FPの気になるところをまるっと解説! FP(ファイナンシャルプランナー)資格を取得するメリットは?
FP(ファイナンシャルプランナー)は、就職や転職、キャリアアップはもちろん、日常生活に至るまで、お役立ち度の高い資格として注目されています。
この記事では、FP資格を取得するメリットについて、講師と受講生の会話でわかりやすくご説明します。
登場人物のご紹介
陽葵(ヒマリ)さん
最近のお金に関するニュースから、将来に不安を感じているものの、何をすればよいかわからない状態。そのような中、FP(ファイナンシャルプランナー)という資格に興味をおぼえている今日この頃。
宅久(タック)先生
現役のファイナンシャルプランニング技能士1級、CFP®として実務の世界で活躍中。また、とある受験指導校で講師として登壇し「FPの魅力と将来性」を伝えるべく日々奮闘中。
仕事に役立つFP(ファイナンシャルプランナー)資格
ズバリ、FP資格を取得するメリットは何ですか?
陽葵(ヒマリ)さん
宅久(タック)先生
取得するメリットはいくつかありますが、まず「仕事に役立つ」点が挙げられます。
金融業界や保険業界、不動産業界で働いている方々にとって、貯蓄や保険、不動産などを顧客に勧める際、FP資格で得られた知識とスキルを活かして、教育資金・住宅資金・老後資金などを含めた総合的なアドバイスを行うことができます。
会社や職場によってはFP資格の取得が必須のところが多く、資格手当を支給される場合があり、上位級であればあるほど金額は高くなります。
金融業界や保険業界、不動産業界以外ではどうでしょうか?
一般企業においても、FPの資格は役立ちます。たとえば、人事部や総務部であれば、給与計算を行う上で必要な所得税、社会保険、生命保険や損害保険の知識を業務で活かすことができます。
また、営業部であれば、FPで学んだ幅広い知識やお金に関する話題を、先方との商談の場で活かすことができます。
就職や転職の際、FP資格を持っていると有利ですか?
はい。業種によって違いはありますが、先に挙げた金融業界や保険業界、不動産業界では大きく有利に働きます。ただ、FP資格はその難易度によって種類が異なります。就職・転職を考えていらっしゃるのであれば、少なくともファイナンシャルプランニング技能士(以下、FP技能士)2級(AFP)は保持していなければ難しいと思います。
なるほど。最低でもFP技能士2級(AFP)まで取得しておかなければいけないということですね。
はい。ぜひFP技能士2級(AFP)は取得しておいてほしいです。
日常生活にも役立つFP(ファイナンシャルプランナー)資格
仕事以外でもFP資格を取得するメリットはありますか?
もちろん。FP資格は仕事にも役立ちますが、「日常生活にも役立つ」点が挙げられます。
FPでは、就職・結婚・出産・マイホーム購入・退職などの将来のライフイベントに伴ってかかる資金計画の立て方を学ぶことができます。ですから、自分で計画の立て方を理解していれば、収支状況や貯蓄残高の把握ができるようになり、家計管理に活かすことができます。
また、新聞やテレビ、インターネットで流れてくる政治経済ニュースに登場する事柄や専門用語も理解できるようになります。
それは有難いですね。
FPを学ぶことで、自分の価値観を広げたり、今後の人生に対する安心感を得たりすることができるといった意味では、ぜひ多くの方に学習していただきたいですね。
「資格学習の登竜門」としてのFP(ファイナンシャルプランナー)資格
他にもFP資格を取得するメリットはありますか?
これは「資格の学校TAC」だからお伝えできるのですが、資格学習が初めての方やダブルライセンス、トリプルライセンスの取得を目指している方にとって、FPは「資格学習の登竜門」と言えることができます。
「資格学習の登竜門」とは、どういうことでしょうか?
