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長谷部 寛さん(40代)
DATA BANK
公認会計士として不動産鑑定評価を利用するなかで、不動産の鑑定評価額がもつ社会的な重要性や鑑定評価額の裾野の広さ々感じていました。自分自身にもう一つの強みがほしかったこと、中堅ポジションになってきたなかで仕事に変化が欲しかったことから、チャレンジすることにしました。
もともと勉強時間が潤沢に確保できる見通しはなかったので、独学では合格可能性がかなり低いと思っていました。そのため、チャレンジを検討し始めた時から、もし受験するなら受験指導予備校を利用する、と決めていました。
この試験の対策講座を開講している受験予備校は限られる中、決め手は合格者のほとんどがTAC生であることだったと思います。過去に別の資格試験講座で利用経験があったこともあり、ほとんど悩まずにTACに決めました。
勉強時間の確保に特に苦労しました。令和2年短答に合格できたのは、コロナ禍で試験実施が夏にずれ込んだことが勝因でした。しかし、その後も遅れは回復できず、さらに個人的な事情で4か月ほど勉強を中断せざるを得ず、1.5年L本科生として臨むはずだった令和3年論文式は欠席しました。令和4年試験に向けてはその反省を踏まえ、とにかく時間確保を心掛け、何とか奏功しました。
5月の時点では、まだ基本講義を視聴している最中でした。移動時間や何かの合間で勉強するしかなく、テキストをすべてPDF化してタブレットに詰め込み、全科目を常に持ち歩いてどこでも勉強できるようにしました。
直前期はアウトプットに重点を置き、鑑定理論では論文特効ゼミのマスター問題集の基礎問題編と応用問題編Aを繰り返し答案構成し、出てきた暗記項目を暗記するように心がけました。また、学習範囲が偏らないように、問題番号を10飛ばしで回すようにしました(1日目:問題1,11、21、31、2日目、41,51,61,71,3日目:2,12,22,32、4日目:42,52,62,72のように)。これにより、基準第1章を真正面から問うてきた今年の問題にも対応できたように思います。
直前期の週末は自習室を利用するようにしました。やはり集中できるし、がんばっている他のTAC生皆さんの姿に刺激を受け、モチベーションを維持できました。また、疑問点は講義の場で質問でき、その場で解決できたこともよかったです。
なんといってもほとんどの合格者がTAC講師陣の講義を受けて合格しているわけですから、講義内容に理解できないことがあっても、それを理解できるようにすればいいだけであり、ほかの受験生はどうしているかなどに迷わなくて済んだのがよかったです。
最初はとっつきにくかったテキストも、学習が進むにつれ「なんと理解しやすくまとまったテキストか」との思いに改まりました。合格するために必要十分なボリュームと解説で、過不足ない点がよかったと思います。
講義の進度はちょうどよかったように思います。自分の実力が追い付かない中でもう少し基礎的な答練がほしいなと思っていましたが、結果的にはどんどん難しくなる答練に何とか食いついていこうとすることで、実力アップにつながっていったのかもしれません。
1回目の公開模試で自分が認識する得手不得手がはっきり点数に出て、この先やるべきことがはっきりしました。2回目の公開模試は1回目を踏まえた対策を行ってきたつもりが結果には反映されておらず、勉強の進め方の軌道修正をするきっかけにすることができました。
鑑定理論論文特効ゼミを受講しましたが、これ以降はこの講座の教材しか使いませんでした。一定学習が進んだ中で、実戦対策としてとても効果が高く、やるべきこと、言い換えるとやらなくてよいことが明確になったよい機会でした。
とにかく論文特効ゼミのマスター問題集の基礎問題編と応用問題編Aをまんべんなく繰り返し解きました。答案構成をノートに書いた後は、頭の中で文章化するにとどめ、回転を早めるようにしました。暗記には移動時間や隙間時間を活用しました。
これといったものはありませんが、食事や体調管理も問題なく、睡眠もよくとることができ、期間を通じて集中できていたと思います。今思えば、試験のことだけを考えることができた、贅沢な時間だったように思います。
この試験は、受験専念できる方は少なく、何かとの両立、言い換えるなら妥協をしながらの厳しい戦いだと思います。チャレンジするにあたっては、大きな決意をされたことと思います。その決意は素晴らしいものです。その決意が実を結ぶことを祈っております。
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