令和8年度 社会保険労務士試験 合格発表!
合格基準点・合格率・講師による試験傾向分析
令和8年度 社会保険労務士試験の
合格基準点・合格率等
全国社会保険労務士会連合会 試験センターより、令和8年度 社会保険労務士試験の試験結果が発表されました。合格者には合格証明書を郵送するほか、官報に合格者の受験番号が公告されます。なお、全受験者(途中棄権者、不正受験者を除く)に対して成績通知を実施します(10/14発送予定)。
受験申込者数・受験者数・受験率・合格者数・合格率
第58回試験は、8月23日(日)に全国19都道府県で実施され、その結果は次の通りです。
| 今年 | 前年 | |
|---|---|---|
| 受験申込者数 | 52,842人 うち科目免除者 973人 (うち公務員特例の免除者 424人) |
53,618人 (対前年:1.4%減) |
| 受験者数 | 42,510人 うち科目免除者 822人 (うち公務員特例の免除者 365人) |
43,421人 (対前年:2.1%減) |
| 受験率 | 80.4% | 81.0% |
| 合格者数 | 3,961人 うち科目免除者 90人 (うち公務員特例の免除者 55人) |
2,376人 |
| 合格率 | 9.3% | 5.5% |
合格者の年齢別・職業別・男女別構成率
1.年齢別構成
| 20歳代以下 | 11.3% |
|---|---|
| 30歳代 |
31.4% |
| 40歳代 | 28.2% |
| 50歳代 | 21.2% |
| 60歳代以上 | 7.9% |
最年少者20歳、最高齢者77歳
2.職業別構成
| 会社員 | 61.9% |
|---|---|
| 無職 | 11.1% |
| 公務員 | 8.0% |
| 団体の職員 | 4.5% |
| 自営業 | 3.8% |
| 役員 | 3.2% |
| 学生 | 0.9% |
| その他 | 6.6% |
3.男女別構成
| 男性 | 58.7% |
|---|---|
| 女性 | 41.3% |
合格者のうち、労働社会保険諸法令の事務に2年以上従事した者又は厚生労働大臣が指定した講習を修了した者は、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録することによって、社会保険労務士となることができます。なお、令和8年8月31日現在で、社会保険労務士登録者数は、47,407人です。
合格基準・配点
1.合格基準
本年度の合格基準は、次の2つの条件を満たした者を合格とする。
1. 選択式試験は、総得点25点以上かつ各科目3点以上(ただし、雇用保険法は2点以上)である者
2. 択一式試験は、総得点47点以上かつ各科目4点以上である者
上記合格基準は、試験の難易度に差が生じたことから、昨年度試験の合格基準を補正したものである。
2.配点
1.選択式試験は、各問1点とし、1科目5点満点、合計40点満点とする。
2.択一式試験は、各問1点とし、1科目10点満点、合計70点満点とする。
お問合せ・受験申込先
全国社会保険労務士会連合会 試験センター
〒103-8347
東京都中央区日本橋本石町3-2-12 社会保険労務士会館
電話:03-6225-4880
〔電話受付時間:9:30~17:30(平日)〕
FAX:03-6225-4883
〔必ず連絡先を明記してください〕
社会保険労務士講座 デジタルパンフレットを閲覧する
TAC社会保険労務士講座による
試験傾向分析
TAC社会保険労務士講座よりコメント【10/2(金)更新版】
本試験から1箇月以上が経ち、ようやく合格発表の日を迎えました。各受験機関が公表している予想ボーダーライン前後にあった方はもちろんのこと、完全合格圏内にあった方も本試験後から何となく落ち着かない日々を過ごされていたことでしょう。
受験されたみなさん、本当にお疲れさまでした。そして、見事合格された方は、おめでとうございます!まずは、合格に向けて学習できる環境作りに協力してくれた家族、友人、会社関係の方たちに感謝の意をしっかり伝えてください。あと、ご自身のことも、本当によくがんばったと褒めてあげ、次の新たなステージにトライしていきましょう。
一方、残念ながらあと一歩合格に届かなかった方は、非常に落ち込んでしまっていることと思います。「もう少しやっておけばよかった」、「こんなにやったのに」などと思われていることでしょう。「悔しい!」「このままでは終われない!」そう思われた方は、「来年こそは必ず合格する!!」と強い決意のもと、再び学習を本格始動していただけることを願っております。
なお、合格者の受験番号は、厚生労働省ホームページ又は社会保険労務士試験オフィシャルサイトに掲載されていますので、まだ確認されていない方はそちらをご覧いただければと思います。
官報への合格者受験番号の公告は、10月下旬予定(昨年は10/24)です。
