一級建築士の試験合格に必要な勉強時間はどのくらい?
学科試験の勉強は、まずは過去問のマスターとなります。少なくとも過去7年、できれば過去10年程度の問題は9割以上正解できるようになる必要があります。四肢択一のマークシート試験ですが、シビアな暗記が要求される項目や、しっかりと理解しておかなければ解けない計算問題などがありますので、過去問のマスターだけでもかなりの時間を要します。
特に近年は、併せて60問出題される構造と法規で50点以上得点することが合格への最短距離と言われていますので、この2科目を最重点に学習してほしいところです。
1.学習時間・目安
概要
試験種 | 試験形式 | 学習時間 | 学習期間 |
---|---|---|---|
学科試験 | 四肢択一式(合計125問) | 500時間程度 | 6ヶ月~10ヶ月 |
設計製図試験 | 設計図書の作成(1課題) | 200時間程度 | 2ヶ月 |
受験経験の有無や学校・実務における知識の習得などにより、個人によって異なります。あくまで目安として参考にしてください。
2.試験突破のための学習法
学科
学習の質を高める
近年は、実務に関わる啓蒙的な出題や、社会的に重要性の高いトピック的な出題が増えています。
また、過去に出題された内容を、一歩掘り下げたり、視点や論点を少し変えた応用的な問題も増えており、過去問題を丸暗記するような学習では対応できません。
個々の論点を正しく理解し、その周辺知識までさらに掘り下げた発展的な学習、すなわち「学習の質」が問われる試験になっています。
この「学習の質」を高めるには、無造作に学習範囲を広げるのではなく、試験の傾向や方向性を把握して非効率な学習を排除しなければなりません。
特に以下のテーマは、本試験で重要な方向性になると思われます。
TACでは、以下のテーマなどをさらに詳しく取り上げて、より具体的に「質の高い講義」を提供します。
一級建築士 学科試験 重要テーマ
(1) 設計・工事監理に関する啓蒙的な出題
(2) 社会的ニーズから「環境(省エネ・環境負荷低減)」関連の出題
(3) 大地震を想定した構造の安全性に関する出題
(4) 社会的ニーズから既存建築物の再生・活用に関する出題
(5) 社会的ニーズから生まれた最新の法令・基準・規格に関する出題
設計製図
プランニング(エスキスプラン)力を上げる
一級建築士の設計製図試験では、プランニング力が大きなウエイトを占めます。部門をどのようにゾーニングし、要求室のグルーピングや設置階の想定をどのようにバランスよく行うか、プランニングの手順を確実にマスターすることが必要です。
計画の要点等の記述力を上げる
課題の特色に応じた建築計画や構造計画、設備計画に関し、「要点等の記述」で表示した内容と図面とに不整合があれば、大きな減点要因となります。記述は、自分の描いた図面の説明であり、自身の設計の合理性、正当性を説明できる機会でもあります。
図面力を上げる
試験時間は6時間30分。プランニングに最低2時間、記述には10問出題として、1問5分で解答しても50分は必要です。したがって、作図に当てられる時間は3時間程度しかありません。確実に短時間で描き上げられる「作図スピード」は必要不可欠で、これがプランニングの余裕にもなります。
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