆さんの合格を祈っています。
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