管理業務主任者試験の難易度とは?不動産系資格との難易度比較や合格基準点を徹底解説
管理業務主任者試験の受験を考えたとき、試験の難易度や合格率が気になる人は多いでしょう。そこで本記事では管理業務主任者試験の難易度や不動産関連資格との難易度比較について解説します。
管理業務主任者試験の合格率や合格基準、合格するためのポイントなどもあわせてお伝えします。ぜひチェックしてみてください。
管理業務主任者試験の難易度は高い?
管理業務主任者の資格を取得したいと考えたとき、まず気になるのが試験の難易度ではないでしょうか。管理業務主任者試験の難易度は行政書士や社労士などの資格試験と比較すると難易度が低く、比較的取得しやすいといわれている宅地建物取引士とほぼ同等の難易度です。
受験資格が設けられておらず、試験問題の大半が基礎的な問題で構成されているため、初学者でもチャレンジしやすい資格試験の1つといっていいでしょう。
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試験問題の大半が基礎的な問題
管理業務主任者試験では、試験に出題される問題のほとんどが基礎的な内容で構成されています。難しい問題の数は比較的少なく5~8問程度のため、残りの42~45問は参考書や過去問題集を活用すれば特典可能な問題です。
試験形式は4つの選択肢から1つを選ぶ形式で、試験時間は2時間です。記述問題もないため、初学者でも比較的取り組みやすい試験といえます。
受験資格がない
管理業務主任者試験には受験資格がありません。資格試験の中には受験資格が決められており、受験するためには一定の条件を満たしている必要があるものもあります。しかし、管理業務主任者試験は受験資格が必要ないため、年齢や学歴などに関わらず誰でも受験できます。
しっかりと勉強する必要はありますが、誰でもチャレンジできる資格試験のため、出題内容も基本的な内容がメインです。
難関国家試験と比較すると難易度が低い
管理業務主任者試験は他の難関国家資格試験と比較すると難易度が低い資格試験です。実際にどの程度難易度が違うのか、試験の合格率を調べてみました。司法書士、社会保険労務士、管理業務主任者それぞれの2022年の合格率は以下のとおりです。
- ●司法書士:5.18%
- ●社会保険労務士:5.3%
- ●管理業務主任者:18.9%
管理業務主任者は合格率18.9%ですが、司法書士は5.18%、社会保険士では5.3%です。これらの比較結果から管理業務主任者試験は、難関とされる司法書士や社会保険労務士などの資格試験と比較した場合、難易度が低いといえます。
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不動産関連資格との難易度の比較
管理業務主任者資格と他の不動産関連資格では、どの程度難易度が違うのでしょうか。マンション管理士と宅地建物取引士、加えて賃貸不動産経営管理士の資格試験は、管理業務主任者試験と出題分野の重複箇所が多くあります。
そのため、それぞれの難易度の違いを知っておくことで、効率よく複数の資格取得を目指すことが可能です。管理業務主任者と、それぞれの不動産関連資格の難易度を見ていきましょう。
マンション管理士
管理業務主任者とマンション管理士の試験難易度は、マンション管理士のほうが高いです。2022年の試験合格率を比べると、管理業務主任者が18.9%だったのに対してマンション管理士は11.5%でした。約19%と約11%のため、合格率に2倍近い開きがあります。
必要な勉強時間の目安もマンション管理士は500~600時間程度といわれており、300時間程度といわれる管理業務主任者の倍近い勉強時間が見込まれます。
宅地建物取引士
管理業務主任者と宅地建物取引士の試験難易度は、宅地建物取引士のほうがやや高いです。2022年の試験合格率を比べると、管理業務主任者の18.9%に対して宅地建物取引士は17.0%でした。試験合格までに必要な勉強時間の目安は、宅地建物取引士が250時間程度、管理業務主任者が300時間程度です。
これら2つの資格試験を比較すると、合格率では管理業務主任者がやや高く勉強時間の長さでは宅地建物取引士がやや短いため、トータルでは同じ程度の難易度といえるでしょう。
賃貸不動産経営管理士
管理業務主任者と賃貸不動産経営管理士の試験難易度は、管理業務主任者のほうが高いといえます。2022年の試験合格率を比べると、管理業務主任者の18.9%に対し賃貸不動産経営管理士は27.7%でした。
