国家総合職　合格体験記

　公務員を目指そうと思ったのは高校生の時です。当時は公務員の安定性などに漠然とした魅力を感じていたくらいで、大学へ入学してからも、社会保障法やエネルギー法などの講義を通じて、厚生労働省や経済産業省などに何となく興味を抱いていた程度でした。
　そんな中、明確に国家総合職を目指したいと考えるようになったのは大学3年生の時です。民間のサマーインターンに向けて自分の就活の軸を考えたときに、真っ先に出てきたことは「人々の日常を支えたい」という思いでした。その軸を基に、民間就活を進めていくうちに、自分の労働の価値観は「顧客や利用者に留まらない、日本全体を視野に入れた国民生活を支えたい」という思いであることに気が付きました。そこで、日本社会全体に影響を与えられる政策立案という業務に携われる仕事として、国家総合職を目指すようになりました。

　第一に、講義がとても丁寧で分かりやすい点です。講師の方々が市販の教材に記載されていることをより丁寧に説明してくださっていたので、独学で教科書を読むよりもはるかに理解度が増していたと思います。講師の方々の説明に対する理解度に応じて、「この科目は得意だな」、「この科目は苦手だな」などを再認識することにつながっていたので、学習の計画を立てるのにも役に立っていたと思います。
　第二に、他の受講生と接する機会を沢山用意してくれる点です。人事院面接や官庁訪問など、第三者の意見が有用な試験フローの対策をする際に、予備校のほうから受講生同士が意見を交わす機会を作っていただけたことは大きかったと思います。

　基本的には対面で受講するという環境が良かったと思うので、対面受講が可能な校舎がいいと思います。どうしても苦手な科目などは家で受講しようとすると、集中力や理解しようという熱意を維持することが少し難しいので、そういった場面で奮起するためにも対面受講ができる校舎に所属している方が学習効率にも良いと感じました。

　何よりも大切なことは継続することです。大学受験から少し時間が空き、継続的に学習するということに体を慣らす必要があります。なので、どうしても学習が行き詰ってやりたくないと思ってしまうような時は、比較的ストレスなく学習できる得意科目などを進めるなどして、学習するという習慣を当たり前にすることを最優先で取り組んでください。

　公務員試験は長期戦です。なので、計画的に学習を進めないと一番の関門である官庁訪問の対策などに手が回りません。計画的に進めるためにはまず自分がどの科目は得意で、どの科目は苦手なのかを把握することに努めてください。学習の始めたての時期はまんべんなくどの科目も学習することで、得意不得意の把握をするといいと思います。特に一次試験は科目数が多いので、早い段階で得点源にできそうな科目と、得点源にはならなそうな科目を認識しておくことは有利に働くと思います。

　二次試験の対策は一次試験の延長線上にあるので、一次試験をどれだけ丁寧にやったかが試験通過に直結します。なので、一次試験の専門科目の科目の段階で、内容を全く知らない方でも理解できるように自分の言葉でうまくかみ砕いて説明できるくらいをイメージするとよいと思います。政治学や国際関係などの科目は専門用語が沢山あるので、それらがどういう意味なのか、どういう経緯でそのような言葉が生まれたのかなど背景知識の理解も大切になってくると思います。

　自分の行きたい省庁の基本理念やスタンスをまずはしっかり理解しましょう。現実に転がっている社会課題や政策課題の勉強も大切ですが、官庁訪問では職員の方から「君はどうすべきだと思う？？」のように自分の意見を求められる場面が多いので、そもそも自分の志望省庁の基本スタンスを理解していないと、志望熱意や入省してやりたいことの本気度がうまく伝わりません。

　第一に、継続的に学習することが大切です。大学受験から時間がたっているので、学習習慣の確立が早ければ早いほど有利になります。
　第二に、学生生活もたくさん楽しんでください。ガクチカや自身の長所などは学生時代が充実していればいるほど、たくさんネタはあると思います。就活用に何か始めるのではなく、純粋に自分の興味に従って、積極的にいろんなことに取り組むことが、結果的に就活につながると思うので、まずは学生生活を満喫することも重要だと思いました。