資格試験・資格取得の情報サイト>電気主任技術者(電験三種・二種)>令和7年度 電験三種 合格発表! 合格基準点・合格率・講師による試験傾向分析

令和7年度 電験三種 合格発表!
合格基準点・合格率・講師による試験傾向分析

令和7年度上期電験三種本試験について

2025年8月31日(日)に実施された電験三種本試験[筆記方式]について、どういう問題が出たのか、各科目の難易度について、合格のポイントはどのあたりだったのかをTACデータリサーチ(Web成績診断)の結果をもとに入江講師が解説します。

令和7年度 電験三種試験合格発表!
合格基準点・合格率は?

電気技術者試験センターより、令和7年度上期(2025年8月)第三種電気主任技術者試験の試験結果が発表されました。

受験者数・合格者数・合格率・科目合格者数・科目合格率

受験者数 合格者数 合格率 科目合格者数 科目合格率
24,766人
[CBT:9,503/筆記:15,263]
(前年下期24,547人
[CBT:9,234/筆記:15,313])
3,201人
(前年下期4,117人)
12.9%
(前年下期16.8%)
6,859人
(前年下期7,635人)
27.7%
(前年下期31.1%)

科目合格率は4科目合格を除く

科目別 合格基準点・合格率

科目 合格基準点 合格率(4科目合格を含む) 科目合格率(4科目合格を除く)
理論 60点
(前年下期60点)
18.7%
(前年下期29.2%)
14.0%
(前年下期20.8%)
電力 60点
(前年下期55点)
24.8%
(前年下期25.3%)
17.4%
(前年下期16.0%)
機械 55点
(前年下期60点)
19.1%
(前年下期24.9%)
9.9%
(前年下期12.7%)
法規 60点
(前年下期60点)
23.1%
(前年下期24.4%)
11.8%
(前年下期10.9%)

合格率(4科目合格を含む)は、各科目の合格者数/受験者数、科目合格率(4科目合格を除く)は、各科目の合格者数から4科目合格者を除いた数/受験者数

TAC講師による試験傾向分析

講師による分析とコメント(令和7年度上期)

上期の試験結果詳細が、本日(10月14日)公表されました。
日々取り組まれた成果が発揮されたことと思います。本試験、お疲れ様でした。
次回下期試験、次年度上期試験に向けて準備を開始する方は、電験三種の知識が残っている今から学習を開始してください。開始が早いほど忘れにくく、学習効果が大きくなります。今回見事電験三種に合格され、電験二種を目指す方もこのメソッドは同じとなります。

さて、令和7年度上期の合格基準点は、理論・電力・法規の3科目は100点満点で60点以上、機械は100点満点で55点以上でした。合格率は12.9%と、大きく下がり、CBT方式導入・年2回実施の試験制度変更後では最も低い合格率となりました。
4科目合格者を除く科目合格率は(カッコ内は4科目合格者を含む合格率)、理論科目14.0%(18.7%)、電力科目17.4%(24.8%)、機械科目9.9%(19.1%)、法規科目11.8%(23.1%)でした。
理論・電力・法規の3科目は予想通り公表基準点である60点、データリサーチ結果でも他科目より平均点の低かった機械は55点が合格基準点となりました。理論は前回同様計算問題が多い出題でしたが、比較的得点しやすい問題だったこともあり、しっかりとテキストの理解・過去問題による演習をしてきたのかが問われるような出題でした。他の科目が残っている方は、理論科目の知識がベースとなりますのでぜひ学習は続けてください。電力はテキストの理解・過去問題演習をこなしたうえで、しっかり原理や仕組みなどといった内容を理解できているかが問われる試験でした。機械解きにくい問題が目立つため、ご自身の得意分野や、頻出問題などをしっかり解くことができるかが問われる出題でした。法規は条文の読み込みと過去問題演習という基本的な学習をどれだけ継続できたか、身についているかが問われている出題であったと思います。全体的な難易度としては標準的でしたが、難問に惑わされず、テキストの理解・過去問題演習をこなしたうえで、しっかり原理や仕組みなどといった内容を理解できていれば合格に近づくといった試験でした。
受験者数は下期から若干増加しました。合格率は12.9%と低下し、理解度を問われる出題が多く、やはり過去問の丸暗記ではなく、得点すべき問題で確実に得点できるための基礎力・知識を身につけることが合格への近道です。
次回の試験は3月と記憶の新しいうちに挑戦することができます。モチベーションを保ちながら、今まで通りしっかり基礎を理解することを中心に練習を積むことを忘れないでください。

