公務員試験の数的処理とは? 過去問を使用した対策のポイントを解説
数的処理は公務員試験の教養試験(基礎能力試験)で出題される科目のひとつです。この記事では、公務員試験における数的処理の重要性などを解説します。
数的処理の4分野や対策をする際のポイントまで紹介するため、試験合格を目指す方はしっかりとチェックしましょう。
公務員試験の数的処理とは数学の知識が求められる科目
数的処理は教養試験(基礎能力試験)で知能分野として出題される、数学の知識が必要となる科目です。教養試験(基礎能力試験)は多くの官公庁や地方自治体で実施されています。
知識分野よりも知能分野を重視する傾向があることも関係し、数的処理の問題が出題する割合は他の科目と比較しても多めです。
数的処理には数的推理・判断推理・資料解釈・空間把握の4分野があります。これらの4分野に関する詳細は、また後述します。
数的処理の重要性
公務員として働くために必要となる事務処理能力を証明する問題が数的処理です。公務員試験において数的処理は重要度の高い科目であり、教養試験で必ず出題されるうえに、先述のとおり比較的問題数の割合が多い科目です。
数的処理ではさまざまな問題が出題されます。なかでも数的推理の「確率」と「図形」は、どのような職種を希望する場合でもほぼ確実に出題されるといわれている問題です。
このように、数的処理は重要度の高い科目だといえます。しかしや暗記だけでは乗り切れないことなどから、苦手意識がある方が多い科目でもあります。
勉強に不安を感じやすい科目ですが、数的処理が苦手だという方は多いため、対策をすることで平均的な点数を取ることは可能でしょう。
数的処理の4分野
数的処理の4つの分野は、以下のとおりです。
- 数的推理
- 判断推理
- 空間把握
- 資料解釈
これらの分野はいずれも内容が大きく異なり、それぞれに特徴があります。どれも数学の知識は使うものの、高校レベルの数学の知識が必要となる問題はそれほど出題されず、たいていは中学レベルまでの知識で解答可能です。
それでは、数的処理の4分野について詳しくチェックしていきましょう。
1.数的推理
数的推理とは、問題文の記述から論理的に考え計算して答える問題です。4分野のなかでもとくに数学的な考えが必要な分野で、文系の方はつまずくことが多くあります。
しかし数学的な考えが必要とはいっても、中学受験の算数に近いレベルの問題が多いです。そのため、数学や算数がある程度できる方や理系の方であれば点を取りやすい分野でしょう。
数的推理では、倍数・約数・素数、比と割合、確率、速さ、濃度、図形の長さなどが出題されます。
2.判断推理
判断推理は論理パズルのような問題が出題される分野です。あまり数学の知識は必要ないため、文系の方にとっては解きやすい問題だといわれています。
出題される内容は、問題文に書かれた条件を読み取り、その条件を満たす正しい選択肢はどれかを選ぶといった形式のものです。判断推理を学習することで、論理力や読解力が身に付きます。
3.空間把握
空間把握は判断推理の分野に含んで説明されることもあるもので、図形問題の一種です。空間認識能力について問われる内容で、立体図形の展開図や切断した場合の断面の形状、図形を転がした場合の状態など、計量以外の図形に関する問題が出題されます。
空間把握で問われるテーマは、正多面体やサイコロ、投影図、折り紙、小立方体の積み上げ、軌跡、一筆書きなどです。図形の底面や裏面など、見えない部分を直感のみで正しく解くには限界があるでしょう。
点数が安定しにくく、多くの方が苦手に感じている分野です。
4.資料解釈
資料解釈はさまざまな統計資料が示されたうえで、内容の正誤をデータから読み解く問題です。この分野でよく出題される資料の内容には、増加率や減少率、実数、指数、総数と構成比などがあります。
資料を分析するというよりも数値を計算するものであり、出題のされ方のクセに気を付ければ正確な答えを求めやすい問題といえるでしょう。ただし素早い判断力が求められるため、時間短縮ができるように計算の慣れが必要です。
公務員試験の数的処理の対策方法
先述のとおり、公務員試験において数的処理は重要度の高い科目で、ほかの科目と比べても出題される割合が多い傾向にあります。そのため、しっかりと対策を講じる必要があるでしょう。
公務員試験の数的処理の主な対策方法は、以下のとおりです。
- 数的推理か判断推理から勉強を始める
- 出題と解法のパターンを知る
- 過去問を複数回解く握
- 毎日問題を解く
- タイマーを使って解答にかかる時間を把握する
それぞれチェックしていきましょう。
数的推理か判断推理から勉強を始める
公務員試験の数的処理の勉強は、数的推理か判断推理から始めるのがおすすめです。数的処理の問題のなかでも、とくに判断推理は学習することによって読解力や論理力が身に付くといわれています。
はじめに判断推理から勉強すると、読解力や論理力のスキルを使ってほかの分野の問題も解きやすくなるため、早期に学んでおきましょう。
また、数的推理は理系の方や数学が得意な方であれば得点しやすい分野です。数学が苦手な方や文系の方も全体を理解しなければいけないと思うのではなく、少しずつ得点源を増やすつもりで学習すると良いでしょう。
出題と解法のパターンを知る
数的処理は問題を解くために解法パターンを暗記して応用する必要があり、すぐには得点を伸ばしにくい科目です。まずは出題と解法のパターンを理解して、問題を読んだときにどのような解法のパターンを使えば答えを出せるのかを判断できるようになりましょう。
過去問を複数回解く
公務員試験の数的処理の問題で得点を伸ばせるようになるためには、過去問を複数回解くことをおすすめします。インプットした出題や解法のパターンをもとに、実際に問題が解けるようにアウトプットする練習をするのです。
過去問を複数回繰り返し解くことで、問題から解法のパターンを判断するコツを理解できるようになります。過去問を解く際は、ひとつの問題で時間を使いすぎないようにすることが重要です。
わからない部分で立ち止まって悩みすぎずに解説を見て、ある程度理解したらどんどん進めていき、また何度でも解き直すことで、他の人が正解できる問題を落とさない程度にはなれるでしょう。
毎日問題を解く
数的処理は問題に慣れることが重要な科目です。苦手だからとほかの科目の勉強ばかりに時間を費やすのはおすすめできません。、たまにまとめて数的処理の問題を解こうとしても、なかなか素早く判断できるようにはなりにくいといわれています。
少しずつでもいいので毎日問題を解くようにして、数的処理の問題に慣れるようにしましょう。
タイマーを使って解答にかかる時間を把握する
公務員試験の数的処理の勉強をする際は、タイマーを使って解答にかかる時間を把握することも重要なポイントです。本試験ではたくさんの問題が出題されるため、理解し解答するだけではなく短時間で正解にたどり着けるようになる必要があります。
同じ問題集を複数回解く際には、前回よりもスピードアップできたかどうかも確認し、普段から時間配分の感覚をつかむようにしましょう。
公務員試験の数的処理の対策をしよう!
数的処理は公務員試験の教養試験(基礎能力試験)の中で知能分野として出題される、数学の知識が必要となる科目です。教養試験(基礎能力試験)で数的処理の問題が出題される割合は比較的多いといわれています。
しかし学校では習わない科目で、暗記だけでは乗り切れないことなどから、苦手意識がある方が多く、勉強に不安を感じやすい科目です。数的処理が苦手だという方は多いため、きちんと対策を講じれば人並の点数を取ることは可能でしょう。
この記事の公務員試験の数的処理の対策方法などをもとに、得点を伸ばせるようになりましょう。
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