国家総合職 合格体験記
社会で得た「学び」、今こそ霞が関で活かす時!
橋本 英樹さん
DATA BANK
内定省庁 | 農林水産省 |
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出身校 | 筑波大学 人文・文化学群 |
コース | 法律本科生 (外専併願Type) |
受験区分 | 大卒程度 法律区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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前職からの心機一転を決意
私は、15年間香港で平穏無事に過ごした後、高校から日本で生活するようになりました。帰国後、次第に悪化していく隣国との関係をニュースで見るうちに「日中で正面衝突するかもしれない」という危機感を覚えました。そこで、日中双方を知る者として紛争を未然に防ぎたいと考えるようになり、現場から日本の平和を守る幹部海上自衛官の道を選びました。
ところが、対峙する相手艦船との交信は極めて困難であることから、現場で紛争予防を図る限界を知りました。その後、防衛力だけではなく、経済や文化等多様な対外関係の調和による平和実現に尽力したいという思いが募ったことから3年3か月勤めた職場を去ることにしました。また、任務でアフリカ等世界各国を周遊した際、日本国内の食生活や住環境の「豊かさ」を再認識したことを機に、農林水産業のような国民生活の基盤かつ多様なライフスタイルを作り出す産業の発展を促したいとも考えるようになりました。
以上を踏まえて私は、①日本の平和と繁栄に資する施策を立案、実践し続けるため、加えて、②国民の生活基盤や幸福追求を支える産業の持続的な発展を促すため、国家公務員総合職を志願しました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ
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安心できる手厚い支援
試験合格者だけでなく内々定者の実績を多数確認できたこと、総合職用に特化されたテキストが充実していたことに加えて、受講相談時に担任講師に打明けた不安要素(生立ちの特殊性や既卒であること)についてもしっかりと考慮いただいた上で、内定可能性や達成方法の丁寧な説明をもらえたことから、TAC・Wセミナーでの受講を決意しました。
受講後も、担任講師との定期的なカウンセリングやオプション講座、自主ゼミ等に積極的に参加することで、学習面の不安解消や、受験生同士の悩み共有、切磋琢磨する機会に恵まれました。
今日、再就職先への内定を獲得できたのは、TAC・Wセミナーの手厚い支援がもたらしてくれた安心感に拠るところが大きかったと感じます。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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求めよ、さらば与えられん。
ライブでの講義が実施される渋谷校への通学は、受験生仲間との知己を得られる点、講義内容を直ちに質問できる点で、自分の向学心を常に高めてくれました。また、土日を問わず教室の一部を自習スペースとして活用できる点も、家、図書館等の学習環境に不自由していた私にとっては非常にありがたいものでした。 担任講師をはじめ多くの先生方から、「これからの日本のあるべき姿」を拝聴、議論する機会にも恵まれ、受験勉強に留まらない国家公務員総合職員としての教養を涵養できました。 専門記述で国際法を選択するにあたって、外務専門職講座も担当されている井能講師から、論点の確認や効率的なステップアップに役立つアドバイスを丁寧かつ的確にいただくことができた結果、自信をもって当日の試験を受けることができました。
自ら積極的に受験生仲間や講師陣と対話することで、どこまでも成長できる環境が渋谷校にはあります。
- 併願について
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併願選択も侮るべからず
総合職試験科目の多くは、国家一般職や地方上級試験と共通しています。また、外務専門職の必須科目である国際法についても、総合職試験一次、二次の選択科目として利用できます。従って、国家公務員総合職試験対策を主として、併願先の受験勉強も並行することは十分可能です。
しかし私は、①実際の試験日は近接しており本命に悪影響が及びかねないこと、②一部の併願先は、経済学や一部教養科目等、国家総合職(法律区分)試験にはない科目の学習を要すること、③仕事の内容が全く異なること、の3点を踏まえて国家公務員総合職試験のみを受験しました(併願の申し込みのみ実施)。
併願受験を考えている場合、併願先で働く自分を想像できるか否かを一つの基準として、その後の学習方針を検討することを推奨します。
- これから受験する人へアドバイス
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霞が関は多様な人材を求めている。
受験時の私は26歳、決して「フレッシュな人材」とは言えませんでした。他方で、前職で苦労した経験、僅かながらの専門性を有している点で「社会人としての成長」を実績として示せる強みがありました。特に、幹部自衛官として日常的に部下を指揮・監督した経験や、上司等への説明・交渉で学んだ苦労は、新天地でもそう遠くない将来に活用できると確信していましたし、内定先からも相応に評価をいただきました。
国家公務員総合職職員が向き合う国民は老若男女、職業、年齢、価値観等様々であることはもちろん、行動を共にする他の職員の年齢や所属も多様です。そのような環境下にあって私たち社会人経験者は、霞が関と国民の間、職員間の関係を円滑にする「潤滑油」のような役割を担うことができるのではないでしょうか?
また、企業を中心に自動運転技術やスマート農業など複数の産業の強みを結合したイノベーションを進めている中にあって、未来の霞が関の人材にも多様な出自を生かした柔軟な施策作りが求められるのではないでしょうか? 国家国民のため、社会人になってから得た「学び」を霞が関で生かすチャンスは十分にあります。 先輩職員になる身として、あなたの決断する勇気を尊重します。