それでは、改めて科目別にみていきましょう。

令和7年度上期電験三種|理論

今回の試験は、前回の試験と同様に計算問題がより多い出題でしたが、一つ一つの計算量自体は少なく、これまでにしっかりとテキストの理解・過去問題による演習を行って試験に臨まれた方にとっては、比較的得点しやすい問題が目立ったかと思います。

問題の特徴として、問1,4,6,7,12,14などは、過去問題として良く出題されるベーシックな問題であり、比較的得点しやすい問題だったかと思います。

その他、問2や問3、問8なども、各分野の公式に含まれる要素を理解し、うまく活用できれば解くことができたかと思います。 一方で、問9,10,13,15などは複素数を扱う問題など解きにくい問題であり、問11などもあまり通常の学習では触れない内容であったため、こういった問題に時間をかけると、他の問題が解ききれないといったことになりかねない出題でした。

選択問題は、一見どちらも解きにくそうですが、問17はクーロンの法則が理解できていれば(a)は解きやすい問題であり、問18もトランジスタ増幅回路の回路計算の手法を理解していれば解ける問題となっていました。 総じてご自身が解ける問題を見極め、解きやすい問題を落ち着いて計算ミスなく確実に解けるかが問われる試験となりました。また、過去問の演習をどれだけこなしてきたかが重要な試験となったと思います。

令和7年度上期電験三種|電力

今回は特に前半部分について、前回までの出題から一転し、テキストや過去問題でも学習する範囲に関する問題が多く、比較的解きやすい問題が目立ったのではと感じました。

問題の特徴として、問1,2,6,9,11,12,13,14,17などは過去問題演習をしっかりこなしていれば、解きやすい問題であり、知識問題では特に問6と14はどちらも非常に聞かれやすい六フッ化硫黄ガスに関する内容が問われており、計算問題においても、問13,17はパターン問題かつ頻出の内容となっており、問1,11は各分野の計算問題を解く中で自然と覚えている内容となるので、こういった解きやすい頻出問題をしっかり見極めてミスなく回答できるかが重要となります。

その他の問題も、テキストや過去問題を通して内容を理解できれば選択肢を絞ることができるものが多いかと思います。 それに対し、問4,7などは通常の学習では範囲外となる内容であり、問16なども比較的計算量が多く、頭を悩ませた方も多いのではないでしょうか。
過去問題も多数出題されていますが、選択肢部分が変わっている場合や改題されているものもあり、全くそのままというわけでもなく、過去問題を暗記するような学習では対応できない問題もあることから、総じて、テキストの理解・過去問題演習をこなしたうえで、しっかり原理や仕組みなどといった内容を理解できているかが問われている試験だったかと思います。

令和7年度上期電験三種|機械

今回の試験は、解きにくい問題が目立つため、ご自身の得意分野や、頻出問題などをしっかり解くことができるかがポイントとなりました。 また、出題傾向として、変圧器に関する出題が例年に比べ控えめであったことが特徴的でした。

問題の特徴として、問2,10,11,12,14など、特に直流機や同期機などといった四機以外の問題で得点しやすく、広く浅く学習を行う必要がありました。 特に、問14の論理演算は、時間をかけ、一つ一つ0,1を当てはめ、出力がどうなるかをじっくり見極めれば必ず解くことができるので、ここは是非得点してほしい問題となります。
解きにくい問題として、問3,7,16,18などが該当します。特に問3,7は通常学習する機会が無い内容であり、問16,18においてもハイレベルな応用問題となりますので、今回は別の問題で得点するように考えるべきです。 選択問題は、問18が難問となるため問17を選ぶべきかと思います。こちらも問題の設定として若干複雑ではありますが、単位を確認しながら電力と時間の関係性を考えることで答えを導き出すことができます。 その他特徴として、問8では、法規科目で学ぶような内容が出題されているので、特定の科目のみではなく、4科目一通りの基礎知識は知っている必要があるかと思います。

総じて、解きやすい問題を落ち着いて計算ミスなく確実に解けるかが問われる試験となりました。また、テキストによる機器の理解度も重要となるので、テキストと問題集をバランスよく学習する必要がある試験となったと思います。

