国家総合職試験
2026年から教養区分を春・秋の年2回実施へ
2025年6月9日に人事院が、国家総合職試験教養区分の試験変更を発表しました。今回の変更によって具体的に国家総合職試験がどう変わるのでしょうか。このコラムでは今回の変更点のポイントと受験生への影響について解説します。
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国家総合職 教養区分 2026年試験変更のポイント
人事院から発表された情報をまとめますと今回の変更のポイントは以下の5つです。受験者確保のために国家総合職試験(教養区分)の早期化、受験回数の増加が柱になっています。
①受験機会を春と秋の年2回実施に拡大
②大学2年春から受験可能
③在学中の国家総合職試験受験チャンスが6回に拡大
④官庁訪問のための最終合格者有効期間を7年間に延長
⑤教養区分の出題内容を変更
次から各項目のポイントについて解説していきます。
変更のポイント① 教養区分が春と秋の年2回実施に拡大
教養区分は秋のみ試験が行われてきましたが、2026年以降は春と秋の年2回試験が実施されることになります。また、これまで春には専門試験が課される区分の試験が行われてきましたが、これは2026年以降も継続されます。
教養区分は学習負担が軽い反面、試験倍率が高くなります。逆に専門試験を課すタイプの区分は学習する科目が多い反面、受験倍率は低くなる傾向にあります。
★2026年以降に春と秋に行われる国家総合職試験の受験区分
変更のポイント② 大学2年春から受験可能
教養区分の受験資格は、受験年の4月1日時点で19歳以上となっています。これは2026年から行われる春の教養区分も同じです。これによって大学2年生春から国家総合職試験の受験が可能になりました。また、浪人して大学に入学された方の場合、入学された年の4月1日時点で19歳に達していますので、大学1年生春から受験できるということになります。
教養区分以外の大卒程度の各区分はこれまで通り21歳が受験資格年齢になります。
★2026年以降の 各受験区分 受験資格年齢
変更のポイント③ 在学中の国家総合職試験受験チャンスが6回に拡大
変更点②で述べた点を踏まえると大学在学中に受験できるチャンスは、現役で大学の入学されている方なら最大6回、浪人して大学に入学されている方なら最大8回になります。いずれか1回に合格すれば、国家総合職試験最終合格者となり、大学4年時の官庁訪問(志望府省庁で内定を得るための面接)に臨むことができます。

変更のポイント④ 官庁訪問のための最終合格者有効期間を7年間に延長
これまで教養区分最終合格の有効期間(採用候補者名簿の有効期間)は6.5年間でしたが、試験が半年早く受けられるようになったことで7年間に変更されています。ただし、教養区分以外の区分の有効期間は、5年間のままです。
大学卒業後、民間企業に就職した後に官庁訪問するということも可能になっています。
変更のポイント⑤ 教養区分の出題内容を変更
2026年以降に実施される教養区分は、出題数、配点が変更になります。春も秋も以下の変更後の内容となりますのでご確認ください。
1次試験は基礎能力試験の得点だけで合否判定が行われます。基礎能力試験は大学入試の共通テストや中学入試の問題に近い問題が出題されるため、これまでの受験バックグラウンドで差がつきやすくなっています。
国家総合職の試験対策を始める方へ
いかがでしたか。今回の変更内容について必要な情報を集めていただけたでしょうか。国家総合職の勉強をこれから始めようと思われた方はぜひTACにお越しください。
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