不動産鑑定士 合格体験記|遠間 康平さん

【合格の秘訣】 継続は力なり

遠間 康平さん

遠間 康平さん
(20代)

DATA BANK

受講コース 上級本科生
受講形態 Web通信講座
受験環境 働きながら
受験回数 【短答式試験】合格までの受験回数 1回
【論文式試験】合格までの受験回数 2回
学習期間 TAC受講期間以外も含めて 3年0ヵ月
学習期間中、TAC受講期間 2年7ヵ月
得意科目 【鑑定理論(演習)】
計算速度は決して早い方ではなかったが、それでも地道に取り組むことで徐々に平均得点を切り上げていくことができる、努力が報われる科目だったから。
不得意科目 【経済学】
出来不出来の差が大きく、成績を安定させることが難しかったから。
不動産鑑定士を目指した理由・きっかけ・動機

用地取得を行う部署に配属され、そこで土地評価を担当したことがきっかけでした。その後、各論3章型の収益還元法や、未竣工建物等鑑定評価を行う案件を経験し、その中身を十分に理解できなかった悔しさから不動産鑑定士を目指そうと考えるようになりました。

独学ではなく受験指導予備校を利用することに決めた理由

短答までは独学だったのですが、論文式試験は科目が多いこと、経済学や会計学など今まで勉強したことがない分野の科目も多かったことなどから、論文からは受験指導予備校を利用しようと決めていました。

TACを選んだ理由・決め手

まずは圧倒的な合格者占有率です。また、短答式試験の全国模試をTACで受講し、その解説講義が非常にわかりやすかったことから、論文からはTACにしようと考えました。 加えて、基本的に通信での受講を前提に考えていたため、Web通信のシステムが他に比べて使いやすそうだったことも決め手になりました。

受験時代の苦労・失敗談、勝因と敗因

短答まで独学だったこともあり、鑑定理論の理解・暗記が論文の勉強開始時にかなり遅れていました。その後も暗記が不十分なまま試験を受け、得点を伸ばせず不合格となりました。 この結果から、まず鑑定理論の暗記量と精度の向上を最優先し、演習を得点源とし、教養も合格点の確保に努めて穴を作らない学習を心掛けました。

仕事や大学と不動産鑑定士試験の勉強と両立法

私は休日と平日でなるべく勉強時間を平準化することを心掛けました。平日できなかった分を休日に回すと1日当たりの負荷が大きくなり、集中力も続かず効果的でないと考えたからです。また、平日であれば仕事からの連続で集中しやすいコンディションでもあったからです。

効果的な学習方法

鑑定理論の暗記は、論文特効ゼミの「基準・留意事項暗記チェックブック」で常にテストをしながら、基本講義のレジュメと往復することで理解・暗記の定着を図りました。また、基本講義のレジュメには答練等で出た重要フレーズや具体例、暗記のための語呂などを書き込み、どんどんアップデートしていました。 演習は少なくとも週に1問解くようにし、処理速度・精度を少しずつ向上させていきました。あまり古い年度の過去問は解かず、直近5年分+これは解いた方がいいと言われる年度、及び答練の問題を繰り返しました。 教養科目は答練を中心に、答練で出たところを基本テキストやレジュメにフィードバックしてメリハリをつけていました。 学習1年目はそこまでの余裕がなくアクセス等を受けることができませんでしたが、2年目は全科目アクセスα、演習のみβも受講し、実際に書いて点数を取る力を身につけることを意識しました。

フォロー制度の活用方法と良かった点

特に学習2年目は質問メールをよく利用させていただきました。学習を進める中で、「基準や教科書には載っていないけどこの場合はどうなるんだろう」といった疑問や、具体例を知りたいときなどに質問し、いつも的確な回答をいただき大変参考になりました。

TACを受講して良かった点①(講師について)

鑑定理論の高橋先生、渡邊先生は前評判に違わず、基準等の丁寧な解説、効果的な勉強方法、実務の話など余すところなく教えていただきました。民法の田畑先生には基礎を丁寧に、公文先生には危機感を煽られつつ実戦に即した内容をそれぞれ教えていただき、最も安定感のある科目にすることができました。経済学の粟国先生からは愚直に、決して投げやりにならず経済学に取り組む姿勢を教えていただき、また会計学の坂巻先生、小坂先生からは制度趣旨と重要度に応じた的確な解説をいただくなど、非常にバランスの取れた講師陣だと思います。

TACを受講して良かった点②(教材(答練・テキスト等)について)

教材はTACのもの以外はほぼ使用しませんでした。特に学習2年目は問題演習を中心としましたので、上級テキストや総まとめテキストが非常に役に立ちました。また、答練の質も非常に高く、学習の進度に応じて各種答練が実施されるため、段階的にレベルアップしていくことができました。

TACを受講して良かった点③(カリキュラムについて)

働きながらの受験であったため、詳細な学習計画に基づいて勉強を進めていくことが難しいことも多くありましたが、少なくとも答練を進捗管理のバロメーターとすることで大きく遅れることなく勉強を進めることができました。

全国公開模試の活用方法や受験して良かった点

全国公開模試は擬似的な本試験として、また全国の多くの受験生が受験するということで、その時点での自分の立ち位置を把握し、他の受験生に比べて差をつけられているところを明らかにする絶好の機会でした。2年目はコロナ禍の影響もあり会場受験できませんでしたが、本試験と同じ日程で受験することで、いろいろシミュレーションできたこともプラスになりました。

オプション講座の活用方法や受講して良かった点

アクセスα及び論文特効ゼミはできる限り受講した方が良いと思います。初見の問題を時間内で解いて初めて分かる課題が多くあり、それをインプットへ反映させると良い循環が生じます。また、αは1時間で1問なので、忙しい平日でも取り組みやすい利点があります。論文特効ゼミは、本試験レベルの問題で合格点を取るための考え方を学ぶことができ、その後の学習は特効ゼミの問題集等が軸になるほど重要な内容が盛り込まれています。

直前期の過ごし方

職場の近くに貸し自習室があり、直前期はそこを月極で借りて終業後すぐ勉強できるようにしました。直前期になると答練等が多くなり、必然的に復習等の負担が大きくなりますが、逆にそれがメインなんだというくらいの気持ちで、特に返却された答案はどこができてどこができなかったのか徹底的に見直しました。

本試験当日のエピソード

本試験会場の近隣にホテルを取って前日入りし、体制を整えました。また、試験会場とホテルの往復はバス又はタクシーを利用し、特に朝試験会場へ向かう際には余計な体力・気力を消費しないよう気を配りました。幸い大きなトラブルもなく、いつも通りの感覚で受験することができました。

これから目指す方への応援メッセージ

私はこの試験の勉強をする中で、自分を追い込みすぎないよう気をつけました。なぜなら、健全な知識は健全な心身にこそ宿ると考えていたからです。そして重ねた努力はどこかの時点で急激に結果に結びつきます。それまではつらい日々ですが、自分に優しく、他人にはもっと優しく、いつか必ずその日が来ることを信じています。

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