ITパスポートの難易度は?合格率50%の試験に挑戦しよう!
ITパスポート試験は、IT関連の資格の中では最も一般的とされています。その難易度は、合格率50%とそれほど高いものではありません。
本記事では、ITパスポートの難易度を合格率や合格基準、勉強時間などから解説していきます。しっかりと対策しておけば、合格できる試験なのでぜひ挑戦してみてください。
ITパスポートってどんな試験?
ITパスポートとは、名前の通りITに関連した試験のことです。ITパスポート試験は、IT分野のなかでも「入門」と位置付けられており、試験合格を目指すことで、基本的な知識を満遍なく学ぶことができます。
本章では初めに、ITパスポートという試験に関する基本的な概要を説明します。また取得のメリットや似た試験との比較などもおこなうので、ぜひ参考にしてください。
ITの基本となる国家試験
冒頭でも解説したように、ITパスポートとは、IT資格の「入門」とされている国家試験です。ITパスポートは、ITに関連した基礎知識を満遍なく学習できる試験です。
また、ITパスポート資格を取得した後に、より難易度の高いIT資格取得への足がかりとして、ステップアップのために受験する方も多いです。
受験者の層としても、IT系企業で働く方はもちろんのこと、新型コロナの影響によって広がりを見せた「リモートワーク」の影響から、IT系以外の企業に勤める受験者も増加しているようです。リモートワークは通勤の手間がなく便利な反面、個々のITリテラシー向上が求められます。
そのような背景もあり、ITパスポートを始めとしたIT資格に注目が集まっています。
ITパスポートを取得するメリット
ITパスポートを取得することには、以下のようにさまざまなメリットがあります。
・ITにまつわる幅広い知識が身につけられる
・企業で推奨している資格を取得できる
ITパスポート試験では、IT管理や技術にまつわる分野はもちろんのこと、マネジメント分野など会社経営に欠かせない知識も同時に学ぶことができます。またITパスポートは、大手企業をはじめ、多くの会社で取得が推奨されている資格の一つです。
取得することで、就職や転職の助けになるかもしれません。
これらのメリットだけでなく、そもそも現代においてIT技術はなくてはならないものとなっており、その知識を持っているのか否かは、今後ますます重要視される点であることからも、ITパスポートは取得しておいて損はない資格といえます。
似た試験との違い
IT関連の試験はITパスポートの他にもいくつかあります。似た試験としてよく挙げられるのが「初級シスアド」と「MOS」です。
「初級シスアド(初級システムアドミニストレータ試験)」は現在では廃止された試験です。「初級シスアドが廃止されて(代わりに)ITパスポート試験ができた」と言われることもありますが、両者の本質は異なります。
初級シスアドとは、あくまでもIT技術者へ向けた試験です。それに対してITパスポートは、全ての社会人に向けられた、もっとも基本的な試験とされています。
「MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)」とは、マイクロソフト社が提供しているExcelやWord、PowerPointのようなソフトに関する試験のことです。これらのソフトはデスクワークをするうえで欠かせないものであり、MOSによってそのスキルを判断することができます。
すでにお分かりでしょうが、MOSはあくまでもマイクロソフト社が提供するソフトの扱いに関する資格です。そのためITの基礎知識全般を問うITパスポート試験とは異なります。
ITパスポート試験の難易度は?
ITパスポート試験は「入門」とされているだけあって、それほど高難度な試験ではありません。とはいっても、受験者のほとんどが合格する試験というわけでもありません。
特にITと無関係な仕事をしている方にとっては、聞き慣れない用語も多く登場するため、しっかりと対策をしなければなりません。本章ではより万全の対策ができるよう、ITパスポートの難易度について解説します。
難易度は決して高くない!
資格の難易度を判断する際の基準としてよく用いられるのが「合格率」です。ITパスポート試験の合格率は、50%前後とされており、これは決して低くない数値といえます。
以下でITパスポート試験における過去3年間(2020〜2022年度)の合格率を紹介します。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年度 | 131,788名 | 77,512名 | 58.8% |
2021年度 | 211,145名 | 111,241名 | 52.7% |
2022年度 | 231,526名 | 119,495名 | 51.6% |
上記の表からは、3年間の合格率は50%台と安定していることが分かります。
合格基準は?