賃貸不動産経営管理士は2015年から試験が始まった比較的新しい国家資格のため、資格の人気がさらに高まった場合、合格率が低くなる可能性も考えられます。こうした要素を勘案すると、試験合格の難易度は管理業務主任者と同じ程度かやや低いと考えられます。
管理業務主任者試験の合格率と合格基準点
管理業務主任者試験の合格率は、他の試験と比べると高い傾向にあります。同じ不動産関連の資格であるマンション管理士、宅地建物取引士、管理業務主任者の試験合格率を2022年度で比べてみましょう。
すると管理業務主任者は18.9%、マンション管理士は11.5%、宅地建物取引士は17.0%となり、管理業務主任者試験の合格率が3つの中で最も高いことがわかります。ただし合格率だけで正確な難易度がわかるわけではなく、あくまでも難易度を判断する上での1つの目安です。
管理業務主任者試験の試験を受ける場合は、油断することなく計画的に勉強を進めていくことが大切です。
合格率は20%程度
一般社団法人マンション管理業協会の「管理業務主任者試験 結果報告」によると、2022年度管理業務主任者試験の結果は、受験者数16,217人に対し、合格者数3,065人、合格率18.9%という結果が出ています。男女別の合格率はそれぞれ男性19.1%、女性18.3%となっており、2022年度は男女による合格率の大きな差は見られませんでした。
正答率は70%程度
管理業務主任者試験の合格基準点は相対評価であるため、毎年一定ではありませんが、70%程度の正答率で合格できると考えられます。過去の実績では32~38点とその年度ごとに若干の変動があり、2022年度試験の合格基準点は35点(50問中36問正解)でした。
受験の際は70%以上の問題で正解できるかどうかが、合格のカギです。
管理業務主任者の試験制度と攻略法を知る!
管理業務主任者試験に合格するためには
管理業務主任者の試験に合格するために、独学がいいのか受験指導校を利用したほうがいいのか、勉強方法で迷ってしまう人も多いと思います。ここからは独学がオススメの人と、受験指導校の利用がオススメの人について解説します。
独学と受験指導校のどちらが自分に合っているかを把握し、管理業務主任者試験の合格に役立ててみてください。
独学でも合格可能
管理業務主任者試験に独学でも合格可能な人は、1人でもコツコツと地道に勉強に取り組める人です。管理業務主任者試験で多く出題されるのは暗記問題のため、いかに参考書や問題集で繰り返し地道な勉強ができるかがポイントです。
自分で勉強の計画を立てて計画どおりにコツコツ勉強を継続していける人は、独学でも合格できる可能性が高いでしょう。
効率よく合格するなら受験指導校の利用がおすすめ
受験指導校では、勉強の開始から試験合格までの道筋を考えて練られた効率的なカリキュラムが組まれています。しかし、管理業務主任者の試験勉強を初学者が独学で進めていく場合、どの範囲が重要で、どのような対策が効果的なのかなど判断に迷ってしまいがちです。
受験指導校のカリキュラムに沿って勉強を進めていくことで、迷うことなく効率的に勉強を進めやすくなり、もしも迷ってしまっても質問してサポートを受けることも可能です。迷わず効率よく勉強を進めたい人や、独学での勉強が不安な人は受験指導校の利用も検討してみましょう。
管理業務主任者への第一歩はココからスタート!
難易度の低い管理業務主任者試験に挑戦しよう
管理業務主任者試験は比較的難易度の低い試験です。試験問題の大半が基本的な問題であり、受験資格が不要のため誰でも受験できます。
司法書士や社会保険労務士などの難関国家資格ほどの難しさはなく、他の不動産関連資格の難易度と比較してもチャレンジしやすい資格試験といえます。管理業務主任者試験の合格率は20%程度で、合格の基準となる正答率は70%程度です。
管理業務主任者試験に合格するためには、自分に合った勉強方法を選ぶことが大切です。勉強方法には主に独学と受験志望校の2つがあります。
コツコツと地道に勉強できる人は独学でも合格できる可能性が十分にありますが、独学での勉強が不安な人や効率よく勉強を進めたい人は受験指導校の利用もオススメです。管理業務主任者試験の難易度を正しく把握して、自分に合った勉強方法で新しい1歩を踏み出しましょう。
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