さて、今年は、選択式、択一式にかかわらず、どの科目も得点しやすい問題が多く出題され、高レベルの合格ラインが予想されていました。結果として、択一式の総得点の合格基準点が「47点」となり、また、合格率も9.3%と昨年より3.8ポイントも上がりました。昨年を筆頭に、近年、奇をてらった問題が多くなる傾向にあった中で、今年は全体的に難度が緩和された形になりました。その分、択一式の総得点の合格基準点がどこまで上がるのかが気になっていた方は多かったでしょう。
以下、今回の本試験の選択式、択一式及び総得点それぞれの合格基準について、厚生労働省による「合格基準の考え方」を踏まえて、簡単に触れていきますが、その前に受験者全体で得点が伸びなかった場合に行われる合格基準点の補正(いわゆる救済)について、記しておきます。
「合格基準の考え方」によると、各科目は下記の基準に基づいて補正が行われます。
各科目の合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。
ⅰ) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合
ⅱ) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合
選択式
それでは、選択式の合格基準について触れていきます。実際の各科目の得点状況は下記のとおりです。
| 科目 | 3点以上割合 | 2点以下割合 |
|---|---|---|
| 労働基準法・労働安全衛生法 | 80.8% | 19.2% |
| 労働者災害補償保険法 | 66.5% | 33.5% |
| 雇用保険法 | 34.1% | 65.9% |
| 労務管理その他労働に関する一般常識 | 60.6% | 39.4% |
| 社会保険に関する一般常識 | 45.6% | 54.4% |
| 健康保険法 | 73.0% | 27.0% |
| 厚生年金保険法 | 76.3% | 23.7% |
| 国民年金法 | 70.6% | 29.4% |
8科目のうち、3点以上得点割合が5割に満たない科目は、「雇用保険法」及び「社会保険に関する一般常識」で、この科目が補正対象になりうるのですが、ⅰ)引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合、ⅱ)引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合には、原則として引き下げを行わないとされています。そのため、この科目についてさらに得点状況をみてみます。
| 科目 | 3点以上 | 2点 | 1点 | 2点以上得点割合 | 1点以上得点割合 |
|---|---|---|---|---|---|
| 雇用保険法 | 34.1% | 32.1% | 25.7% | 66.2% | 91.9% |
| 社会保険に関する一般常識 | 45.6% | 26.6% | 19.6% | 72.2% | 91.8% |
この結果、「雇用保険法」は、1点以上得点割合は7割以上ですが、2点以上得点割合は7割以上ではないので、「合格基準の考え方」に基づき、2点補正が行われたということになります。一方、「社会保険に関する一般常識」は、1点以上得点割合、2点以上得点割合のどちらも7割以上なので、「合格基準の考え方」に基づき、補正が行われなかったということになります。
以上から、選択式の各科目の合格基準は、雇用保険法だけ2点以上となり、それ以外の科目は3点以上となりました。
択一式
次に、択一式についても、選択式と同様にみていくことにします。実際の各科目の得点状況は下記のとおりです。
| 科目 | 4点以上割合 | 3点以下割合 |
|---|---|---|
| 労働基準法・労働安全衛生法 |
87.6% |
12.4% |
| 労働者災害補償保険法(徴収法を含む。) | 68.2% | 31.8% |
| 雇用保険法(徴収法を含む。) | 63.2% | 36.8% |
| 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 | 74.2% | 25.8% |
| 健康保険法 | 60.9% | 39.1% |
| 厚生年金保険法 | 64.9% | 35.1% |
| 国民年金法 | 69.2% | 30.8% |
7科目のうち、4点以上得点割合が5割に満たない科目はありませんでしたので、「合格基準の考え方」に基づき、補正が行われなかったということになります。
以上から、択一式の各科目の合格基準は、すべての科目において3点以上となりました。
総得点
そして、今年の択一式試験では、総得点の合格基準点が何点なのかということが気になっていた方が非常に多かったと思われます。そこで、総得点の合格基準は、どのように決まるのかをみてみます。
