情報セキュリティマネジメント試験の合格率は高い?試験の概要や対策のポイントを解説
情報セキュリティマネジメントの試験を受けようと思ったときに、合格率がどのくらいか気になる方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、情報セキュリティマネジメント試験の合格率や試験概要、出題範囲、合格するための3つのポイントなどを解説していきます。
情報セキュリティマネジメントの試験合格率は50%〜70%台
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の統計によると、情報セキュリティマネジメント試験の合格率は令和4年上期が61.2%、令和4年下期が52.0%、令和5年4月が76.2%となっています。試験を受けた人の中で、半分以上の人が試験に合格しています。
ここからは情報セキュリティマネジメント試験の合格点や、IT系の試験における位置づけなどについても見ていきましょう。
合格点は600点以上
情報セキュリティマネジメント試験の合格点は科目A試験(旧午前試験)、科目B試験(旧午後試験)は2科目がまとめて実施され、1,000点満点中600点となっています。情報セキュリティマネジメント試験ではIRT(項目応答理論)に基づいて試験の解答結果から評価点が算出され、総合評価点が600点以上の場合に合格となります。
IT系試験における位置づけ
情報セキュリティマネジメント試験は、セキュリティの重要性が高まっている社会のニーズから生まれた国家試験です。サイバー攻撃や個人情報漏洩などのリスクが高まる中、情報セキュリティの知識は社会人に必須のスキルとして大いに役立ちます。
プログラミングの知識が必要なくセキュリティに特化した試験のため、チャレンジしやすい資格の1つといえるでしょう。
試験の概要と出題範囲
ここからは情報セキュリティマネジメント試験の試験概要と出題範囲について解説します。試験科目や出題形式、試験時間、試験の問題数や実施方法など、どれも基本的なことでありながら試験に合格するためには事前に把握しておいたほうが良いことばかりです。
また、問題ごとの配点の割合や、試験の実施方法なども解説しているため、ぜひチェックしてみてください。
試験概要
情報セキュリティマネジメント試験には、科目A試験(旧午前試験)と科目B試験(旧午後試験)があります。どちらの試験も、複数の選択肢の中から正しい解答を選択する出題形式となっています。
試験の実施時間は科目A試験、科目B試験がまとめて実施され120分です。試験の問題数は科目A試験が48問、科目B試験が12問の合計60問となります。
実施方法はコンピュータを用いた方式によって実施され、体の不自由などの理由でコンピュータ方式で受験できない場合はペーパー方式で春期と秋期に受験することも可能です。受験料は7,500円(税込)です。
試験会場は全国の都道府県ごとに1カ所以上ずつ設置されています。試験は2023年4月より随時受験が可能となっています。
出題範囲
情報セキュリティマネジメント試験の出題範囲は「科目A試験」と「科目B試験」の2科目に分かれており、さらに科目A試験の出題分野には大きく分けて以下の8つがあります。
1.技術要素(セキュリティ)
2.企業と法務(法務)
3.コンピュータシステム
4.技術要素(セキュリティ以外)
5.プロジェクトマネジメント
6.サービスマネジメント
7.システム戦略
8.企業と法務(法務以外)
また、科目B試験の主な出題範囲は以下の2つです。
1.情報セキュリティマネジメントの計画,情報セキュリティ要求事項に関すること
2.情報セキュリティマネジメントの運用・継続的改善に関すること
情報セキュリティマネジメント合格への3つのポイント
情報セキュリティマネジメント試験にスムーズに合格するためのポイントとして、主に以下の3つがあります。
・発行年度が近い参考書を活用する
・過去問を繰り返し解く
・インプットとアウトプットを繰り返し行う
これらを意識して試験対策へ取り組むことで、効率よく学習を進めることが可能です。それぞれについて具体的に見ていきましょう。
1.発行年度が近い参考書を活用する
情報セキュリティマネジメント試験に合格するポイントの1つ目は、発行年度が近い参考書を活用することです。情報セキュリティマネジメント試験は試験要綱が年々変更されています。
そのため、発行年度が古い参考書だと現在の試験と試験科目の名前が違っていたり、試験の方式が変わっていたりする場合があります。例えば情報セキュリティマネジメント試験では、2023年4月から「午前試験」が「科目A試験」、「午後試験」が「科目B試験」へと名称が変更されます。
こういったことがあるため、参考書はできるだけ発行年度が近いものを活用することが大切です。
2.サンプル問題・公開問題・過去問を繰り返し解く
情報セキュリティマネジメント試験に合格するポイントの2つ目は、サンプル問題や公開問題、過去問を繰り返し解くことです。これらを繰り返し解く学習方法は、シンプルですが非常に有効な資格試験対策です。