試験合格を目指す際は「合格基準」も気になるポイントかと思います。ITパスポート試験では基本的に「IRT方式」を用いて求める評価点が、試験合格の基準となります。
IRT方式というのは、解答した結果から評価点を算出する方法のことです。
ITパスポート試験の合格基準は、まず総合評価点が1000点中600点以上であること。そして分野別評価点が1000点中300点以上であることが要求されます。
つまり各分野をバランスよく達成できなければ、合格できないということです。
勉強時間は?
では、ITパスポート試験に合格するためにはどのくらいの勉強時間を確保しなければならないのでしょうか。合格に向けて必要となる勉強時間は、もともとITに関する知識をある程度有しているか否かによって異なります。
情報系の学校に通っている学生や、すでにIT系の仕事に就いている方は、基礎知識があるため約100~150時間の勉強時間を確保することで合格を狙えます。反対に、これまでIT関連との関わりがない方は、約180時間の学習時間が必要です。
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試験合格に必要な知識
ITパスポート試験に合格するためには、どのような知識を身につけておく必要があるのでしょうか。ITパスポートの試験に出題される分野は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」のいずれかに分類されます。
各分野について以下で解説していきますので、「何を勉強したらよいのかわからない」という方は参考にしてみてください。
テクノロジ系
テクノロジ系に分類される問題としては、以下のような内容が出題されます。
・2進法をはじめとした数学的基礎理論
・コンピュータの仕組み
・アルゴリズム関連
上記のように、テクノロジ系では主にデータベースやネットワーク、セキュリティに関連した知識が問われます。全45問ほど出題されるので、しっかりと対策をしておきましょう。
マネジメント系
マネジメント系に分類される出題内容としては、システムの開発に関連した問題や、プロジェクトやサービス管理に関する知識が問われます。システム開発に関する問題は、開発の方式をはじめ、プロジェクト管理・システム監査の流れをしっかりとおさえておくことで高得点を狙えます。
ちなみにマネジメント系は全部で20問ほどであり、一つ一つの配点が高いので注意してください。
ストラテジ系
経営戦略をはじめ、システム戦略やマーケティングに関連する問題は「ストラテジ系」に分類されます。ストラテジ系の分野では、企業経営に関連する広い知識が問われます。
経営戦略だけでなく、著作権や個人情報保護といった法律に関連する問いも出題されるので、しっかりと覚えておきましょう。ちなみにストラテジ系の問題は35問ほど出題されます。
ITパスポート試験の勉強方法
繰り返しになりますが、ITパスポートの試験に合格するためには、しっかりとした対策が必要となります。合格を目指した勉強方法としては「独学」か「講座を受講する」といった2パターンが考えられます。
以下で両者についての特徴やメリット・デメリットを解説していきます。どのように勉強を進めていこうか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
参考書を使った独学
ITパスポートのテキストは多くの書店で販売されています。またITパスポートは合格率が50%以上であることからも、参考書を使った独学でも十分に合格を目指せる試験とされています。
メリットとしては、好きな時間に勉強できることなどが考えられます。しかし、そもそも自分に合った参考書を探す手間がかかるといったデメリットもあります。
特にITの基礎知識がない初学者にとっては、少し難しいかもしれません。
講座を受講する
より確実に合格を目指すためには、受験指導校の通学講座・通信講座を受講することもおすすめです。わからないところを講師に質問できることや、一人ではないため、モチベーションを維持しやすいといったメリットがあります。
また参考書や問題集が事前に準備されているため、自分で揃える必要がありません。通信講座であれば、自宅で手軽に始めることができる点も魅力です。
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ITパスポート試験の難易度はそこまで高くない!
ここまでITパスポート試験の難易度について解説しました。ITパスポート試験の合格率は例年50%以上となっていることから、比較的取得しやすい国家資格とされています。
しかし、いくら合格率が高くても、対策を怠ればやはり不合格となってしまいます。通学講座・通信講座などを賢く利用して、確実に合格が狙えるよう、しっかりと勉強時間を確保してください。
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デジタルパンフレットを閲覧する
紙と同じ内容のパンフレットを、パソコンやスマートフォンから、郵送を待たずにいますぐご覧いただけます。
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