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奥村 美南さん(20代)
DATA BANK
新卒入社以後、売買仲介営業の仕事をしていましたが、仕事に慣れてくるにつれて、「それなりの営業マンには誰でもなれる」「自分の強みを生かした仕事、自分にしかできないことがしたい」という思いを持つようになりました。 勤務先の福利厚生の一環で不動産鑑定士受験の支援制度があったことも助けとなり、不動産鑑定士を志すことに決めました。
超難関資格と言われる不動産鑑定士試験を働きながら受験するにあたっては、計画的かつ効果的な学習が必須であろうという考えがあったことから、独学で挑むという選択肢は有りませんでした。
宅建士受験の際にもTACの講義を受けており、そのときの経験から、「TACの教材、講師の先生を信じて学習すれば確実に合格にできる力がつく」という感覚があったため、会社からの支援ということもありましたが、迷わず受講を決めました。
苦労したのは、仕事と勉強との両立です。本試験前の4月までは、営業職として働きながらの勉強でしたので、毎日の残業で物理的にも時間が足りないのに、肉体的・精神的な疲れから、3月末まで、平日は全くと言ってよいほど勉強時間が取れませんでした。休日にも顧客対応があったりしたため、直前期まで本当に学習時間が足りておらずかなり追い詰められた状態でした。
仕事でとにかく勉強時間が足りなかったため、通勤電車の時間で基準の冊子を使って繰り返し暗記をしていました。また、始業時間よりも早く出社して、誰もいない会社で業務の開始前に講義を見たりして、学習時間を確保していました。
暗記量がものを言う鑑定理論は、基準の小冊子の文章に緑色のマーカーを引いて、赤シートで隠れるようにして繰り返し暗記していました。暗記が進むのに合わせて隠す箇所を増やし、定義などは文章をまるまる隠して、暗記していました。また基準だけでは答案作成の応用力が身につかないので、基本テキストの右側の解説の文章でも、答案で使えるキーワードや、定義の言いかえなどは同様にシートで隠して暗記していました。この暗記は、1週間で基準(基本テキスト)全ページを1周できるように範囲を決めて、必ず毎日取り組むようにしました。
質問メールを何度か利用しました。通信生だったため、教室であれば講師に直接聞けるようなことをメールで質問できるのは大変助かりました。一度した質問とその回答を何度も見直すことができるのも、質問メールの良さだと感じました。
どの教科の先生も、試験や実務を想定した解説を交えてテキスト以上の内容で講義を進めてくださるので、講義の時間も大変充実していました。また、本番前のヤマ当て解説などで、はっきりと「ここは出る/出ない」と言い切られる先生が多く、頼もしく感じ、安心して効率的に学習を進めることができました。
TACの教材を使いこなすことが確実に合格できる最短ルートと信じていたため、追加の教材などは購入していませんが、結果的にそれで正解でした。豊富な答練と総まとめテキストで、もれなく重要ポイントを押さえることができ、それを繰り返し復習して自分のものにすることで、合格ボーダーラインをクリアすることができました。
最初は、すべての答練や模試が本試験前の6月で終了してしまうのが不安に感じましたが、7月から試験まではとにかくインプットの仕上げと答練の復習・過去問の繰り返しに充てることができたので、カリキュラムの組まれ方も適切だと感じました。
直前期まで自分の学習ペースがかなり遅れていたため、公開模試で良い結果が出せないのは覚悟していましたが、全体の受験者の中での自分の立ち位置を見て、遅れが否応なく可視化されることで、より一層気を引き締めてスパートをかけることができました。2度の公開模試いずれも、初回受験時の順位は合格圏外でしたが、復習を繰り返して、最終的に合格圏内の実力を身につけられたと感じています。
6月頃に、そこから本試験までの間で、これまでの全教科の基礎答練、応用答練、直前答練、公開模試をすべて最低3回ずつ復習できるように、3カ月間の学習スケジュールを立てました。それと並行して、基準の暗記の時間は別で確保するようにし、インプットとアウトプットを意識的に繰り返しました。
当日の朝、試験会場入口で鑑定理論の高橋先生にお目にかかることができました。それまでweb講義を視聴しているのみだったので、画面の中の芸能人に遭遇したような感動を覚えました。タイミングが合わなければお会いできなかったと思い、ツキが向いているということにして、自分を奮い立たせて本試験に臨みました。
直前期までは、仕事との両立が困難で学習が遅れ、絶望的な状態でしたが、直前期からの徹底的な追い込みで、逆転で合格することができました。TACの教材をフル活用して、常に合格するために足りないものを逆算してストイックに学習を継続することが、合格への道だと思います。
平成30年度不動産鑑定士試験 最年少合格者にインタビュー
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