国家総合職 合格体験記
焦らず、楽しむ
小澤 春佳さん
DATA BANK
内定省庁 | 外務省 |
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出身校 | 東京大学 教養学部 |
コース | 経済本科生 外務専門職併願Type |
受験区分 | 大卒程度 経済区分 |
- 国家総合職を目指した理由・キッカケ
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地球規模課題の解決に向けて
イギリスやアメリカ、フランスや中国での経験を通して、多様な価値観を持つ人と関わる面白さを知り、異なる意見を取り入れることの意義を感じました。また、大学で国際的な環境問題について学習していたこともあり、気候変動などの多国間課題の解決に挑みたいと思いました。そこで、外務省にて他国と良好な外交関係を築くことで、地球規模課題を解決に導く強固な協力関係を構築し、日本及び国際社会に貢献したいと考え、国家総合職試験に向けて学習を始めました。
- TAC・Wセミナーを選んだ理由・良かったところ
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実績と情報量、専門職との併願
理系の私には大学の専攻を活かして受験できる区分がありませんでした。経済区分で受けることに決め、経済を一から学習して一年で仕上げるには、情報やノウハウのある予備校で学習するのが効率良いと考えました。当時は外務専門職も視野に入れていたため、併願コースのあるTAC・Wセミナーを選びました。また、体育会の部活に所属していたため、通学電車等でウェブ受講できた点も助かりました。
- 所属校舎または講師のおすすめポイント
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効率性、試験勉強に留まらない学び
通信の場合、どこでも受講することができ、倍速で動画を視聴することもできるので、時間のない人にとっては助かると思います。講師の方々は、合格への最短ルートを提示してくださいます。すべてを一から学習しても十分合格レベルに到達できるよう、効果的な学習方法もアドバイスしてくださいます。しかし、それだけでありません。単なる受験勉強に留まらず、今後国家公務員として行政に関わるうえで必要な考え方まで教えてくださります。好奇心を掻き立てられ、飽きることなく最後まで学習することができました。
- 教養試験対策
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取捨選択
全ての科目を完璧にするのは不可能に近いので、取捨選択し効率良く学習する必要があると思います。数的処理や文章理解の対策に加えて、大学受験で学習した物理・化学・倫政の復習、経済区分の試験科目に関連する政治経済の基礎固めに努めました。数的処理や経済等、今まで触れたことのない科目に関してはなるべく早く講義を受講し、基礎を固めて、過去問等で演習を積みました。特に数的処理は短時間で解き、安定して点を取れるように、基礎を固めた後では時間を計りながら演習しました。知識科目に関しては、大学受験で使っていない科目は対策せずに挑む人も多かったように思います。私もその一人です。
- 専門試験対策
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基礎を固める
私は知識暗記が苦手なので、できる限り基礎理論を理解すれば解ける科目を選択しました。具体的には、財政学、統計学・計量経済学、国際経済学、経営学、憲法を学習しておいて、当日解けそうな問題を選択しました(1科目3問出題されますが、3問全て回答しなければならない訳ではありません)。
まずは経済理論の講義を受け、繰り返し問題集を解きながら当たり前になるまで学習しました。経済理論は、財政学や経済政策、国際経済学等その他の科目にも繋がるので、不明点を残さないことが大切です。統計学・計量経済学はほとんど基礎統計だったので、概念を確認したら、ひたすら問題演習をしました。記述対策としては、時間を計り、短時間でわかりやすい答案を作成する練習しました。TAC・Wセミナーの答練を二回転しましたが、試験ギリギリだったので添削期限を過ぎており、自分で答案を添削するしかありませんでした。第三者に答案を見てもらうことで自分の癖や表現の伝わりにくさ等を客観視することができるので、皆さんは添削してもらえるよう早めのスケジュールで進めてくださいね。
- 面接・官庁訪問対策
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引き出しを作り、自由自在に出せるようにする
民間就活をしていたので、面接慣れは比較的している方でした。典型的な質問の回答は事前に準備しておき(回答集を作成)、自分のエピソードについてはわかりやすく話せるように練習しました。試験の人事院面接ではなぜ国家公務員になりたいか、官庁訪問ではなぜその省庁で働きたいか、を意識しながら回答しました。優等生回答を目指すのではなく、自分の今までの経験や考え方と志望動機の繋がりを具体的に示し、自分の言葉で話すことが大事だと思います。また、回答する際の抽象度については、相手に理解してもらうために具体例があった方が良さそうかどうかで判断しました。わかりきっているような回答にも、○○です。例えば~と答えていると面接官の人に話が長いと思われてしまうので、抽象度の高い回答もしました。
- 併願について
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総合職と専門職の両にらみ
外務省を目指すと決意したときは、総合職か専門職か迷っていました。そこで、併願コースに申し込み、経済区分と並行して国際法も学習していました(外務専門職試験では国際法と経済を選択予定)。しかし、試験3カ月ほど前にこのままでは総合職も専門職も間に合わなくなると思い、一旦国際法の学習はやめて、経済の学習に専念することにしました。民間就活を経て総合職志望になったので、結果的には外務専門職試験は受けませんでしたが、外務省に入省するうえで国際法の全体像を見ることができてよかったです。私は経済も国際法も一から学習して時間が足りなくなりあまり良いサンプルではありませんが、政治・国際区分と併願して受験した同期(国際関係論専攻)もいました。
- これから受験する人へアドバイス
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焦らず、楽しむ
時間が足りなくても、焦っていたずらに講義を受けたり問題集に手を出したりするのではなく、試験に向けて自分にまだ足りていないことを見極めて効率良く学習しましょう。ただ、試験を意識しながら「真面目に」効率良く学習するだけでなく、新しいことを学ぶ楽しさや好奇心を原動力に、なるべくポジティブに試験に向けて準備を進めることもまた大事なことだと思います。試験の合格や官庁訪問での内定獲得はあくまで通過点です。その先で国家公務員として働いていくうえで必要な知識や考え方を身につけるつもりで、楽しく自分磨きをしていけば自ずと結果はついてくると思います。ぜひ最後まで自分を信じて頑張ってください!