令和7年度上期電験三種|法規

今回の試験では、過去問題の中でも比較的よく扱う内容に関する出題が多く、条文の読み込みと過去問題演習をされてきた方にとっては得点しやすい問題が多かったのではないでしょうか。

問題の特徴として、知識問題である問2,3,4,5などは比較的よく見る条文に関する問題であり、計算問題である問13なども得点源とすべき問題でした。
その他の問6,7,8なども広く条文の学習をしていると、選択肢をいくらか絞ることができたかと思います。また、計算問題である問11,12も、一見複雑に見えますが、問11は問題文の条件から一つ計算を進めることで、問12はどちらかというと回路計算のように考えることで解くことができます。
なお、問1,9などは通常学習する機会がほとんどない内容となっているので、今回は別の問題で得点しましょう。

総じて、条文の読み込みと過去問題演習という基本的な学習をどれだけ継続できたか、身についているかが問われている出題であったように感じます。テキストに記載の条文は特に出題率の高い条文となるので、確実に得点できるようにテキストの読み込みを進めていただくのが効率的かと思います。また、法規科目の計算問題はパターン問題といった形で似た問題が出題される傾向にあるので、過去問題演習も合わせて学習を進める必要があります。

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理論:全国公開模試3問・レベルチェック模試2問的中
電力:全国公開模試4問・レベルチェック模試2問的中
機械:全国公開模試5問・レベルチェック模試2問的中
法規:全国公開模試1問・レベルチェック模試3問的中しました!

令和7年度(2025年度)上期 的中問題

合格発表後の進路は?

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【参考】電験三種 受験者数/合格者数/科目合格者数

         

実施年度 受験者数(名) 合格者数(名) 科目合格者数(名)
令和7年度上期 24,766 3,201 6,859
令和6年度下期 24,547 4,117 7,635
令和6年度上期 25,416 4,064 7,898
令和5年度下期 24,567 5,211 8,761
令和5年度上期 28,168 4,683 9,252
令和4年度下期 28,785 4,514 8,269
令和4年度上期 33,786 2,793 9,930
令和3年度 37,765 4,357 12,278
令和2年度 39,010 3,836 11,686
令和元年度 41,543 3,879 13,318
平成30年度 42,976 3,918 12,335
平成29年度 45,720 3,698 12,176
平成28年度 46,552 3,980 13,457
平成27年度 45,311 3,502 13.389
平成26年度 48,681 4,102 14,625
平成25年度 49,575 4,311 12,381
平成24年度 49,452 2,895 14,741
平成23年度 48,864 2,674 13,245

【参考】電験三種 全科目合格率/科目合格率

実施年度 合格率 科目合格率
令和7年度上期 12.9% 27.7%
令和6年度下期 16.8% 31.1%
令和6年度上期 16.0% 31.1%
令和5年度下期 21.2% 35.7%
令和5年度上期 16.6% 32.8%
令和4年度下期 15.7% 28.7%
令和4年度上期 8.3% 29.4%
令和3年度 11.5% 32.5%
令和2年度 9.8% 30.0%
令和元年度 9.3% 32.1%
平成30年度 9.1% 28.7%
平成29年度 8.1% 26.6%
平成28年度 8.6% 28.9%
平成27年度 7.7% 29.6%
平成26年度 8.4% 30.0%
平成25年度 8.7% 25.0%
平成24年度 5.85% 29.81%
平成23年度 5.5% 27.1%

【参考】電験三種 各科目合格基準点

         

実施年度 理論 電力 機械 法規
令和7年度上期 60 60 55 60
令和6年度下期 60 55 60 60
令和6年度上期 60 60 60 60
令和5年度下期 60 60 60 60
令和5年度上期 60 60 60 60
令和4年度下期 60 60 60 60
令和4年度上期 60 60 55 54
令和3年度 60 60 60 60
令和2年度 60 60 60 60
令和元年度 55 60 60 49
平成30年度 55 55 55 51
平成29年度 55 55 55 55
平成28年度 55 55 55 54
平成27年度 55 55 55 55
平成26年度 55 60 55 58
平成25年度 60 60 55 58
平成24年度 55 55 55 52
平成23年度 55 55 55 55

詳細は試験センターHPをご確認ください。
一般社団法人電気技術者試験センター https://www.shiken.or.jp/index2.html

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