国家総合職 合格体験記
長く厳しい戦いに挑む
野川 万柚梨さん
DATA BANK
内定省庁 | 国税庁 |
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出身校 | 横浜国立大学 都市科学部 |
コース | 経済本科生 |
受験区分 | 大卒程度 経済区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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社会問題の根底にアプローチする
親戚が国家総合職として働いており、小さい頃から仕事内容を話してくれていました。親戚の自信と誇りをもって自分の仕事について話す姿は非常に印象的で、漠然と国家総合職に憧れをもっていたように思います。
実際に大学に入って、2025年問題や2050年問題について学んでいく中で、あらゆる社会問題の根底には日本の財源不足が原因であると考えました。限られた税という財源を時代の変化に対応しながら適切に配分していくことで、財源の確保につなげ、持続可能な日本を実現したいと考え、国家総合職を志望しました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ
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柔軟な受講スタイルと優秀な講師陣
私は部活動に所属しており、週に4日練習があったため、渋谷校でも早稲田校でも自分の予定が合う校舎で受講できる点が魅力的でした。またWebでの受講も充実していたため、理解が曖昧な分野の講義は理解できるまで繰り返し聞くことができ、ありがたかったです。
さらに、どの講師の講義も非常にわかりやすく、問題の解説だけでなく、出題背景やその問題が出題された年の受験生の出来も説明していただけたので、合格できる学習量を意識した指針をたてることができました。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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溝江講師の担任カウンセリング
私は渋谷校に通っていましたが、経済区分の担任講師である溝江先生には非常にお世話になりました。溝江講師は、国家総合職に関する相談だけではなく併願先のアドバイスにものっていただきました。その際には、国家総合職という第一志望を念頭に置いてお話してくださったので、国家総合職合格という目標はぶれずに、過不足ない併願対策ができたと思っています。
- 面接・官庁訪問対策
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早め早めの対策を
私が公務員試験で一つ反省点を挙げるなら、面接対策を始めたのが遅くなってしまったことです。筆記試験への自信のなさから、筆記ばかりに気をとられて面接対策を始めたのは一次試験が終わった後でした。幸い、TAC・Wセミナーでは国家総合職の一次試験終了後に人事院面接に向けた面接カードの添削や面接練習の機会を多く設けてあったため、面接当日は自信をもって臨むことができました。しかし、直前までうまく話すことができずに焦ることになってしまったので、これから国家総合職を受験される皆様には、筆記試験の息抜き程度でも良いので、一次試験の前に面接に触れておくことで、直前に焦ることがないようにしていただきたいと思います。
- 併願について
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教養試験の基礎を徹底的に学習すること
先ほども述べましたが、私は筆記試験に自信がなかったため、少しでも仕事に興味のもてる公務員試験は日程的に受験可能な限りすべて受けました。結果として、筆記試験は8分の7合格できました。しかし、併願のための対策は過去問を1~2年分解くくらいで、併願のために国家総合職では使わない専門科目を新たに学習することはしませんでした。
専門試験に関しては、国家総合職では法律、経済、政治・国際と区分に分かれており、狭く深く学習することが求められる一方で、その他のほとんどの公務員試験では法律も経済も政治・国際分野もすべてを広く浅く学習することが求められます。この特性の違いから、国家総合職を第一志望にしていると、他の試験で科目が足りないという事態がおきますが、個人的にはあまり焦る必要はないと感じました。もちろん、国家総合職の専門試験の選択科目でできるだけ違う区分の科目を学習するという配慮は必要になってきますが、国家総合職のための勉強を十分にしていれば、他の試験では高得点を期待できるからです。
また、国家総合職の教養試験は非常に難易度が高いため、国家総合職の教養試験を戦い抜く力があれば、他の試験では得点源になると思います。教養試験は専門試験に比べて配点は低いですが、一度マスターすればすべての試験で安定して得点できる万能な科目なので、教養試験の基礎を徹底に学習することが一番の併願対策といえるかもしれません。
- 政策論文試験対策
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過去問をしっかり対策して慣れること
あまり注力しても仕方がないとの記述も散見されますが、個人的には他の試験と変わらず準備すべきであり、またその準備は結果に反映されるという意味で、ただの作文ではない歴とした試験だと思います。講義と答練を通じて頻出テーマを理解し、それらに対する自分の意見を形成することに加え、TAC・Wセミナーだからこそ得られる過去の成功または失敗答案を参考にしながら、それを分かりやすく伝えられる答案の書き方を身に付けてください。
- これから受験する人へアドバイス
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内々定を目的にしないこと
公務員試験は長く厳しい戦いです。最後まで戦い抜くためには、国家総合職として何を成し遂げたいのか、就職した後のビジョンを明確にすることです。内々定はあくまでも目的ではなく、自分が理想とする日本の実現の過程にすぎません。内々定を目的にしていると、いつか限界が来てしまいます。人生を通して成し遂げたいことを常に考えることで、公務員試験のモチベーションとなるのはもちろん、人事院面接や官庁訪問で熱意を伝えやすくなり、結果として内々定に近づくと思います。
国家総合職を志し、実現に向けて最後まで逃げずにやりきるというのは誰にでもできることではありません。結果は大事ですが、時には頑張ることができている自分を認めてあげつつ、全力で走り抜けてください。