それは「FPで学習する内容が他資格の学習範囲と重複する部分が多い」という特長があるからです。以下、FP3級・2級と他資格における学習範囲の重複具合について例示していきます(重複具合を表す数字はTAC調べによる)。
1
「ライフプランニングと資金計画」
社会保険労務士、キャリアコンサルタントで学習した、社会保険、労働保険の部分が大きく重複します。たとえば、社会保険労務士の学習範囲は「ライフプランニングと資金計画」の約6分の1を占めています。社会保険労務士とFPのダブルライセンスを狙うことで、トータルの学習時間を圧縮することができます。
2
「リスク管理」
日商簿記で学習した仕訳の仕組みが保険料の支払いの経理処理等の部分と重複し、「リスク管理」の学習範囲の約15%を占めています。これらをマスターしておけば、実務上においても「数字に強いFP」として信頼度を大幅に高めることができます。
3
「金融資産運用」
証券外務員、貸金取扱主任者、日商簿記の学習範囲と重複します。 たとえば、証券外務員の学習範囲のあたる金融商品取引法及び関係法令、証券市場の基礎知識、財務諸表と企業分析、デリバティブ取引などは、「金融資産運用」の実に約90%が重複していますので、ダブルライセンスを考えている方にとってはぜひ押さえていただきたい資格だと言えます。
4
「タックスプランニング」「相続・事業承継」
税理士、日商簿記の学習範囲と重複します。特に税理士の所得税法、相続税法の学習範囲は、「タックスプランニング」「相続・事業承継」の2課目をほぼカバーしています。しかも、「タックスプランニング」はFPの各課目でも関連性が高く、FP全課目の約40%を占めていますから、税理士の所得税法合格者の方は大きなアドバンテージを持っているといえるでしょう。
5
「不動産」
不動産鑑定士、宅地建物取引士、マンション管理士、管理業務主任者の学習範囲に大きく重複します。たとえば、宅地建物取引士の学習範囲は「不動産」における学習領域の約90%に加え、「タックスプランニング」の譲渡所得の部分が重複し、FP課目全体の6分の1も占めることになります。
FPの学習範囲はかなりの部分で他資格の学習範囲と重複するのですね?
はい。ですから、税理士や社会保険労務士など合格するのが難しい難関資格にチャレンジする前に、まずはFP2級を足掛かりにする方が多いですね。
それはなぜですか?
いきなり難関資格に挑む方もいらっしゃいますが、合格するにはそれなりの費用と時間が掛かります。そのため、はたして自分はこの資格に向いているのか、難関資格へ挑むための「試金石」として、まずはFPから始めてみるという方がいらっしゃいます。
逆に、FPで6分野を学習した後で、たとえば「税金についてもっと勉強したい」といった具合で、FPを入口に難関資格に進むという方もいらっしゃいます。
なるほど。それでFPは「資格学習の登竜門」と呼ばれるのですね?
一方で、現在の業務内容の広さと深さを増すことを目的に、すでに他資格を保持されている方がFP資格を取得するケースもあります。いわゆる「ダブルライセンス」「トリプルライセンス」の話です。
たとえば、不動産鑑定士や宅地建物取引士は不動産の有効活用については詳しいのですが、有効活用の一環としてアパート経営を行うにあたっての相談に対応するには、関連する融資や税制面、経営、契約などの知識が必要となり、それらはFP資格で補完することでクリアすることができます。キャリアアップを目指してFP資格を追加で取得される方も多いです。
「ダブルライセンス」「トリプルライセンス」を考えている人にとって、FPの資格はまさに魅力的ですね。
はい、その通りです。
「FP(ファイナンシャルプランナー)資格を取得するメリット」のまとめ
- 個人に関わるマネーの総合知識が身につくため、どのような働き方をしても関連性を持ちます。
- 学生から社会人まで、自身の教養として学習する方が多く、人気資格となっています。
- 他の資格と重なる分野も多く、相互補完しやすいのもFP資格の大きな魅力です。
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