まずは、サンプル問題や公開問題、過去問の全体をざっと見渡すことで「どのような内容の問題が出題されているか」「どの程度の範囲で出題されているのか」といった試験内容の大枠がつかめます。また、過去問からは問題の出題傾向を読み取れます。
過去に何度も似たような問題が出されていた場合、今後の試験でも出題される可能性が高いため、頻出問題は必ず押さえておきましょう。そして、過去問から試験における問題数と時間のバランスをつかんでおくことも大切です。
どの程度のスピード感で解答していけばいいのか大まかにでもペースを把握しておくことで、本番の試験にも安心してのぞめます。
サンプル問題(2022年4月25日公開)
情報セキュリティマネジメント試験科目B試験のサンプル問題(3問)
サンプル問題(2022年12月26日公開)
出典:情報セキュリティマネジメント試験 サンプル問題セット
令和5年度公開問題(2023年7月6日公開)
出典:令和5年度 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 公開問題
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3.インプットとアウトプットを繰り返し行う
情報セキュリティマネジメント試験に合格するポイントの3つ目は、インプットとアウトプットを繰り返し行うことです。特に重要範囲や苦手な問題があれば、何度も読み書きをして答え合わせをするようにしましょう。
インプットとアウトプットを繰り返し行うことで、記憶が定着して試験の本番で合格しやすくなります。すでに理解できている問題を何度も復習することは非効率なため、間違えた問題から重点的に取り組んでいくことで、より効率よく学習を進めることが可能です。
情報セキュリティマネジメントの合格には受験指導校がおすすめ
情報セキュリティマネジメント試験の合格には、受験指導校がおすすめです。受験指導校は何年にも渡って多数の受験者を指導しているため、毎年の試験問題の出題傾向や気を付けるべきポイントなどを把握した上での対策がとられています。
そのため効率の良い試験対策ができるとともに、勉強仲間がいるため自分も頑張ろうという気持ちになり、モチベーションを維持しやすいといったメリットもあります。
科目B試験(旧午後試験)の対策が効率よくできる
情報セキュリティマネジメント試験の合格に受験指導校がおすすめな理由の1つ目は、科目B試験の対策が効率よくできるからです。科目B試験で出題される問題は主に、情報セキュリティに関する事例をもとにした問題です。
例えば、組織内での事故の原因調査やコンプライアンスの運用などを中心として、実際のシチュエーションを想定した具体例が出題されます。1つの問題を読むだけでも時間がかかるため、試験の時間内に解答できるだけの基礎知識やスピード感を養っておく必要があります。
受験指導校であれば、豊富な指導実績などから無駄のない学習方法が確立されているため、迷わず効率よく対策を進めることが可能です。
必要な情報が効率的にわかる
情報セキュリティマネジメント試験の合格に受験指導校がおすすめな理由の2つ目は、必要な情報が効率的にわかるからです。受験指導校では繰り返し試験対策を指導しているため、優先して対策したほうがいい試験範囲や、あまり優先度の高くない箇所などを効率的に把握できます。
また、学習を進める上でわからないことが出てきても講師へ質問できるため、自分1人だけで考えているよりも効率的に疑問を解消できます。
勉強仲間がいるのでモチベーションを維持できる
情報セキュリティマネジメント試験の合格に受験指導校がおすすめな理由の3つ目は、勉強仲間がいてモチベーションを維持しやすいことです。1人で参考書と向き合って、コツコツと日々努力し続けることが苦手という人も多いのではないでしょうか。
最初はやる気に満ちていたのに「いざ試験の勉強を始めたら3日坊主になってしまった」なんて場合も考えられます。しかし、受験指導校であれば自分以外にも同じ資格試験に向けて勉強している仲間たちがいます。
そのため、自然と「自分も頑張ろう」という気持ちになり、1人だけで勉強するよりもモチベーションを維持しやすくなります。
情報セキュリティマネジメントの合格率は低くない!
情報セキュリティマネジメント試験は合格率が50~70%台となっており、情報処理技術試験のスキルレベル2へ分類されています。情報処理技術者試験のスキルレベルは1~4まであるため、スキルレベル2は比較的チャレンジしやすい試験といえます。
情報セキュリティマネジメント試験を受験するにあたって、独学で勉強することが不安な場合や効率よく試験対策をしたい場合は、わからないことがあっても質問ができて効率の良い学習ができるTACのような受験指導校の情報セキュリティマネジメント試験対策講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
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