「合格基準の考え方」によると、総得点の合格基準は下記に基づいて決まります。なお、細かい部分は割愛し、大まかな考え方だけ触れていきます。
選択式試験、択一式試験それぞれの総得点について、前年度の平均点との差を少数点第1位まで算出し、それを四捨五入し換算した点数に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする。
それでは、今年(令和8年)度と昨年(令和7年)度の平均点をみていきます。
★選択式
| 科目 | 令和8年度 | 令和7年度 |
|---|---|---|
| 労働基準法及び労働安全衛生法 | 3.6点 | 2.8点 |
| 労働者災害補償保険法 | 3.0点 | 2.1点 |
| 雇用保険法 | 2.1点 | 3.0点 |
| 労務管理その他の労働に関する一般常識 | 2.8点 | 2.0点 |
| 社会保険に関する一般常識 | 2.4点 | 1.9点 |
| 健康保険法 | 3.2点 | 3.2点 |
| 厚生年金保険法 | 3.3点 | 2.7点 |
| 国民年金法 | 3.2点 | 2.7点 |
| 合計 | 23.5点 |
20.3点 |
選択式の総得点の平均点は、昨年度は「20.3点」、今年度は「23.5点」でしたので、昨年度より「3.2点」上回っています。この差(3.2点)の少数点第1位を四捨五入しますので、結果として、昨年度の合格基準点である22点以上から3点上がった「25点以上」が今年度の選択式の合格基準点になりました。
★択一式
| 科目 | 令和8年度 | 令和7年度 |
|---|---|---|
| 労働基準法及び労働安全衛生法 | 5.7点 | 4.3点 |
| 労働者災害補償保険法(徴収法を含む。) | 4.5点 | 4.6点 |
| 雇用保険法(徴収法を含む。) | 4.3点 | 3.1点 |
| 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 | 5.1点 | 4.2点 |
| 健康保険法 | 4.2点 | 3.7点 |
| 厚生年金保険法 | 4.7点 | 3.7点 |
| 国民年金法 | 5.1点 | 4.8点 |
| 合計 | 33.6点 |
28.4点 |
択一式の総得点の平均点は、昨年度は「28.4点」、今年度は「33.6点」でしたので、昨年度より「5.2点」上回っています。この差(5.2点)の少数点第1位を四捨五入しますので、結果として、昨年度の合格基準点である42点以上から5点上がった「47点以上」が今年度の択一式の合格基準点になりました。
総得点の合格基準点
選択式:25点以上(昨年22点以上)
択一式:47点以上(昨年42点以上)
なお、総得点の合格基準点は、選択式、択一式ともに、本試験直後にTACが独自に集計した「本試験解答分析サービス」の分析通りの結果でした。
~今後の対策~
今回の本試験では、素直な問題が多く出題されましたが、それが今後も続くのか、はたまた昨年(令和7年)のような難度が高いレベルに戻るのかはわかりません。それでも問題の難易度に影響を受けずに、安定的に合格点を確保するためには総合力を高めておくことが必要です。つまり、演習問題だけをむやみにたくさん解けばいいということではなく、まずは基本書をしっかり読み込み、その内容をイメージし、条文等を正しく理解していくことです。そして、演習問題を解く際は、問題文をしっかり理解しながら読み、基本書の内容を思い出しながら解くことが大事です。問題文は覚えるものではありません。さらに、総合力を高めることで、知らない問題に遭遇したときにも、推論により最適解を導き出し易くなります。
また、本試験では、問題文をきちんと読み取る力が試されますが、近年、択一式試験問題は長文化してきています。そのため、短文で簡略化された教材だけに頼らずに、しっかり読み込める基本書+講義などで内容を正しく理解していく学習を心掛けましょう。
本試験解答分析サービスと受験者全体の得点状況の比較
多くのTAC本科生の方で占めている本試験解答分析サービスの得点状況と受験生全体の得点状況を比較すると、全科目とも本試験解答分析サービスに登録されている方のほうが得点できています。平均値ですが、例えば、総得点においては、選択式で6点以上、択一式で12点以上の差があります。このように、本試験を意識した戦略的なカリキュラムを組んでいる受験機関で学習を進められた方とそうでない方の差が歴然と表れています。このことから、やはり合格実績に裏打ちされた信頼できる受験機関を利用することが合格への近道といえるでしょう。
TAC社会保険労務士講座
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