国家総合職 合格体験記
自分の道を見極める
水野 紘彰さん
DATA BANK
内定省庁 | 総務省 |
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出身校 | 東京大学 法学部 |
コース | 法律本科生 |
受験区分 | 大卒程度 法律区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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官庁を目指すまで
大学時代にインターンやボランティア活動に取り組む中で、日本社会を構成する大小様々な地域にはそれぞれの特徴や課題があり、課題解決の中心となるのが自治体なのだと実感しました。就職活動中に総務省の説明会に訪れ、省の使命や業務を伺う中で、自治体が地域の課題に対処できるように、行政・財政・税制等で支えるという形で日本に貢献したいと考えるようになりました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ
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充実したテキスト・仲間
私が一消費者としてTAC・Wセミナーを選んだ理由は、教材の質にあります。試験に必要な内容を漏らさず載せている法律科目テキストを読み、この水準のテキストを作れるのであれば、講義も全般的に充実しているはずだと考えました。実際に通ってみても、期待した通りで予備校以外の参考書は必要ありませんでした。
また、官庁を目指す人たちと一緒に学習できることも非常によかったです。新型コロナで学内での交流が制限される中、私の大学ですら官庁志望の友人を作り情報交換をする機会は多くありませんでした。しかし、TAC・Wセミナーでは主に官庁訪問前に志望省庁ごとにグループを作って勉強会を開くため、自分の情報力に不安を感じたことはありませんでした。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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辻本講師の法律科目
辻本講師の講義は、ご自身が司法試験に合格されたご経験から、法律区分に確実に受かり切る勉強法も含めて非常に充実していると感じました。短期間での必勝法やこれさえやれば9割確実など、受講生に「幻想」を抱かせるような発言は一切なく、現実的に合格までに何が必要か教えていただけるのです。法律を全く勉強してこなかった「法学部」の私が3ヶ月弱の期間で合格できたのは、辻本講師のおっしゃることを忠実に守ってきたことが大きな一因であると考えます。
- 教養試験対策
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知能と知識
知能分野では、私の場合英語が苦手だったので数的処理で最低8割取れるように学習しました。TAC・Wセミナーの講師の方針もそうでしたが、私の周りの数的処理が苦手な人は判断推理と資料解釈に力を入れていました。しかし、私は、むしろ複雑な場合分けや煩雑な計算がない分、空間把握と数的推理こそ安定して得点できる分野だと考えていました。どの分野も苦手意識を一旦おいてそれなりに学習してみることをおすすめします。
知識分野では、一般的には自分の得意な分野や受験で使った科目を学習することがすすめられます。私の場合、高校時代に知識分野の科目は全て習得していたので、満点を目指して全科目学習しました。今振り返ると、法律科目に時間を割いた方が総合得点は上がったのでしょうが、本番知識分野で満点をとったことで、二次試験に向けて気持ちよくスタートが切れました。
- 専門試験対策
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過去問
一次試験では、必須科目も選択科目もテキストを読み過去問を解くことが単純かつ最速・最短の学習法だと考えます。法律科目の問題のうち最低でも過半数は過去問と類似の問題から出題されます。その部分は過去問を解き、該当する判例の太字を覚えれば得点できます。一部、過去問にない問題も出題されますが、そこをカバーするようにテキストにも最新の判例など多数掲載されています。余裕があればテキストの学習にも力を注ぎましょう。
二次試験でも、やはり過去問が学習の要になると考えます。答練もありますが、最も力を注ぎ積極的に活用すべきは過去問でしょう。また、過去問演習では、答案構成までにするか、実際に答案用紙に記述するかについても、試験日までの残り時間からバランスよく両方こなせると良いと考えます。
- 省庁インターンについて
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志望省庁への第一歩
省庁インターンには積極的に参加しましょう。どの省庁からもインターンの参加によって評価は変わらないと伝えられるでしょうが、それに限らず様々なメリットがあることは間違いありません。公務員就活は官庁訪問まで非常に長いスパンで行われますが、私自身振り返ると、志望省庁の方との二人三脚で乗り越えたと考えています。時には自分の悩みを真剣に受け止めてくださり、また時には自分のことを叱咤激励してくださる。そのような関係を構築する第一歩が省庁のインターンなのだと考えます。
- これから受験する人へアドバイス
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自分の道を見極める
国家総合職になるには、試験に受かりそこから官庁訪問を乗り越えなければなりません。私自身、採用に至るまでに苦しいと感じることが多かったです。また、日本に貢献するといっても、それは国家総合職に限られた話ではありません。それでも、この道を選んだことに後悔がないのは、インターンシップや説明会を通して、自分が「この場所で」「この人達と」働きたいという揺るぎない想いを持つまで見極めたことにあります。様々な機会を利用して、国家総合職という仕事が自分の道にふさわしいか見極めることをすすめます。