国家総合職 合格体験記

初心を大切に

北原 司さん

DATA BANK

内定省庁 外務省
出身校 東京大学大学院 公共政策学教育部
コース 法律2年本科生
受験区分 院卒程度 行政区分
国家総合職を目指した理由・キッカケ

最前線で日本のために

 イラク戦争や世界金融危機などで激変を遂げる米国社会にて幼少期を過ごした私は、帰国後、日本社会の豊かさと平穏さに感銘を受けました。その中、学部1年生の時に、翌年から外交官としてご活躍される先輩とお話をさせていただき、日本の豊かさの存続と発展に直接かかわることのできる仕事として、外交官を意識するようになりました。その後、外務省を念頭に様々な学生や社会人の方々とお会いする中、幅広い政策形成に携わることのできる国家総合職の魅力を知り、目指すようになりました。
TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ

高い質の講義に伴う実績

 私は当初、外務専門職試験の対策を念頭にTAC・Wセミナーに入会しましたが、やはり実績とそれに伴う信頼感が予備校を選ぶ上で大きかったと思います。実際に講義の質は非常に高く、能動的な姿勢で受講することで、着実に実力をつけることができました。また、筆記試験以外に人物試験や政策課題討議試験などの対策もできたことは、非常に良かったと思います。
所属校舎または講師のおすすめポイント

試験対策に収まらない講義

 私は通信講座を受講しておりましたが、単なる試験対策に収まらず、「内定力」まで身に着くような講義が印象的でした。合格点を取ることは大前提となりますが、官庁訪問を経て、最終的には行政官として日本の政策立案に携わるため、そこで必要となる考え方や覚悟、教養や知識までを意識したような講義だったと振り返り感じております。批判能力のみならず、代案を出す力に極めて大きな意義があり、そういう意味では、政策や社会情勢について講師がおっしゃることに全て同意する必要は全くありません。講義をはじめ、様々な考え方に1年間触れられたことは、その後の人物試験や政策課題討議試験、さらに官庁訪問で活かせたような気がしています。
これから受験する人へアドバイス

初志貫徹

 私は学部時代に大多数の同期が就職活動をする中、迷わず公共政策大学院への進学を決意しました。それは、幼少期に抱いた日本に対する強い想い、外交官として日本のために活躍したい想いなど、揺るぐことのない私自身の信念があったからだと思います。しかし、それでもいざ人生を大きく左右する国家公務員総合職採用試験の直前期や官庁訪問の直前期に入ると、大きな不安を覚え、友人には弱音を吐いてしまいました。とくに官庁訪問中、必ずしも最高のパフォーマンスを発揮できず、好ましい評価がいただけなかったときは、周りには笑顔を見せつつ、人生で1番といっていいほど落ち込みました。その時、私は友人と飲みに行き、また日頃からお世話になっていた方とお話をしましたが、その中で、自分の初心を思い返すことができ、第3クールも外務省に足を運びました。そして、そこでひたすら必死に自分の想いを伝えさせていただき、最終的に内々定をいただくことができました。
 私はこのセクションのタイトルを「初志貫徹」と書きましたが、決して迷うことなく最後まで突き進め、と言いたいわけではありません。非常に長期戦のため、迷いとまでは言わなくても、不安や落ち込みなど、様々な感情が湧き出ることは当然あると思います。それは必ずしも消極的な意味だけではありません。私が内々定をいただいた民間企業も本当に魅力的な社員の方々がたくさんおり、また官庁訪問の2日目にまわらせていただいた官庁も業務はもちろんのこと、職員の方々も本当に素敵な方々ばかりでした。そのような中、心が一切動かないはずもなく、自分はどうすべきなのだろうと思うこともありました。しかし、そこで冷静に自分を見つめなおしたとき、私の場合、必ず外務省という組織が頭に浮かびました。そこには「初志」があり、自分にはその夢がたとえ叶わなくても「貫徹」させたいという想いがあることに気付き、その時、前に1歩進むことができたような気がします。
 内々定をいただいたという結果だけを踏まえて、偉そうなアドバイスを言う資格は、少なくとも私にはありません。しかし、辛くなった時や迷った時に自分の支えになるものはやはり初心だと実感しました。そして、夢の実現に向けて自分が取り組む中、本当に周囲の方々に支えられたと感じています。自分を見失いそうになった時には、そもそもなぜ自分が行政官を志したのか、その夢を叶えた後に自分はどのようにして日本のために働きたいのか、是非自分自身に問うてみてください。そこで浮かび上がる答えには偽りはないはずです。そして、自分を応援してくれる人々への感謝の気持ちは忘れず、自分自身の夢の実現に向けて全力で頑張ってください!

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