不動産鑑定士 合格体験記|秋山 直人さん

【合格の秘訣】 スキマ時間の活用で合格は可能

秋山 直人さん
                

秋山 直人さん
(40代)

DATA BANK

受講コース 上級本科生
受講形態 Web通信講座
受験環境 働きながら
受験回数 【短答式試験】合格までの受験回数 1回
【論文式試験】合格までの受験回数 2回
学習期間 TAC受講期間以外も含めて 2年0ヵ月
学習期間中、TAC受講期間 9ヵ月
得意科目 【会計学】
覚えることが限られている。
不得意科目 【鑑定理論(論文)
文章の形で多くの量を暗記しなければならず,勉強時間の足りなさが成績に直結。
不動産鑑定士を目指した理由・きっかけ・動機

弁護士として、不動産トラブルを業務の中心としており、宅地建物取引士、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士の資格を毎年受験して取っていました。不動産鑑定士試験はそれらとは別格と認識していましたが、マークシート(短答)だけでも受けてみようかな、業務に役立ちそうだし、と思ったのがきっかけです。

独学ではなく受験指導予備校を利用することに決めた理由

1年目は独学で短答試験にパスし、論文試験を受けましたが、勉強不足が明らかで不合格となりました。それで悔しくなり、本気で勉強しようと思いましたが、論文試験となると答案の書き方の習得が重要であることは明らかで、これ以上は独学では困難と判断しました。

TACを選んだ理由・決め手

TACは何といっても合格占有率が高いので、他の選択肢は全く思い浮かびませんでした。ここまで合格占有率が高いと、本試験でも「TACでやっていない内容は、他の受験生もどうせできない」という判断が出来るので、非常に助かりました。

受験時代の苦労・失敗談、勝因と敗因

弁護士業務も多忙を極めているので、勉強時間の捻出がとにかく大変でした。平日だけでなく、土曜日も基本的に朝から夜まで仕事をしていますので・・・。良く「合格に必要な勉強時間は○○時間」などとネットに載っていますが、あんなのは全く気にする必要がないと思います。要は、試験で得点を取るにはどうすれば良いかを考えて、短い時間で最低限のことだけでもきちんと身につけることだろうと思います。とはいえ、鑑定理論は暗記が欠かせず、暗記時間が少ない点は最後まで苦労しました。

仕事や大学と不動産鑑定士試験の勉強と両立法

スキマ時間を活用するしかありませんでした。通勤時間で鑑定理論や会計学の暗記をし、仕事が片付いて少しでも時間ができたら勉強をする、という感じでした。日曜日だけは、自宅でまとまった時間を取って勉強することができましたので、貴重な勉強時間でした。

効果的な学習方法

会計学は、スマホの単語カードアプリに、基本テキストから、定義を中心に、暗記が必要な項目を入力し、それを通勤時間に何度もやって覚えました。基本的な暗記ができれば、会計学は安定して好成績が取れました。 経済学は、答練や総まとめテキスト、上級テキストの問題を何度も解いて、解法パターンを習得すると、好成績が取れるようになりました。 鑑定理論は、答練やテキストの模範解答は長すぎるので、自分で、論文マスター問題集を中心に、試験時間内に書けるであろう内容の模範解答を作成し直し、OneNoteというマイクロソフトのアプリに入力して、その内容を何度も繰り返して頭に入れるようにしました。とはいえ、まだ基準・留意事項の暗記が甘かったので、鑑定理論の得点は伸び悩みました。

フォロー制度の活用方法と良かった点

直前期にZoomで高橋先生に直接質問できたのは良かったです。今年は合格できますよ、と励ましていただいたのが心の支えになりました。

TACを受講して良かった点①(講師について)

鑑定理論の高橋先生は、説明も分かりやすいですし、ポイントを押さえているので、講義の内容が頭に入ってきやすいです。例えば、一時金の運用益の運用利回り算定の際の考慮要素が、対象不動産への再投資→当該不動産の期待利回り、預貯金→長期預金の金利、国債・公社債への再投資→国債・公社債利回り、借入金の返済→金融機関の貸出金利、となるという説明は特に分かりやすかったです。

TACを受講して良かった点②(教材(答練・テキスト等)について)

論文マスター問題集は、鑑定理論を突破する上で必須の教材だろうと思います。オプションではなく必修にした方が良いのではないでしょうか。 鑑定理論と会計学の基本テキストも、最初から最後まで大変役に立ちました。基本テキストに情報を集約して頭に入れるようにすれば良いと思います。 経済学の総まとめテキストも良かったです。これを何度かやって、ようやく経済学の解法パターンが頭に入ってきました。

TACを受講して良かった点③(カリキュラムについて)

上級本科生は、過去の答練をベースにした講義や、上級答練・直前答練など、アウトプットを重視したカリキュラムで良かったです。もっと答練を増やしても良いのでは無いか、と思いました。

全国公開模試の活用方法や受験して良かった点

全国公開模試は、自分の相対的な位置が把握出来るので、受験戦略上、大変重要でした。会場で受験することが重要かと思います。高橋先生が、「全国公開模試の会場受験で30位以内に入れば、ほぼ確実に合格できる」とおっしゃっていたことから、それが目標になりました。

オプション講座の活用方法や受講して良かった点

アクセスαを受講しましたが、基本的な問題について答案を書けるようにするという練習に役立ちました。 経済学過去問講義を受講しましたが、今年、過去に出たファンダメンタルズに基づく理論価格の問題が出たので、多少役に立ったかなと思います。

直前期の過ごし方

直前期は、鑑定理論(論文)は論文マスター問題集を繰り返す、会計学・経済学は答練を繰り返す、民法は上級テキストを繰り返す、鑑定理論(演習)は答練・模試を繰り返す、という感じでした。合格者はほとんどTAC受講生なので、みながやっていることと同じことをやっていれば良いかと思います。問題は答案に再現できる精度かと思います。

本試験当日のエピソード

本試験当日は、経済学の第2問は、なんじゃこりゃという初見の問題でしたが、どうせみんなできないだろうと割り切り、最低限の得点を確保することに徹することができました。鑑定理論で収益分析法が出たときも、暗記の甘さに歯ぎしりしましたが、どうせみんな書けないだろう、と頭を切り替えることができました。

これから目指す方への応援メッセージ

社会人で時間がない方、「不動産鑑定士試験の合格に必要な勉強時間は○○時間」なんてのはウソです。私は月曜から土曜まで仕事でした。スキマ時間の活用で、合格点を取るために必要な知識と解法の習得さえできれば、合格は可能です。諦めずに頑張って下さい。

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